憲法集会を翌日の新聞（朝刊）がどう伝えているか

投書　ＳＭ

　５月３日・火曜日、１万５千人（主催者発表）が参加した「改憲発議許さない！守ろう平和といのちとくらし２０２２憲法大集会」に参加した。翌日の新聞（朝刊）が集会をどう伝えているか図書館で急いで調べてみた。
　『東京新聞』『毎日新聞』『神奈川新聞』『朝日新聞』『産経新聞』『読売新聞』が集会を報道していた。私の見間違いでなければ、『日本経済新聞』『日刊スポーツ』は集会をまったく報道していなかった。『日刊スポーツ』は憲法集会の大きな記事と写真を載せるのではなく、ゴマフアザラシの大きな写真と記事（横17㎝×縦23・2㎝プラスアルファ）を載せている。
　内容についていうと、『東京新聞』は１面で改憲集会と憲法改悪反対集会を両方紹介している。記事では改憲派の集会に焦点をあてている。改憲集会の人数は伝えていない。記事の大きさは、横11・2㎝×縦34㎝だ。その他に19面で憲法改悪反対集会を大きく伝えている。記事の大きさは、横15㎝×縦34㎝プラス横9・5㎝×縦17㎝プラス横4・7㎝×縦4・2㎝だ。今回は『東京新聞』の記事が他紙と比べると一番ジャーナリズムらしい記事になっているといえる。
　『毎日新聞』は23面で約５００人（主催者発表）の改憲集会と１万５０００人（主催者発表）の憲法改悪反対集会を同じ大きさで並べて載せる「客観報道」だ。人数・写真付きだ。記事の大きさは、横14・5㎝×縦25・5㎝だ。
　『神奈川新聞』は1面と2面で改憲集会（人数は書いていない）と憲法改悪反対集会を1つの記事の中でまとめて紹介している（無署名）。
　2面のトーンは「ウクライナ情勢や新型コロナウイルス禍を受け、改憲、護憲両派の論争が過熱する。国民を守るという点は一致するがそれぞれの極端な主張に違和感を持つ人も。……」といったひどい内容だ。
　１面の記事の大きさは、横14㎝×縦21・7㎝だ。2面の記事の大きさは、横21㎝×縦17・2㎝だ。18面の「9条「もっと生かす」　横浜　市民団体が活動　改憲推進の動きに危機感」の川口　肇さんの記事が泣いている。
　5月3日4面の「憲法を守るかながわの会」の全面意見広告が泣いている。２０２１年5月3日の「特別紙面」（A面に首都大学東京教授　木村　草太さんへのインタビュー、B面に東大名誉教授　樋口　陽一さんへのインタビュー、4面に「憲法を守るかながわの会」の全面意見広告、Ｃ面にSEALD s　奥田　愛基さんへのインタビューを掲載した。２０１６年の憲法集会で配布された。『東京新聞』にも負けていなかった）が泣いている。
　『朝日新聞』は３面で改憲集会に焦点をあてながら両派の集会を1つの記事の中でまとめて紹介している。記事の大きさは、横6・8㎝×縦13㎝プラス横15㎝×縦4・5㎝だ。他に22面で両派の集会を1つの記事の中でまとめて紹介している。『東京新聞』はもちろん『毎日新聞』や『神奈川新聞』と比べても小さな記事といった印象だ。記事の大きさは、横13・2㎝×縦8・5㎝プラス横12・2㎝×縦4・3㎝プラス横7・9㎝×縦4・3㎝だ。5月3日11面の「市民意見広告運動」の全面意見広告、12面の「憲法共同センター」の全面意見広告が泣いている。
　『産経新聞』は1面で改憲集会のみを紹介している（無署名）。記事の大きさは、横10・2㎝×縦12・9㎝プラス横3・9㎝×縦4・3㎝だ。他に3面で両派の集会を両方とも人数は載せずに1つの記事の中でまとめて紹介している。内容は『東京新聞』とは正反対で『神奈川新聞』よりもひどいものだ。憲法改悪反対派だけを「批判」しているのが『産経新聞』らしい。記事の大きさは、横18・7㎝×縦17・2㎝プラス横7・5㎝×縦8・7㎝だ。
　『読売新聞』は改憲集会のみを人数・写真抜きで2面で紹介している（無署名）。記事の大きさは、横9・2㎝×縦17㎝だ。他に23面で両派の集会を小さく人数・写真抜きで伝えている（無署名）。記事の大きさは、横17・7㎝×縦4・3㎝だ。
　なお、新聞ではないが、5月3日のテレビが憲法集会についてどう報道しているかをＮＨＫテレビの「ニュース7」とテレビ朝日の「報道ステーション」で比較してみた。「ニュース7」はいちおう両派の集会を報道していた。「報道ステーション」は改憲派の集会のみを報道していた。恥ずかしい。「報道ステーション」は『読売新聞』よりもひどい。そう思った。

　【注】記事の大きさは約。だいたい。メジャーは「Strong　Tool　商品コード31221　３・５ｍ　片面メジャー　テープ巾：16mm」と記載されているものを使用した。
（２０２２年5月15日）