投稿「オリパラ反対抗議アクション」に参加して(9月20日発行)

共生社会の空虚さ映した警察の弾圧
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 9月3日・金曜日と9月5日・日曜日に「オリンピック災害おことわり連絡会」と「反五輪の会」の呼びかけで「オリパラ反対抗議アクション」が千駄ヶ谷駅前でおこなわれるという。レイバーネット日本のホームページに載っていた「ご案内」を見た。「2020年オリンピックおことわり!オリンピック中止!から廃止へ!」のホームページも見た。そこで乗換案内で調べて、千駄ヶ谷駅に行ってみた。
 9月5日・日曜日のパラリンピック閉会式の日のことを書きたい。19時ちょっと前、ちょっと見ると、千駄ヶ谷駅前で反対派の人たちが準備をしていたので、近くに行ってみた。千駄ヶ谷駅前は警察官がたくさんいた。「警察だらけ」といった感じだ。

嘘と暴力に頼り
警察が集会妨害


 しばらくすると、警察は平和的な集会をおこなおうとしているだけの非武装・無抵抗の私たちを力で排除しようとしてきた。地面に座っていた何人かの人を複数の警官が持ち上げて移動させようとする。この目で見た。私は、何かで見た「三里塚の農民を実力で排除する警察をうつした映像」を思い出した。
 警察と同じことを警察に対して私たちがやろうとしたら、即逮捕されるはずだ。「自分がやられてイヤなことは他人にやってはならない」。この原則は、怪物と化した警察(国家)には通用しないらしい。この国には、平和的な集会を警察の暴力なしにおこなう権利すらないのか。これのどこが民主主義といえるのか。日本は「民主主義国家」でも何でもない。日本は「独裁国家」だ。日本社会とマスコミは、この国家の暴力に「見てみぬふり」をしている。アウシュビッツに「見て見ぬふり」をしたドイツ人の過ち、侵略戦争と植民地支配に協力した日本人の過ち、ヒロシマ・ナガサキでの無差別殺人に「見て見ぬふり」をしたアメリカ人の過ち、これらを繰り返してはならない。
 警察は「通行人の皆さん。抗議行動によって混雑が発生しています。警察官の誘導に協力して下さい」みたいなアナウンス(だいたいの印象にもとづくもの)を繰り返し、抗議行動の妨害をし続ける。「うそつきは警察のはじまり」だ。抗議行動は、何も通行人の邪魔になどなっていない。通行人は、抗議行動の横をすらすら歩いている。警察の方が通行人の妨げになっているといってもいいくらいだ。警察は抗議行動を「市民の迷惑」であるかのようにアナウンスして、市民の平和的な抗議行動を妨害しているのだ。
 彼らは「弱い人」、困っている人たちを助けるために警官になったのか、政権の道具となり市民に暴力をふるうために警官になったのか。黒人を射殺するアメリカの警察、市民に暴力をふるう日本の警察、市民を殺すミャンマーの軍隊。警察や軍隊のどこに正義があるのか。疑問に思う。

パラリンピック
も原点から変質


 パラリンピックをどう考えるべきか。「オリンピック災害おことわり連絡会」の京極紀子さんはのべる。「日本のメディアは連日、『メダルラッシュ』に歓喜絶叫していたが、コロナだけでなく、猛暑の後の豪雨等、五輪どころでないたくさんの人たちがいた。開催期間中も競技場近くの野宿者に対する組織委員会、警察の嫌がらせは続いた。武蔵野で開催された『聖火』リレーセレブレーションに抗議した人が威力業務妨害で逮捕され、起訴、1カ月以上たった現在も、接見禁止で不当勾留されたままだ。
 五輪終了後、新国立競技場の維持費年間24億円の負担を懸念する報道が出た。これから同様の報道が次々と出てくるだろう。私たちは、私たちが問題と指摘した五輪『災害』の数々、現在進行形の五輪弾圧ときっちり闘っていくつもりだ」。「戦傷者のリハビリから始まったパラリンピック。競い合うことで社会復帰を促すことが原点だった。現在はどうか。スポンサーからの支援を受けられる一握りのパラアスリートたちが高額の装具で競い合う。IPC(国際パラリンピック委員会)の定めた厳しい選考基準をクリアした選手だけが参加できる特別の大会なのだ」(『労働者通信』2021年8月28日、第364号、2面「開催強行に抗議する!オリンピックもパラリンピックもいらない!」)。

共生社会の実現
日本社会が問題


 私は考える。パラリンピックを見て喜ぶ人の中の何人が「共生社会」の実現のために具体的に行動するのか。「天皇万歳」といって死んだ兵隊を美化した政府やマスコミと、メダルをとった障がい者を美化する政府やマスコミはどこが違うのか。「英雄」はどこにもいらない。国家のために闘うことに反対する。国家は現代の怪物だ。国家などいらない。廃止するべきだ。
 そもそも「共生社会」の実現を妨害している1番の原因の1つは、この国の社会政策(社会制度)だ。「共生社会」の実現をいうなら、障がい者を差別するこの国の社会政策(社会制度)を根本的に変革する必要がある。月1万円や月2万円の共同作業所の給料(工賃)で貧しい生活を送っている。月6万円程度(2級の場合)の障害年金さえもらえない人もいる。就労移行に通って就職出来ても、低賃金の非正規雇用にしかつけない。このような障がい者の状況に「見て見ぬふり」をしている日本社会は根本的に変革しなければならない。「きょうされん」の『障害のある人の地域生活実態調査の結果報告 概要版』(2016年5月17日)によると「障害のある人の貧困率は、国民一般のおよそ5倍」「障害のある人の収入はほとんど増えていない」「40代まで親との同居が過半数を占めている」「結婚している人はわずか4・4%圧倒的多くが未婚」などのことが分かったという。繰り返す。このような障がい者の状況に「見て見ぬふり」をしている日本社会は根本的に変革しなければならないのだ。日本社会の根本的変革に反対すること(日本社会の根本的変革のためにたたかわないこと)は、障がい者に「がまんしろ」というのと同じことなのだ。

マスコミ報道は
警察発表のまま


 新聞は、反対派の行動をどう報道したのか。9月4日・土曜日と9月6日・月曜日の『朝日新聞』『毎日新聞』『東京新聞』『神奈川新聞』『日刊スポーツ』『読売新聞』『産経新聞』『日本経済新聞』の朝刊にざっと目を通してみた。9月4日・土曜日の新聞は、私の見間違いでなければ市民の反対行動をどこも何も報道していなかった。9月6日・月曜日の朝刊は、『東京新聞』『日刊スポーツ』が市民の反対行動を小さく報道しているだけだった。だが、『東京新聞』の報道も「競技場近くのJR千駄ヶ谷駅前では抗議行動もあり、警察官ともみ合う場面も見られた」というものだった。反対派の意見も紹介していたが、誰が悪いのか、あいまいな書き方だった。
 ブルータス、お前もか。『東京新聞』よ、お前もか。「こちら特報部」欄は死んだのか。
 「天皇主義ファシストマスコミ」に期待しすぎか。『日刊スポーツ』の報道は「反対派の団体は国立競技場の近くのJR千駄ヶ谷駅前に集結。通行人の妨げとなる座り込みをしていたメンバーをどかそうとする警察官との間で多少もめたものの、騒動に発展することもなく、パラリンピックの閉会式の始まった午後8時すぎに抗議活動は終了した。千駄ヶ谷駅前には事前に、警察官約300人が配備され、抗議活動をするグループの外側から警察官による人間バリケードでジワジワと囲い込んで、駅利用者の通行できるエリアをしっかりと確保した」というひどいものだった。
 反対派の意見も紹介していたが、基本は「反対派が通行人(または駅利用者)の邪魔だったので、警察官が規制した。警察官の行動は正当なものだった」という内容の警察側の立場に立ったインチキな報道だった。本気で「警察官が通行人(または駅利用者)のために大量に配備されていた」と信じているのか。『日刊スポーツ』は『日刊ケイサツ』とでも名前を変えたほうが良いかも知れない。『日刊アイヒマン』『日刊ゲッベルス』とでも名前を変えたほうが良いかも知れない。
 今のオリパラ報道のどこがジャーナリズムなのか。マスコミは死んでいる。オリパラは、政府警察マスコミ(ファシスト連合)が一体となった犯罪だ。政府警察マスコミ(ファシスト連合)が一体となった犯罪とたたかおう。「現代のナチス」とたたかおう。
 最後にひとこと。「オリパラ反対インターナショナル」のようなものを作る必要があるのではないか。君主制の国は減っている。死刑制度のある国も減っている。天皇制も死刑制度もオリパラも必ず廃止出来るし、廃止しなければならない。自由・平等・平和。人間はみんな平等だ。特権階級はいらない。必ず「差別も暴力もない世界」を実現しよう。「命令も服従もない世界」を実現しよう。あらゆる奴隷制度を廃止しよう。
(2021年9月8日)

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