10.20 休日の渋谷・青山でサウンドデモ

オリンピック開催返上しろ
住民、野宿者追い出し認めない

 一〇月二〇日、朝から冷たい雨が降りつづける東京で「お・こ・と・わ・り 2020年東京オリンピック返上デモ」が行われた。反五輪の会が呼びかけたこのデモには八〇人以上が参加した。
「汚染水は港湾内で完全にブロックされている」「放射能は完全にコントロールされている」などのデタラメ発言で福島原発事故の惨害に蓋をし、被災者を切りすてて「二〇二〇年東京五輪」を手中に収めた安倍内閣のやり方と、「夢よもう一度」の熱にうかれたメディアや「世論」のあり方に対抗して、この日のデモが行われた。渋谷勤労福祉会館前の路上から正午に出発したデモは、サウンドカーを先頭に、休日の渋谷ハチ公前広場、青山通りなどを通ってオリンピックのメイン会場となる千駄ヶ谷の国立競技場裏の公園まで、元気に「オリンピックはいらない!」のアピールを行った。

治安弾圧を
はねのけよう
デモはさまざまな角度からオリンピック批判を行った。福島第一原発事故の「収束」もできていないのに莫大な五輪予算を使って「復興」を遅らせること、五輪施設の改造・拡大・新設に伴う住民の追い出しや、施設の閉鎖・解体に伴う野宿者の排除、国家主義に彩られたスポーツイベントの問題点、利権にまみれた大企業の利益のためだけの運営、総じて差別と格差のいっそうの拡大……。
デモは、オリンピックに伴って閉鎖・解体が決まっている青山の児童施設「子どもの城」、国立競技場の近くにあり、同メインスタジアムの拡張・大改造によって解体され、住民の立ち退きが通告された霞ヶ丘住宅前で、オリンピック反対の声を上げた。
七年後のオリンピックに向けて、これから「五輪成功キャンペーン」や住民を排除した再開発の動きが急ピッチで進むだろう。「治安問題」として異議申し立てを行う人びとへの監視・弾圧も強化されるだろう。
オリンピックのために都市環境が破壊され、生活と権利が侵害されることを許さない。二〇二〇年東京五輪の返上を!オリンピックはもうおしまいにしよう。(K)

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