ごまかしのない気候変動対処を 求める闘いに勢いを取り戻そう

気候変動
バンコク行動へのNGO共同呼びかけ

 タイのバンコクで八月末、気候変動に真剣な対処を求めるNGOの国際共同行動が計画されている。以下にその共同呼びかけを紹介する。この呼びかけには、日本からATTACjapanと農民連が連署している。(「かけはし」編集部)

闘いをつなぎ
連帯を築こう

 人類と自然は攻撃を受けている。際限のない成長を求めるモデルが、この地球を限界まで追い詰めてきた。諸々の政府は、ますます過酷となる緊縮策を通して、銀行と多国籍企業がしでかした不始末の対価を人々に支払わせつつある。飢餓の下で生きる人々は今や一〇億人に上る。今や気候を原因とする移民や難民がいる。われわれは既に、地球上に残された諸資源――土地、水、森林、さらに生物多様性――を誰が支配するのかをめぐる戦争を目撃しつつある。地球がより熱くなり、システムが内部から破裂し続けるに応じて、物事はただ悪化するだけだろう。この切迫を深める惨事を避けることがわれわれに課された課題であるとすれば、われわれは行動しなければならず、しかも迅速にそうしなければならない。われわれは、推進力を取り戻し、根源に狙いをつけることによってシステムを敗北させる必要がある。未来のためのわれわれの闘争に成功したいならば、われわれは、われわれのさまざまな闘いを統一する必要がある。

支配層の気候政
策は破滅への道


 カンクン(二〇一〇年)とダーバン(二〇一一年)の成果として出てきた合意は、歴史的責任として先進諸国に対価を課すことからは遠く離れただけではない。それはその上、気候変動に取り組み、世界が気候の混沌に落ち込むことを防ぐという、当初の目標とは反対の方向に移行するものでもあった。この政策は先の目標の代わりに、二〇二〇年までの温室効果ガス排出についてほんのわずかしか合意しなかった。予測が示してきたことだが、これは、地球気温の四度Cから八度Cの上昇に行き着くだろう。「グリーン経済」あるいは自然を私有化し資本主義を再活性化する新たな方法を強要するRio+20と先の物事を組にした時、人の前には本当に、想像するにはあまりに暗すぎる未来しか残らない。
 気候変動の衝撃度は実体のあるものであり、まさに今現実のものとなる途上にある。氷河は警戒を要する速度で溶け出しつつある。小さな島々はゆっくりと海に覆われつつある。自然災害は頻度がより大きくなりより破壊的になりつつある。そして気候パターンの激しさ、洪水や干ばつの激しさは、ますます予測と準備を難しくさせている。今や、この惨害から逃げるために移動する気候移住者や気候難民がいる。いくつもの死がある。人間と動物双方が何百、何千と死につつある。気候変動を原因とする人間の死は今や三五万人を数えている。
 状況のこの深刻さを示す上で、世界には事例の不足などない。東南アジア一つだけあげても、カンボジア、ラオス、フィリピンの水田一〇〇万ヘクタール以上が台風と洪水で水浸しになり、一〇万トン以上の米が壊滅させられた。

悪化一方のグ
ローバル危機

 上に見たことは同時に、一九三〇年代の世界恐慌以来最悪の世界的危機を背景に進行中だ。悪化の一方の貧困、不平等、飢餓、環境破壊と結び合わされた、食料、職、くらし、気候、生物多様性、エネルギー、さらに金融といった多重的な危機はすべて、資本主義と新自由主義政策がこれまで引き起こしてきた破壊に対する証しとなっている。
 米国と欧州に打撃を与えてきた金融危機の波は、まもなくアジアを襲うだろう。グローバリゼーションは、新自由主義の病の伝播がより早くなる可能性を生み出した。しかし人々はこの破綻した新自由主義の企てに対して、土地のないまま、さらに医療や他の社会サービスを利用する術のないまま、貧困や飢餓の下で生活する、職のない民衆――その数は増加の一途にある――という形で高い犠牲を今なお払い続けている。

われわれの今、
われわれの未来


 二〇一二年八月、気候に関する話し合いはバンコクに戻ろうとしている。それゆえわれわれは、われわれの闘いを再度構想するために、またシステムに対決して闘うためばかりではなくシステムを変革し始めるためにも、それらの闘いを結合するべく、この機会を利用できる。なぜならば、気候変動や土地の横領、金融投機、自由貿易と投資の協定、緊縮政策、さらに職や賃金切り下げなど、これらに反対する闘いはすべてが結びついているのであり、もしわれわれが共に闘うのであれば、われわれの集団的強さの潜在力はびっくりするほどのものとなるからだ。
 さらにまたバンコクは、今なお犯罪視されつつ気候変動に対決する闘いの故に処罰されているタイの社会運動並びにその活動家に対して、われわれの連帯を示す重要な開催地でもある。
 われわれはすべての社会運動、民衆組織、市民社会と活動家に、バンコクを訪れ、諸行動や諸活動、そしてもっとも重要なことだが二〇一二年八月三一日に行われる討論に合流するよう訴える。この最後のものは、世界中の諸闘争の間の連帯を構築することを討論するために企画されている社会運動の公開会合だ。どうすればわれわれが結合でき、この目的に大胆に立ち向かうための闘いをより良く明確に押し出すことが可能か、またこれを討論できるか、以下の議題が提案されている。

1)世界の社会的闘争で今起きつつあること(スペイン、ギリシャ、米国、カナダ、ラテンアメリカなど)の、またわれわれの連帯を表現し闘いをはっきりと押し出すことを可能とするやり方の分析。
2)気候変動並びに国連レベルにおける交渉で今何が起きつつあるのか、そしてアジアと世界の社会運動はこの問題にいかに取り組むべきか。
3)世界中の社会運動の結合間接を構築するロードマップに関する合意(相互訪問、連帯声明、カタールのCOP18に先立つあるいはその期間中の世界行動、相互連絡戦略その他)。
4)気候変動反対闘争の故に犯罪視されている活動家と農民、特にタイの事件に対するわれわれの支援と連帯の表現。

 われわれが望んでいることは、未来を取り戻すためのわれわれの闘いにおいてこれが前進に向けた一歩となる、ということだ。
 「気候の公正のためのタイ作業グループ」、ジュビリーサウス・APMDDD、ビア・カンペシーナ、フォーカス・オンザグローバルサウス、その他が準備しているこれら期間には、記者会見、諸行動、デモ、その他の活動も予定されている。

八月一日現在の署名団体
真性労働者組織連合(AGLO、フィリピン)
進歩的労働者連合(フィリピン)
全ネパール農民連合
Aniban ng Manggagawa sa Agrikultura(AMA、フィリピン)
食料主権アジア太平洋ネットワーク
ATTACジャパン
バングラデシュ・クリショク連合
ブハルティヤ・キサン組合(BKU、インド)
Bukluran ng Manggagawang
Philippino(フィリピン)
フォーカス・オンザグローバルサウス
債務Rからの自由連合(フィリピン)
債務と開発に関するジュビリーサウスアジア太平洋運動
インドネシア政治経済協会(AEPI)
Kilusang Mangingisda(漁民運動、フィリピン)
Koalisi Anti-Utang(インドネシア)
Karnataka Rajya Raitha Sangha(インド)
ビア・カンペシーナ
アジア移住フォーラム
MONLAR(スリランカ)
農民連(日本)
Partido ng Manggagawa(フィリピン)
Serikat PetaniI(SPI、インドネシア)
Sintesa Foundation(インドネシア)
南インド農民運動調整委員会(SICCFM)
気候の公正のためのタイ作業グループ
(「インターナショナルビューポイント」二〇一二年八月号)

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