日本革命的共産主義者同盟(JRCL)第17回全国大会コミュニケ

 ●日本革命的共産主義者同盟(JRCL)は、4月上旬第17回全国大会を開催した。
 昨年の第16回全国大会は、「わが同盟にとって今日最大の課題はなによりも第四インターナショナル日本支部の再建を実現することである」と確認し、そのための新しい出発点を築くため闘いを開始することを合意した。
 したがって今次大会は、第16回全国大会が出発点を築いていくためにやり残した課題を整理し、一定の結論を出そうという意味では、第16回全国大会と一体のものであり、続回大会的性格を強く持っていた。
 ●わが同盟が再出発するための重要な政治的軸は、現在の時代をどのようにとらえるかである。1989~91年にかけて世界情勢は構造的に転換した。国際的にはソ連・東欧の崩壊と冷戦構造の終焉、国内的には55年体制の崩壊として具現した新しい世界の中で、どのように政治的に武装していくのか、どのようなアイデンティティーを持つのかということは同盟の再建のために不可避の課題である。
 大会は昨年開催された第四インターナショナル第14回世界大会で提案された「新しい世界情勢が提起する課題」「資本主義のグローバリゼーションに抗して」「帝国主義ヨーロッパの政治情勢とわれわれの組織的課題」、第十六回全国大会への討議文書として提出された世界情勢についての論文(本紙94年8月8日号)などの諸文書をもとに、全同盟的討論を開始していくことを確認し、今年の夏に開催する理論合宿もその方向で準備することを決定した。
 同時に前回大会からの1年間の闘いの経験をふまえ、国家・資本と対決する闘いを作りだしていくために「当面する情勢とわれわれの課題」(今号掲載)を決議した。
 ●70年代~80年代を通したわが同盟の政治的組織的破産を最も象徴的に表現したのは、82年の三里塚での女性差別事件を契機として同盟内で明らかになった女性差別問題であり、その後の男性同盟員の取り組みの決定的不十分性と女性たちへの敵対であった。これまで同盟は数多くの総括討論を行ってきたが、同盟としての一定の結論を持つには至らなかった。大会はこの総括のための出発点として「組織内女性差別問題についての経過と問題点」を決議し、今後検討していくべき課題を確認した。
 しかし今回の決議は、同盟内の女性差別問題の経過について合意しただけのものであり、全面的な総括に踏み込めてはいないし、女性差別克服の端緒についたに過ぎない。人間解放と社会主義をめざそうとするわが同盟にとって、女性差別克服の課題はわれわれ自身の思想・イデオロギーそのものの再検討であることを考えれば、今回の決議はその一歩を踏み出しただけであることは明白であり、今後の多くの闘いが必要である。
 ●第16回全国大会は現にある組織を体現するものとして規約の大幅な改正を行った。しかし女性差別問題の経験を規約の中にどのように明文化するかは次回大会に持ち越した。今次大会はこれを受けて「1、女性差別との闘いの義務 2、男性同盟員の女性差別との闘いの義務、3、女性からの糾弾があった場合の取り組み義務 4、附帯事項」からなる規約改正を行った。大会では多くの点で検討していかなければならない点が残っていることも明らかであり、女性差別克服のための経験、討論の深化にもとづき、その都度改正していくこともあわせて確認した。
 ●大会は機関紙「世界革命」を「かけはし」に改題することを決定した。昨年夏、同盟は改題に賛成か反対かを問う全同盟員による一票投票を行い、改題賛成が多数を占めた。これを受けて同盟内に改題のための小委員会を設置し、機関紙上での公募も含めて検討し、「かけはし」に決定した。
 1957年に日本トロツキスト連盟が作られた当時の機関紙名は「反逆者」であった。「反逆者」は日本共産党から飛び出した一握りの活動家群が、トロツキズムのもとで労働者人民の中に分け入る闘いを開始した創成期を体現した。「世界革命」は60~70年代の急進主義運動の高揚と衰退、管制塔占拠まで上りつめた三里塚闘争の時代における闘いを体現した。
 機関紙活動は国際活動とともに第四インターナショナル日本支部を再建していく闘いの重要な要である。名は体を表すとすれば、今後機関紙「かけはし」は、新しい闘いにむけた全世界人民、アジアの人民、被抑圧人民との「かけはし」の役割を担い、社会主義的未来への「かけはし」を担おうとするものである。われわれはその課題に応えることのできるものとして、機関紙「かけはし」を強化していく決意である。
 今次大会は前回の第16回全国大会の続回大会的性格を持つものであったため、中央委員会の人事は必要最小限の入れ換えをしたにとどめ次回大会まで闘うことを確認した。
 1996年4月
 日本革命的共産主義者同盟(JRCL)中央委員会書記局

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