公開質問状(日本ミャンマー協会事務総長の寄稿について)

 6月8日、大学教授や在日ミャンマー団体などによる共同質問者は日本ミャンマー協会の会員企業137社とミャンマー協会理事の国会議員に対し、同協会事務局長の寄稿について公開質問状を送付した。
 この寄稿は、同協会の常務理事で事務総長の渡邉祐介氏が英字誌の『The Diplomat』に掲載したもので、国軍寄りで欧米批判とも言える内容で批判が起きている。投稿によると、アウン・サン・スー・チー氏がミャンマーにおける中国の勢力拡大を許した張本人だったと断罪し、ミン・アウン・フライン国軍最高司令官の一連の行動を擁護するものだ。
 大学教授らは会員企業に対し、この寄稿についての賛同有無と、会員企業として協会に対して何か対応する予定があるかの2点について6月23日を期限として質問した。(編集部)

公開質問状(以下は企業向け、議員向けも同様の内容)
日本ミャンマー協会の会員企業137社と役員を務める国会議員6名に、以下の公開質問状を送付しました。

   2021年6月8日

 今日のミャンマーの発展には貴社をはじめ日本企業の多大な貢献がありました。私たちは日本とミャンマーの関係構築やミャンマーの発展には日系企業の活動は必要不可欠であり、今後も重要な役割を果たすことができると考えます。現下の危機に企業の皆様と共に向き合いたいと願いご連絡致しました。
 この度は、日本ミャンマー協会の渡邊祐介常務理事・事務総長によるThe Diplomat 誌への寄稿に対して、会員企業である貴社のご認識をお伺い致します。
 当寄稿は渡邊会長と事務総長がミャンマーを訪問し国軍関係者と面談していると報じられている中で発表されました。ミャンマーの問題解決を未来志向で考えるためにも会員企業の皆様のご認識は重要と考えております。

なお当寄稿はミャンマーに関わる有識者より、以下のような問題が指摘されています。
◦ 2月1日の国軍の行動は憲法の規定を反映している、と軍事クーデターを正当化し擁護している点。
◦国軍トップのミン・アウン・フライン総司令官のビジョンは、日本の伝統的なアプローチに完全に沿ったものである、と評価している点。
◦ ミャンマーの現状はシリアに似ており政権交代(民主化)は望ましくない、と軍政の継続を支持している点。
◦ 日本は国軍との特別な協力関係をさらに強化する道を歩み続けるべき、と主張している点。
◦ 日本は軍事政権の戦略的インフラプロジェクトを支援すべき、と主張している点。
◦ 国軍による市民に対する殺戮、暴力、拘束、言論弾圧など人権侵害について一切触れられていない点。
◦ 問題点のいずれも、日本政府の立場(国軍の権力掌握をクーデターと認定、国軍の暴力や人権弾圧を強く非難、欧米諸国との協調)や国会で可決したクーデター非難決議とも大きく異なる点。

質問:
1.貴社の企業理念・ビジネス規範・人権方針に照らして、会員企業として寄稿の内容に賛同しますか。もし賛同できない箇所があれば、理由と併せてお教えてください。
2.(賛同できない箇所がある場合)会員企業として協会に対して何か対応を予定されていますか?

【役員】(国会議員のみ)
協会最高顧問 麻生太郎(自民党衆議院議員、副総理、財務大臣)、協会理事 安住淳(立憲民主党衆議院議員、党国会対策委員長)、協会理事 甘利明(自民党衆議院議員、党税制調査会長)、協会理事 加藤勝信(自民党衆議院議員、内閣官房長官)、協会理事 浜田靖一(自民党衆議院議員)、協会理事 福山哲郎(立憲民主党参議院議員、党幹事長)

【正会員】丸紅㈱ 《同社勝俣宣夫名誉理事が協会副会長、丸紅パワー&インフラシステムズ㈱山添茂会長が協会理事》、三菱商事㈱ 《同社佐々木幹夫元会長が協会副会長、村越晃取締役常務執行役員が協会理事》、日本工営㈱、㈱日立製作所、㈱オリエンタルコンサルタンツグローバル、電源開発㈱、太陽生命保険㈱、小西安㈱ 《同社鈴木敏明元常務取締役が協会監事》、㈱大塚製薬工場、大成建設㈱、㈱日新、住友商事㈱ 《同社岡素之特別顧問が協会副会長、山埜英樹代表取締役専務執行役員が理事》、三井物産㈱、㈱三菱UFJ銀行、千代田化工建設㈱、全日本空輸㈱ 《同社洞駿元代表取締役副社長およびANAホールディングス㈱岩崎茂顧問が協会理事》、㈱ライフコーポレーション 《同社清水信次代表取締役会長兼CEOが協会相談役》、POSCO JAPAN㈱、イオングループ、㈱武蔵富装、三菱自動車工業㈱、㈱メタルワン、アジア航測㈱、㈱安藤・間、公共建物㈱、JFEスチール㈱、日本電気㈱、伊藤忠丸紅鉄鋼㈱、日本電信電話㈱、三菱重工業㈱、JX石油開発㈱、伊藤忠商事㈱、SOMPOホールディングス㈱、㈱三井住友銀行、東京海上日動火災保険㈱、(公財)世界こども財団 《同財団宮澤保夫理事長が協会理事》、いすゞ自動車㈱、TMI総合法律事務所、三菱マテリアル㈱、森・濱田松本法律事務所
など137社

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