12.19あいち総がかり行動

怒りのデモが名古屋を縦断

 【愛知】12月19日午後、名古屋市の久屋大通公園光の広場であいち総がかり行動主催による「わたしたちに戦争はいらない 集会・デモ」が行われた。厳しい寒さの中であったが300人の労働者・市民が参加した。自民党岸田政権による急速な軍拡と増税策動に危機感と怒りに満ちた集会とデモ行進としてかちとられた。

岸田政権の
軍拡を批判
 共同代表の塚田さんの司会あいさつで集会が始まり、最初に同じく総がかり共同代表の中谷雄二さんが基調報告を行った。
 中谷さんはまず、岸田政権が敵基地攻撃能力という名で中国を敵視し、先制攻撃能力を持とうとし、これを閣議決定のみで決め、国会での議論もなく国民とこの国を戦争に引きずり込もうとしていると批判した。そして防衛費を2023年から5年かけて43兆円にすると指示したことを批判した。
 その中身は国内で新しい武器の開発製造だけでなくアメリカのいいなりになってアメリカから武器を買うということであり、すでに1500億円かけてトマホーク500基の購入を検討していることを指摘した。
 だがそれで日本が守れるのか?ミサイルを大量に導入すれば中国が攻撃しないようになるのか?それは逆だ、さらに軍事的緊張は増し戦争の危機が大きくなるだけだと岸田政権の防衛の名のもとの軍拡を厳しく批判した。

若者に真実
を伝えよう
 さらにマスコミが「中国の脅威論」を検証もせずに報道していることを批判し、現在も生きている日中平和条約が存在しないような論調であると指摘した。
 また、外交関係に関する内閣府が今年1月に行った世論調査では中国に親しみを感じると答えた人の割合が全体で20%、60代、70代以上では13%程度なのに18歳から29歳の世代では40%以上に上っていることを指摘し、「マスコミの垂れ流し報道に染まっていない若い世代が多くいるという事だ。この人たちに真実を伝え、高齢者も若者も政府の方針は認めないと声をあげていこう」と述べて基調報告を締めくくった。

「命を削れ」
というのか
 各発言では「愛知視覚障害者協議会」代表の寺西さんが発言した。
 寺西さんは集会参加者だけでなく会場周辺の人々にも聞いてほしいと前置きし、「岸田政権の防衛費増額は仕方ないのではないか、と思う人もいると思いますがどうか容認しないでほしい。私たち障害者の立場から見ると『命を削れ』『権利をあきらめろ』と言っているようにしかみえません」と批判した。
 そして「前回の中期防では27兆円だといっていたのに今回は5年で43兆円だと言っている。5年後には何を言い出すかわかりません。障害者、女性、高齢者、若者、すべての人たちに我慢しろと言っている。防衛費の増額には絶対反対の声を上げていきたい」と述べ、さらにウクライナ戦争をあげて「多くの人の命が奪われた悲しさ、障害をもって生きていかなければならない悔しさ、自民党はそのことをわかっているのか!戦争、武力衝突は起こさせてはならない」と語気を強めて述べた。
 次に「命どぅ宝あいちの会」の知念和子さんが沖縄の現地報告を行った。

寒風ふきと
ばすデモ
 最後に名古屋で活動する「劇団ひらき座」がつくった「ぼくらに戦争はいらない」という歌を披露し、軍拡反対の声を拡げようと訴え、集会のまとめとした。 その後、参加者は栄の街を縦断するデモ行進に出発した。沿道からの市民の注目を集めながら「9条変えるな戦争するな!」「統一教会解散させよう!」「沖縄を再び戦場にするな」「物価を上げるな賃金上げろ」と元気よくコールを挙げ、寒風をふきとばすデモ行進となった。
 なおこの日は栄以外でも愛知県内の各地域で街宣や集会、スタンディングアクションが行われた。愛知の岸田政権と軍拡に反対する声は日に日に高まっている。次回は1月19日に愛知県内3カ所同時街宣、2月19日には集会が計画されている。全国の総がかり行動と連帯しさらに運動を強めていこう。    (越中)

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