市民のちから 共闘のちから

コラム「架橋」

 宮城県が強引に進めている仙台赤十字病院、県立がんセンター、県立精神医療センター、東北労災病院の「4病院再編・統合・移転問題」。地域医療の要の総合病院が地域から消えることへの不安。何よりも患者・医療従事者・市民を置き去りにして事を運ぶ県行政に対する怒りは大きい。
 特に、県立精神医療センターの移転に反対する当事者は「移転は人権問題だ。当事者やその団体を意思決定過程に参画させておらず、障碍者権利条約の義務を遂行していない」と批判。そうだ!「お上が決めたことに国民は従うこと」にいつなったのだ! 主権者は 私だ! 街頭署名で見えてくる市民の姿だ。「決めておいてから説明するとは何だ!」「市民と対話を!」「未成年ですけど署名してよいですか?」「看護師です。署名します」と沢山の言葉。
 「民間でやれることは民間に」というこの知事が進めた水道民営化での傲慢で強引な姿勢が今回も色濃く映し出されている。街頭に立って感じた社会に鬱積している「おおきな怒り」。統合の問題点を話していると、話は「パー券」「裏金」問題に飛び火していく。誰でもいい、聞いてくれ!この腹立たしさ。
 止まらない物価高騰のなかで、生活保護費を下回る年金でさらに食費を削る生活。「生活保護法」は社会の底であり誰もがこれ以下であってはならない。胸が苦しくなる話だ。庶民の生活そっちのけで国が「資産倍増」を叫び小躍りするお金持ち。
 能登の被災地復興策は「維持管理コストを念頭に集約的なまちづくり」と被災者を切り捨てる。「空飛ぶ車」等省庁の無駄遣い予算3兆5千億、カジノのためのインフラ整備9兆7千億、木造リング300億…半年で解体し更地化。つまり「カジノ様いらっしゃい!」の下準備のためだけの「大阪万博」なのだ。日米軍事一体化、沖縄の軍事要塞化を進め教育勅語が頭をもたげるなか「主権を取り戻す」闘いが始まる。〈さよなら! 裏金、金権腐敗の自民政治4・29市民集会》が開かれた。3補選祝勝と総選挙に備えた市民と野党共闘。言うことは言うやることはやる市民として動く。
(朝田)

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