投書「旧統一教会と各分野のつながり」を批判する
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アベ銃撃事件の背景に旧統一教会の問題があることが明らかになるにつれ、「旧統一教会と各分野のつながり」がクローズアップされてきた。
第1に、政治家との関わりについて。7月23日(土)の「報道特集」(TBSテレビ)は旧統一教会と政治家の関わりについて報道していた。それによれば、ジャーナリストの鈴木エイトさんは「教団と関係を持つ政治家は自民党を中心に多数いる」と話した。鈴木エイトさんは(国際勝共連合のホームページには)「安倍晋三さんが表紙になっているケースが非常に多い」という意味のことをいっている。「旧統一教会と関連する政治団体(国際勝共連合)の機関紙(「世界思想」)はこれまでに少なくとも6回、安倍元総理が表紙を飾っていた」。「去年9月、安倍元総理は教団の関連団体【UPF(宇宙平和連合)】のイベントにビデオメッセージを送った」。鈴木さんは「現職の国会議員と教団との関わりについて調査した」。「自民党だけではなく他の政党を含めて112人。政党としては自民党がほとんどです」「派閥別に調べたところ清和会(安倍派)が一番飛び抜けて多かった」と話している。
第2に、警察との関わりについて。インターネットの「FLAS」は二之湯智(にのゆ・さとし)国家公安委員会委員長と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関わりを暴露している。引用する。
「2021年4月、国立京都国際会館で『新型コロナ終息を願う京都1万人祈りの集い』というイベントが開催される予定でした。実行委員長は旧統一教会の京都教区長で、『天の父母様聖会・世界平和統一家庭連合』や教団系列組織『京都府平和大使協議会』などが共催しており、実質的に旧統一教会の主導イベントであるのは明らかです。その『呼びかけ人』に名を連ねているのが二之湯氏なのです」 そう説明するのは、旧統一教会の問題を追い続けているジャーナリストの鈴木エイト氏だ。
「イベントは結局、開催されませんでしたが、旧統一教会のイベントに国立の施設が使われるのは問題です。二之湯智議員は同会館の元職員であり、何らかの口利きをした、といわれてもおかしくありません。このイベントのチラシには、二之湯氏のほかにも世話人として、田中英之衆院議員、木村弥生衆院議員、繁本護衆院議員の、計4人の京都を選挙区とする国会議員が名を連ねています。4人の国会議員に旧統一教会との関係をきくため質問書を送ったのですが、どの議員からも回答はありませんでした」「安倍元首相銃撃事件で注目を集めている旧統一教会。そこが関連するイベントで、警察組織を管理する立場の国家公安委員長が呼びかけ人を務めていたとは……」(「安倍元首相銃撃事件で注目の旧統一教会『主導イベント』国家公安委員長が呼びかけ人だった!」)。
第3に、メディアとの関りについて。インターネットの「レイバーネット日本」から小西誠さんの文章にたどりついた。引用する。
「朝日新聞首脳部は、『記者襲撃』(注)で「内部告発」されている勝共連合=統一教会との癒着(取引)について、何一つ謝罪も、弁明も、しない」。
「神戸事件後のわずかあとに、朝日新聞の中枢の幹部と勝共連合との間で、『手打ちの食事会』が数度に亘って行われるという、おぞましい状況まで書かれている。第一線記者の必至の奮闘をあざ笑うかのような、この朝日トップの裏切りに怒りを覚える。読者ばかりか、遺族さえも愚弄する朝日中枢の腐敗が進行しているということだ」。
「しかも、……朝日の編集委員の一人は、勝共連合から賄賂まで受け取っていることが書かれている。とんでもない、おぞましい事実だ」。
「政府・警察中枢の、このとんでもない状況、メディアへの『連続テロ事件』を……、その真犯人を国家ぐるみで隠蔽した事態を、私たちはしっかりと記憶すべきだ!これは、単なる「陰謀」でも「謀略」でもなく、具体的な、かつ現実的な事件であり、このクニの背後にある、おぞましい実態である」(「朝日新聞阪神支局襲撃事件と告発本『記者襲撃』を考える―この本質的問題に触れないジャーナリストは、ジャーナリストではなく、単なる『売文屋』(飯のタネ)」)。
赤報隊が勝共連合・統一教会なのかどうかは私には分からない。朝日ばかりを批判するのはかわいそうな気もする。他のマスコミはどうなのか、とも思う。だが、かわいそうだが、ここに書かれている朝日の腐敗については私も同感だ。警察の動きも不可解だと思う。
「旧統一教会と各分野のつながり」は徹底的に批判されなければならない。旧統一教会とのたたかいは「旧統一教会と各分野のつながり」とのたたかいでもなければならない。私はそう考える。各自が自分に出来る範囲で「旧統一教会と各分野のつながり」を批判してたたかおう。
(7月24日)
【注】『記者襲撃 赤報隊事件30年目の真実』(樋田毅 著、岩波書店、品切れ)
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