第92回メーデーアピール

かけはし 第2663号 2021年4月26日

労働者民衆の連帯再構築をもって
いのちと暮らしが差別なく保障される社会をめざそう
菅自公政権打倒 金儲けの社会に決別を

日本革命的共産主義者同盟(JRCL)/国際主義労働者全国協議会(NCIW)

 第92回メーデーを迎えるにあたって、日本革命的共産主義者同盟(JRCL)と国際主義労働者全国評議会(NCIW)は、あらゆる戦争に反対し、平和を希求し、搾取と抑圧に抗して闘っているすべての人々に心から連帯のあいさつを送ります。

    (1)

 新型コロナウイルス・パンデミックが世界規模で労働者民衆のいのちと暮らしを脅かしてから1年以上、その脅威は未だ少しも去っていない。日本ではむしろ、この1年を通じた職の不安定化や格差の強まりの中での第4波到来として、いのちと暮らしへの圧迫はより一層深刻になっている。そして自公政権のその場しのぎ対応がその圧迫を倍化している。
希望としてただワクチンだけが提示されている。しかしワクチンにたとえ感染抑制や重症化抑止の効果があるとしても、その配分の世界的格差は明らかであり、接種に携わる医療従事者の不足も加えれば、現状の危機を緩和する道筋はまったく不透明だ。医療従事者の不足は派遣で、などというまさに場当たり的対応はその不透明さを強めるものでしかないだろう。少なくとも危機緩和にかなりの時間がかからざるを得ないことは誰も否定できない。
まさに何よりも必要なことは社会政策なのであり、尊厳の下にいのちと暮らしが差別なく保証される社会の創出が切実な必要になっている。労働者民衆の世界的連帯を力強く示すこの日、私たちは、そこに向けて今こそ労働者民衆の連帯の死活的重要性を確認し、その力を活かさなければならない、と呼びかけたい。
92メーデーにあたってはその出発点としてまず、生活を根底で支える公共サービスを民衆の下に取り戻し再建すること、特にその最先頭として、従事者処遇改善との一体的な医療・保健所体制の抜本的充実、エッセンシャルワーカーの安全確保と処遇改善、検査の抜本的拡充と感染者の隔離と保護、隔離にあたっては正規、非正規、国籍の差別なき100%の賃金保証と雇用の保障、さらにフリーランス、個人事業主、、小規模事業者の生活保証と事業再開を可能とする休業補償、の要求をあらためて労働者民衆の要求の柱として確認したい。そしてその要求を基礎に、ともすれば差別と分断の中でこの間後退させられてきた労働者民衆の団結の再構築に挑戦することを、その力で場当たり対応を繰り返す菅政権に対抗し、先の要求の実現に結びつける闘いを全力で展開することを訴える。

    (2)

 事実この1年を通じて、安倍、菅と続いた自公政権は、感染抑制にも、人々のいのちと暮らしの保証にも、有効な策を講じることができてこなかった。むしろ意図的にそうしなかったとすら言ってよい。
その典型が医療の実情だ。脆弱さが早くから指摘されながら、医療や保健所体制へのてこ入れは今も極度に不十分なままだ。危険な環境の中で過重労働を強いられている医療従事者には処遇の引き下げすら強い、大いに宣伝されている医療への財政支援ですら、現場からはまだ届いていないとの声が上げられている。もちろん、感染実態の掌握として対策の客観的基礎になるはずの、また感染者の隔離と保護の出発点でもある、その重要な検査に対する驚くべき消極性も、特筆すべき欠陥だ。結果として第4波到来と共に、医療の危機がまたまた表面化している。まさに同じことの繰り返しであり、時間がいたずらに空費されている。
医療に対する恐るべきサボタージュとも言えるこの姿勢の背後には何があるのだろうか。少なくとも1点は指摘可能だ。この間支配的エリートが一貫して進めてきた医療を営利産業に転換する路線への執着だ。まさにそれを裏付けるように、公的医療機関の再編統合や、都立病院の独立法人化の計画は、現在の医療危機などまるでないかのように進められようとしている。新型コロナウイルス・パンデミックが民衆にとっての切実な必要として浮き彫りにした医療、特に公的医療の抜本的拡充は、明確にこの支配階級の路線を阻害することになるだろう。彼らはその回避に躍起になっている。
一方この政権が代わりにやったことは、緊急事態宣言と称する特定事業への犠牲強要と人々への責任押しつけ、GO・TOキャンペーンに代表される営利活動てこ入れだった。労働者民衆の暮らしの危機対策はおざなりであり、多くは営利活動からの「トリクルダウン」に任された。しかしトリクルダウンにそのような効果はあり得ず、ただ格差の増大にしか結びつかないことは、新自由主義の40年が証明済みだ。確かにこの1年で、大資産家、大企業は資産を積み増し、自死の急増が示すように、特にこれまでも生活が苦しかった人々の苦境はさらに深まっている。まさに政治による格差の拡大と社会的分断の深まりだ。

    (3)

 この自公政権がやってきたことは、いわばいのちより金儲けの社会をめざす路線の継続であり、まさに新自由主義グローバリゼーション路線の貫徹と言ってよい。しかし新型コロナウイルス・パンデミックは、この路線から離れる意志のない支配階級が社会にもたらした労働者民衆のいのちと暮らしの危機の持続として、この路線の反民衆性と破壊性を世界的に白日の下に引き出した。必然的にこの路線は民衆的敵意に包囲され、世界の民衆は各国で、この路線に対する正面からの闘いを今挑んでいる。
その上で新自由主義逆転をめざす現在の世界的な民衆的決起は、この路線が表面化させた多面的な破壊に抗する闘いとしても貫徹されていることを確認したい。1つはまず、気象危機を先頭とする生態系破壊への抵抗だ。生態系の保全がいのちの基底を支えるものであることは、この1年の大規模自然災害頻発でも十分明らかだ。さらに新型コロナウイルスの出現とその急速な世界的伝播自体が、新自由主義グローバリゼーションによる環境破壊、農業のアグリビジネス化、人と物の動きの世界的緊密化と高速化、また都市への人口集中など、新自由主義グローバリゼーションの副産物と言ってよいことも広く認識されている。この逆転にはまさに人類の未来がかかっている。
さらに民主主義破壊への抵抗だ。すでに見たように支配階級の新自由主義路線への固執は、社会的な分断と排除を自ら進めるものであり、必然的に強権依存と一体化し、民主主義を各国で空洞化させている。安倍、菅と引き継がれた自公政権にもそれははっきりと現れている。世界の民衆は、ブラック・ライヴズ・マター運動が典型的に示したように、労働者民衆が連綿と闘い取ってきた平等と諸権利の破壊を許さないために、むしろそのあらためての確立のために、決然と立ち上がっている。

    (4)

 尊厳の下でのいのちと暮らしの差別なき保証を求める闘いは、ここに見た自公政権の政策路線の抜本的逆転を不可避とする闘いであり、したがってそれは、新自由主義グローバリゼーション逆転を求める世界の労働者民衆との連帯を意識的に追求することでより確かな力を得ることになるだろう。私たちは、国際連帯は抽象ではなくまさに今の民衆的必要であることを強く訴えたい。
同時に支配階級の新自由主義路線への転換が、1970年代に表面化した資本主義の行き詰まり打開をめざしたものであったことを思い起こそう。その新自由主義がまさに今人類と地球への破壊性を露わにしている。それは資本主義の歴史的な行き詰まりの表現であり、その意味で、新自由主義グローバリゼーションの逆転は、否応なく、資本主義を超えた新たな社会を引き寄せる道への踏み込みを内包せざるを得ない。私たちはそう考える。
それゆえ私たちは、そのような新たな道への踏み込みを展望とすることが、労働者の連帯をより力強いものにする、と訴える。その展望を積極的に訴えつつ労働者民衆の連帯の創造的再構築に挑み、自公政権の政策路線抜本逆転の要求を草の根から結集し、菅政権打倒として要求実現に道を付けよう。そのように始まる闘いを通じて、労働者民衆が文字通り主権者である新しい社会への扉を開こう。私たちは、その社会は世界の民衆の連帯によるエコ社会主義として形成されると訴えたい。
第92回メーデー万歳。 

第92回メーデースローガン

 
?尊厳の下にいのちと暮らしを差別なく保証する社会へ いのちより金儲けの政治を推進する菅自公政権打倒!
?感染症医療体制の即刻確保を! 医療現場に資源を集中し検査・医療体制の抜本的充実を! 医療従事者に不足なく防護装備を提供し、十分な安全確保を! 医療従事者の要員確保と過重労働軽減に向けた諸対策を! 感染検査を大々的に実施し、感染実態をありのままに掴むと共に、感染者への早期適切な症状に応じた措置を! 感染状況について、情報の隠蔽歪曲を止め、情報公開の徹底を! 透明なプロセスの下で、感染実態に即したパンデミック対処方針策定を!
?病院・保健所の全国的整理・統合計画、および都立病院の独立法人化を即刻撤回せよ! 公的医療体制抜本拡充への医療政策の転換を!
?エッセンシャルワーカーの安全確保を
?休業を余儀なくされた労働者、感染し隔離された労働者については雇用を保障し、解雇、雇い止め、派遣切り、内定取り消しを行うな!
?休業を余儀なくされた労働者、感染し隔離された労働者の賃金について、技能実習生を含んで、正規、非正規、フリーランス、国籍を問わず、政府・企業は一〇〇%の責任を負え!
?雇用保険受給資格のない失業者、アルバイト学生に生活可能な収入の保証を!
?休業する自営業者、フリーランス、小規模事業者には生活保障と、家賃、機材リース料、借り入れ返済、公租公課の支払い猶予など、事業再開を可能にする対策を!
?住居を奪われた人々、また自宅が安全でない人々に対する、公的機関による感染防護可能な居住スペースの提供を!
?覇権争いではなく国際連帯・協力の道へ! 途上国のパンデミック対処に支援を!
?反軍事クーデターに決起したミャンマー民衆に連帯! 日本政府は直ちにミャンマーへのODAを止めろ
?9条改憲阻止! 軍拡予算を執行するな! 兵器輸出反対! 戦争法廃止へ!
?朝鮮半島に平和を! 東アジアに軍事緊張をつくるな!
?沖縄の人々と連帯し、辺野古新基地建設を断念させよう! 南西諸島への自衛隊配備反対!
?天皇制関連諸行事の取り止めを! 天皇制を終わりに!
?福島の原発被災者支援打ち切り止めろ! 原発再稼働反対! 汚染水海洋投棄をヤメロ! 原発ゼロ社会を! CO2排出ゼロを本気でめざせ! 自然破壊とエネルギー浪費のリニア建設を直ちに中止せよ! 再生可能エネルギーへの早期転換を!
?震災復興をダシにし、欺瞞と腐敗に満ちた東京五輪は延期ではなく中止に!
?21春闘勝利! 8時間働けば暮らせる社会を! 有期契約労働者の無期転換逃れを許さない! 非正規労働者の差別的処遇是正を! 「高度プロフェッショナル制度」導入阻止! 高齢再雇用労働者へのフリーランス適用を許さない! 過労死水準の時間外労働認めない! 技能実習制度廃止! 移住労働者の権利保障を! 移住労働者の御都合主義的な利用を止め、道理ある移民政策への転換を! 全国一律最賃制を! 最低時給1500円の早期実現! 職場に人権を! パワハラ・セクハラを許さない!
?全日建関西生コン支部への弾圧を労働運動総体の闘いではね返そう!
?入管法改悪をヤメロ!
?個人情報保護を保証せず国家統制と企業の個人情報利用を促進するデジタル法案廃案へ
?消費税廃止! 大資産家と大企業への抜本的課税強化を軸にする課税制度の根本的転換を!
?災害、パンデミックに対する社会的抵抗力の再構築を! 売りものではなく権利保証として、公共サービス再建を! 公務非正規労働者の正規化を! 公的雇用の大幅増強を!
?草の根から連帯を再建し、迫りくる恐慌における民衆への犠牲強要をはね返そう! 菅政権を打ち倒そう!
?世界の民衆と連帯し、平等と連帯の、成長に依存しない持続可能で民主的かつ公正な抑圧のない世界をめざそう!
2021年5月1日

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