オリンピックは私たちを殺す!

反東京五輪6団体呼びかけ 850人が参加

やらせるものか「犠牲の祭典」

NOlympicDay 6・23新宿デモ
全国・全世界同時行動

「ノー・オリン
ピックデーだ」


 6月23日、都庁第一庁舎2階(都庁通り)正面玄関前で「オリンピックは私たちを殺す! やらせるものか『犠牲の祭典』#NOlympicDay 6・23新宿デモ 全国・全世界 同時行動」が行われ、850人が参加した。
 呼びかけ団体の反五輪の会、オリンピック災害おことわり連絡会、東京にオリンピックはいらないネット、オリンピック終息宣言実行委員会、アジア女性資料センター、ふぇみん婦人民主クラブ、オリンピックの中止を求める松本の会、オリンピックいらない人たちネットワーク(長野)は、次のように全世界・全国の仲間たちに呼びかけた。
 怒りのアピールはこうだ。
 「オリンピック開会式まであと1ヶ月しかない。新型コロナのパンデミックはまったく終息が見えないのに、いまだに大会の中止は宣言されていない。どれだけオリンピックをやりたいのか、日本政府、東京都。
 とりわけ、バッハ・国際オリンピック委員会(IOC)会長は『五輪の夢を実
現するために、いくらかの犠牲を払うべきだ』とまで言い放った。
 『いくらかの犠牲』とはいったい何だろう?
 いくらかの犠牲とは、オリンピックのために動く3兆円を超える金にしがみつく政治家と一部の企業の利益のために、私たちが新型コロナウィルスに感染させられ、入院すらできずに死ぬことだ。
 いくらかの犠牲とは、医師も、看護師も、救急車も、病床も、オリンピックのために私たちから取り上げられることだ。
 いくらかの犠牲とは、公園で暮らしていた人々が追い出され、緑の木々がたっ
た2週間のイベントのために伐り払われることだ。
 いくらかの犠牲とは、IOCの幹部たちが涼しい貴賓席から見下ろす炎天下の
スタジアムに、80万人以上の子どもたちが駆りあつめられることだ。
 そして『夢』とはなんだろう?
 夢とは、プライベートジェットで飛んできたオリンピック貴族たちが、5つ星ホテルのスイートに私たちの税金(!)で宿泊し、豪勢な晩餐会を2週間続けることだ。
 夢とは、東京大会だけでも5千億円を軽く超える放映権料を、ただの任意団体
にすぎないIOCが受け取ることだ。
 夢とは、人々がオリンピックに気を取られている間に、放射能汚染水を海にばらまくことだ。
 オリンピックとパラリンピックは私たちを殺す!
 Olympics Kill Us All!
 こんな悪夢はもうたくさんだ。
 奇(く)しくも開会式の1ヶ月前の日、6月23日は IOCが定めた『オリンピックデー』なのだという。
 それなら私たちは、これからオリンピックを廃絶するまで、この日を『国際ノー
オリンピックデー』#NOlympicDay にしよう。
 まず東京、パリ、LA、そして日本のあちらこちらでデモやスタンディングを
して、同時に声をあげよう。
 この『犠牲の祭典』を止められるのは、私たち、そして世界中の人々の声だ。
 やらせるものか、オリンピック。
 都庁の前に集まろう!
 それぞれの街で立ち上がろう!」。

今からでも中
止の決断を!


 都庁前スタンディング抗議は午後6時開始予定だが、すでに多くの仲間たちが集まっており、各国のメディア報道も取材に駆けつけている。「東京五輪反対」の大プラカードを掲げ、抗議デモ、次々とアピールが始まった。
 反五輪の会は、「2013年、東京オリンピック決定からたくさんのゴリ押しなどひどい有様を見せつけられてきた。コロナパンデミックの中、いろんな人たちが苦しんでいるのに7月23日に東京オリンピックをやろうとしている。バッハ、コーツ、東京都、日本政府、オリパラ組織らは、誰が責任を持つのかわからないオリンピックマシーンだ。こんなオリンピック絶対に開催させてはならない。これ以上、犠牲を増やしてはならない。それにもかかわらず聖火リレーが商業主義全開で回っている。各自治体はそのために資金を負担させられている。だからこそ東京の私たち、日本中の仲間たちとともにオリンピックを止めさせなければならない」と発言。
 オリンピック災害おことわり連絡会は、「今日、沖縄は、沖縄戦の終結の日、慰霊の日です。辺野古大浦湾に土砂を投入し、新基地建設を続けている。遺骨が残っている南部の土砂を埋め立てに使おうとしている。沖縄の皆さんは怒りを持って慰霊の日を迎えている。具志堅隆松さん(沖縄県で遺骨収集を続ける「ガマフヤー」代表)は、命がけでハンガーストライキを沖縄県庁前で行っている。私たちは沖縄の人たちに連帯しながら本日の行動を取り組んでいきたい」と訴えた。
 さらに「静岡の仲間たちは、今日の静岡聖火リレーに抗議するデモ、スタンディングを行った。大阪・釜ヶ崎、吉祥寺、国分寺、横浜でも抗議アクションが予定されている。さらに2018年の韓国・平昌五輪に反対した仲間たち、次のオリンピックの開催地であるフランス・パリの仲間たち、2028年ロサンゼルスオリンピックに反対する仲間たち、ウイーン、ベルリン、シドニー、カナダの仲間たちも世界同時行動に参加している」と報告した。
 都教委包囲首都圏ネットワークは、「子どもたちをオリンピックに動員するな要請行動を行った。午後4時に都庁第一庁舎2階玄関前に集まり、シュプレヒコールをあげ、その後都教委のある第二庁舎に向った。昨日、東京医師会の会長が『子どもたちをオリパラに動員するのは間違っている』と言っているにもかかわらず、都教委は子どもたちを動員しようとしている。まさに戦争の末期に学徒動員したが、同じようなことをしている。しかも別枠でやると言っている。特別でやるという『特攻隊』だ。子どもたちの命を殺すな」と抗議した。
 長野の仲間は(中継)、「オリンピックファミリーは、ワクチンを優先的に選手にうってやらせるというとても変なオリンピックだ。IOC、スポンサー、権力者たちのためだ。政府はこのオリンピックを利用して改憲へともっていこうとしている。緊急事態条項をコロナ状況を利用して浸透させようとしている。なんとしてでもオリンピックを止めよう。オリンピックで何度も『感動』を押し付けてくる。子どもたちを動員して、その『笑顔』によって問題にフタをしようとしている。問題点を一つ一つ取り上げ、みんなでふっとばしていこう。オリンピックは金儲けと人権侵害そのものだ」と呼びかけた。
 アジア女性資料センターは、「オリンピック反対フェミニストキャンペーンを行ってきた。オリンピックは、世界中のメガ開発プロジェクトと環境破壊を正当化するために使用されており、ほとんどの疎外された貧しい人々を犠牲にして、人々の基本的なニーズのための公的資源を奪っている。国際オリンピック委員会(IOC)の暴力を止め、さらに発信し続けていこう」と発言した。
 続いてフランス・パリ、米・ロサンゼルス、福島の仲間などから五輪反対の取り組み報告(中継)とメッセージ紹介が行われた。
 最後に、全体で「東京オリパラ反対」のシュプレヒコールを行いデモに移った。とりわけ都庁前では「やらせるものか、オリンピック」「やってる場合か 中止だ!中止」の抗議を強くたたきつけた。    (Y) 
 


 
 
 
 
 
 

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