第93回メーデーアピール

プーチンは侵略戦争をやめろ!
気候危機に立ち向かおう!

日本革命的共産主義者同盟(JRCL) /国際主義労働者全国協議会(NCIW)

すべての若き労働者たちへ

 今年のメーデーは日曜日。その1日をあなたはどう過ごすのだろうか?   1週間の労働、それはブルシットジョブだったかもしれない。その疲れを癒すために、ただスマホを片手に横になっているだけだろうか。それとも飲食業で働く労働者は、ランチ前からのシフトに入るのかもしれない。コロナ禍で減ってしまったシフトはまだ回復しておらず、手にする給料は減ったままかもしれない。介護労働者は、今夕から明日まで、自らの命を削ってたった一人で10人近い高齢者の命を守らなければならないかもしれない。
 いずれにしてもメーデーに参加するという人は、ごく少数だろう。5月1日がシフトなら、そもそも参加できはしない。賃金労働者であることは間違いない事実だけれど、職場に加入する労働組合がないかもしれない労働者にとってメーデーは遠い存在かもしれない。
 労働者が直面している様々な問題、手取りの減少、ガソリンの高騰、食料品の値上がり。街中にあふれる性暴力の影。そして心を痛めているウクライナの惨状や、ますます深刻化する気候危機。労働者を窒息させそうな、身の回りから世界を覆う、一見したところ関係なく存在している問題の数々。しかし、これらはすべて複雑に絡まりながら一つの問題へと行きつく。それは、暴走する資本という問題だ。日本の資本もアメリカの資本も、国境を越えて活動し、いがみ合ったり時に協力したりしながら、それぞれ国内に貧困を作り出し、自国や他国の環境を破壊し、新型コロナウイルスのような新たな感染症を生み出し、化石燃料を燃やし限界を超えた二酸化炭素を放出し続けている。ロシア資本はウクライナを支配下に置こうとプーチンのもと非道なウクライナ侵略戦争を開始した。

資本主義は戦争も気候危機も解決できない

 これら現代資本が作り出した問題を解決できるのは、資本ではない。資本は戦争や気候危機で儲けることを考えるが、戦争や気候危機を解決することはできない。自らの利益のことしか考えない資本主義は、問題を解決することができない。気候危機は人類の生存そのものを危機に陥れている。しかしCОP26の失敗に明らかなように、資本主義は問題から逃げ先送りし続けている。彼らにとっては目の前の利益の方が、人類の未来より大切だからだ。
 では、これらの問題を誰が解決できるというのだろうか。それはただ、労働者の闘いだけだ。
 職場で性暴力の問題に直面した時に、まともにそれを取り上げることもなかった労働組合の男性役員の顔をため息とともに思い浮かべ、そんな話は信じられないと思ったかもしれない。確かに、現在の労働組合の運動は、例えば連合は一部の恵まれた労働者の利益しか代表していない。先ほど言った労働者の闘いは、労働組合運動とイコールではない。資本主義の社会では、労働者の闘いは生活のあらゆる場面で展開される。例えば芸術とか、労働組合運動は、その中の主要なものだけれど一部でしかない。ここ50年間ほど、資本主義に圧倒されて、労働者の闘いは後退を続けてきた。この後退の潮目は世界的にまだ変わっていない。やせ細ってしまった労働者の闘いの土壌からは、豊かな労働組合運動の樹は育たない。これが今の日本の、そして世界の現実だ。

新しい運動が世界で始まっている

 しかし、今までの世界の歴史を振り返る時、労働者の闘いだけが、この社会のシステムを変え未来を切り開いてきたことがわかる。今では当たり前のことの多くが、労働者の粘り強い闘いにより実現されてきた。8時間労働制もその一つだ。
 メーデーはシカゴの労働者が8時間労働制をもとめて、1886年5月1日にストライキで闘ったことが始まりだ。当時の平均的な労働時間は12~14時間だった。今、8時間労働制は最初からあったものではなく、労働者が自ら闘い実現したものだ。
 労働者の闘いが後退を続けてきた50年間は、それまで闘って築いてきた労働者の権利が解体されてきた50年だった。時計の針が逆に戻されたわけだが、資本はさまざまな言葉でそれを飾り立て、まるで進歩であるかのように言いつくろってきた。労働者の解雇、首切りとリストラ。8時間労働制の解体、裁量労働制や高度プロフェッショナル制度など。
 一方でここ数年、新しい運動が世界で始まっている。それは直接的には労働者の運動、労働組合の運動ではない。しかしそれらは、大きな可能性を秘めている。#MeTooにはじまった女性たちの運動がそうだ。ブラック・ライブズ・マターや気候正義をもとめる若者たち、セクシュアル・マイノリティの運動も。アメリカでは今まで組合のなかったアマゾンに労働組合が結成された。日本でも世界でも変革へとつながる芽が育ちつつある。
 だから自分には何の力もないと思わないでほしい。一人では何もできない労働者が団結し、国境を越えて連帯して粘り強く闘ってきたから、歴史は前に進んできた。

労働者にこそ戦争を止める力がある

 私たちの暮らしを支える基本は平和だ。平和でなければ私たちは生きていけない。そしてもう一つが気候だ。今までにない異常な降雨や高温、低温では、その土地の気候に合わせて営まれてきた暮らしが破壊されてしまう。この二つが今危機にさらされている。
 ウクライナ危機を利用して自民党や維新が、憲法9条では国は守れないとか核を共有するべきだと声高に主張している。自民党は、防衛費を「国内総生産(GDP)比2%以上」などと生活破壊に結びつく提言をしている。
 ウクライナの危機が明らかにしたことは、運用中・解体予定も含めて59基もの原発があるこの国は戦争など決して行ってはいけないということである。原発を攻撃されれば被害は甚大なものになる。放射能で汚染された土地で人間が暮らすことなどできない。日本の食料自給率はカロリーベースで38%しかない。何らかの原因で食料輸入が滞ればたちまち食糧危機が発生するだろう。
 国内に多数の原発を抱え、食料も自前で賄えない国には戦争する能力などない。軍事力の強化で国を守る主張こそ非現実的だ。そもそも自公や維新が言う「国を守る」とは、資本を守るということであり、人々の命や暮らしを守ることではない。だから彼らは、原発や食料のことを考えず、気楽に戦争を口にする。
 多くの人がウクライナの現実を見て、今すぐ戦争を止めさせろ!と思っている。誰もがネットから流れる映像を見て無力感を感じているかもしれない。しかし私たちは、一人では何もできないが無力ではない。プーチンの圧政が続くロシアでも戦争に反対の声を上げ続けている労働者がいる。フランスの労働組合はウクライナへの援助物資を届けるための準備をしている。ベラルーシの鉄道労働者は戦争協力を拒否してウクライナへ続く鉄道を自ら破壊した。世界には、職場と自宅を往復する毎日では見えてはこない、粘り強く闘われている労働者の闘いがある。戦争を止める力は、戦争から利益を得られる者たちにはない。戦争でただただ犠牲を負わされる者たちにこそ戦争を止める力がある。そして今日のメーデーに参加しなかった労働者も、その力強い一部になれるしなってほしい。

団結して闘おう


 気候危機が進行している。寒い夏と暑い冬。温暖化による過剰な水蒸気がもたらす夏の大雨と冬の大雪。二酸化炭素をこれ以上大気に放出してはいけない。でもそのためにはどうしたらいいのだろうか。今の便利な生活をやめろということなのだろうか。そうではない。現在の二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出に責任を負っているのは巨大資本と富裕層だ。宇宙旅行やプライベートジェットなど今すぐ制限しなければいけないのは無益なだけの見せびらかすための消費だ。合わせて再生可能エネルギーへの転換が必要だ。このような転換を資本が自主的に行うわけはない。資本は問題の本質をそらし、新技術や原発こそが解決策だと喧伝している。資本に転換を強制できるのは労働者の運動である。世界では青年世代が気候危機に対して運動を強めている。すべての労働者がその運動に合流しよう。

岸田・自民党・公明党政権を共に打ち倒そう

 戦争と気候危機、そしてアベノミクスが作り出した円安による暮らしの危機、そしてまん延する新型コロナ感染症に私たちは直面している。これらの問題の多くは世界レベルの問題であり、それを前にしてはため息しか出ないかもしれない。しかし歴史を前に進めてきたのはねばり強く闘われてきた労働者の闘いだ。その力の源は非力な私たち一人一人の行動だ。SNSで発信する、街角でスタンディングする、デモやパレードに参加する、ただ働きに嫌だという、そして労働組合に参加する、あるいは仲間と労働組合をつくる。そんな小さな動きが大きな流れとなって社会は変わってきた。あなたの中には、この世界を変える力が秘められている。その力を自覚し仲間と共同することを団結する、ともに行動することを闘うという。
 危機に瀕した世界は、あなたの力が発揮されるのを待っている。団結して共に闘おう!

労働者の生活と権利破壊を先導した張本人の日本経団連に抗議
と糾弾の行動を展開した22けんり春闘の労働者たち(4.8)

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