第四インターナショナル規約

第15回世界大会採択、2003年2月 

前文

1 社会主義革命のために闘う国際組織である第四インターナショナルは、その原則と綱領を受け入れて実践する活動家と各国支部によって構成される。これらの活動家は個別の各国支部に組織され、そのうえで単一の世界組織のもとに統一され、主要な政治的問題について一致して行動し、民主主義のルールを遵守しつつ自由な討論を展開する。

2 第四インターナショナルの目的は、抑圧、貧困、不安定、戦争と殺りくなどとともに資本主義を廃絶するために、すべての国々で帝国主義によって搾取されているプロレタリアートとその他の階級の政治意識の覚醒と組織化を促進することである。第四インターナショナルは、労働者階級とすべての抑圧・搾取されているものの解放が「労働者自身の事業」であるという原則にもとづく民主主義的社会主義社会――将来の階級なき社会へいたる最初の段階――を確立し、民主主義的計画にもとづく経済のもとで恒久平和、社会的平等、環境の擁護、すべての抑圧に対する闘いおよび人類の連帯を実現しようとする。

3 第四インターナショナルは、人類の進歩的な社会的経験を自らの綱領に取り入れようとする。第四インターナショナルは、パリ・コミューン、一九一七年のロシア十月革命、第三インターナショナルの最初の四つの大会の成果と討論、スターリニズムに抗する左翼反対派の闘争と理論的成果、一九三八年の第四インターナショナル創設大会で採択された「過渡的綱領」、その後の世界大会で採択された重要な綱領的文書などから導き出される革命的マルクス主義運動の成果を継承し、それらに立脚する。

4 直接的闘争から出発して資本主義と官僚体制との断絶に至る過渡的方法にもとづいて、第四インターナショナルは次のような課題と闘いに取り組む。
賃金取得者の直接的・過渡的諸要求。
民主主義的権利と市民的自由。
資本主義からの革命的断絶、ブルジョア国家の打倒と生産者自身による国家機構の実現、従属諸国における民族的・民主主義的闘争の革命的反資本主義闘争への成長転化。
社会的生産手段の社会的所有、労働者の自主的組織、人民の自決権、市民的自由の保護、党と国家の分離にもとづく民主主義的社会主義。
複数政党制と思想・傾向の多様性を尊重する民主主義的原則にもとづく大衆運動、民衆運動および労働者運動の統一とブルジョアジーならびに国家からの独立。
闘争における自主的組織の拡大と民主主義的権利の尊重。
すべての寄生的官僚勢力(スターリニズム、社会民主主義、労働組合機構、民族主義機構)による大衆組織の支配に対する反対。
女性への抑圧に対する反対と女性の自律的運動の発展。
レスビアンとゲイに対する抑圧とあらゆる性的抑圧に対する反対。
民族的抑圧反対、自決権の尊重と被抑圧人民の独立。
人種主義とあらゆる排外主義に対する反対。
宗教的排他主義に対する反対と宗教と国家の分離。
資本主義反対と官僚体制反対の立場からする環境保護。
国際主義と反帝国主義的連帯、あらゆる国における勤労大衆の利益の擁護、排他的選別とセクト主義に対する反対、外交的・実利的動機からの独立。
表現の自由と分派形成の権利の尊重と確保にもとづく、活動的メンバーによって構成される革命的、プロレタリア的、フェミニスト的、民主主義的政党の建設。
大衆的で複数主義的な革命的インターナショナルの建設。

5 各国支部が第四インターナショナルの基本的組織単位である。あらゆる支部組織の目的は、われわれと目標を等しくするすべての勢力を結集し、それぞれの国における階級闘争で決定的役割を果たし、社会主義勝利に向けて前進することができる大衆的な革命的マルクス主義政党を建設することである。このようにして第四インターナショナルは偉大な解放の目標に到達しようとするのであり、国際組織は革命のための活動において各国指導部にとってかわり、それを代行するものではない。

第1章  支部組織

1 インターナショナルは、この規約の前文で明示されている原則に同意し、インターナショナルの活動と組織生活に参加し、同意した負担金を支払う各国支部によって構成される。各国支部は、それぞれ自国の階級闘争の現実に根ざしつつ、人材ならびに資金的に貢献することを含めてインターナショナルを一致協力して建設する。インターナショナルに支払われる分担金は、支部組織の財源を考慮して、支部指導部との合意にもとづいて決められる。

2 支部組織は、その自由意志に基づいて、インターナショナルによって決定される政治路線を自らの政治的実践に組み込む。各国支部は、資本主義と帝国主義に反対する立場を踏み外さない限りにおいて、独自の反対意見を公然と明らかにすることができる。しかし第四インターナショナルの支部組織は、インターナショナルの指導機関によって採択された決議を公表しなければならない。支部組織は、そのような政治的立場の変更を次回世界大会に提案することができる。

3 インターナショナルが効果的であるために、第四インターナショナルを自己の立場とする革命的闘士の隊伍は各国において統一されるべきである。このため、インターナショナルのメンバーは、インターナショナルの統一した支部組織のもとで、そのような統一を達成するように活動すべきである。インターナショナルの支部組織は、独立組織の場合もあるし、またインターナショナルのメンバーが自らの綱領的立場を放棄することなく活動できるような統一的反資本主義政党の内部で潮流として存在する場合もある。世界大会によって支部組織が認められた諸国では、国際指導機関は当該国支部組織との合意にもとづいて他の政治グループとの関係を処理する。ブルジョア議会に選出された支部組織のメンバーは、当該支部組織によって定められた指針に従い、議会選出に際して代表した組織の指導機関や大会に対して責任を負う。

4 支部組織の内部生活は、討論と決定ならびに決定の実践の統制への集団的参加を保証し、すべてのメンバーが相互尊重にもとづいて参加できるような雰囲気を作り出す民主主義的な規範と原則によって律せられなければならない。
 そのような規範と原則を次のようまとめることができる。
a)情報、草案文書、採択された文書などは各国レベルならびに国際レベルですべてのメンバーに行きわたらなければならない。
b)代議員の政治的拘束の禁止――すなわち、どのような被選出機関においても、代議員は大会や会議で展開された討論にもとづき自らの良心と確信に従って自由に票決の判断をくださなければならない。
c)地方、全国または国際(世界)レベルの大会に選出された代議員は、適切な組織機関に速やかに報告する。
d)社会文化的、性差的またはその他の抑圧のためにメンバーの何らかのグループがこれらの民主主義的権利を享受できない状況が発生しないように必要な処置を取らねばならず、そのような処置には性差、性、民族、人種その他の抑圧にもとづく自主的組織の権利が含まれる。

5 インターナショナルの支部組織は、その内部で分派の権利を認め、それを保証しなければならない。この権利には、組織内討論で少数意見を擁護するために政治的少数グループが会合を持つ権利、このような少数グループが組織内ならびに組織の指導機関によって同意された手段によって外部に独自の意見を表明する権利、指導機関に代表を選出する権利、組織の大会において比例的に代議員を確保する権利、独自の意見をインターナショナルに伝達する権利が含まれる。

6 組織統制処分に際して、その対象となるメンバーには告発を書面によって提示されなければならない。対象となるメンバーはまた告発に対して全面的に応答する機会が与えられねばならない。対象となるメンバーは、可能なかぎり、告発者のメンバーと直接に対決する機会が与えられる。支部組織による統制処分の対象となったいかなるメンバーまたはいかなるグループのメンバーも、支部内部での対抗的手順を尽くした上で、インターナショナルに上訴することができる。インターナショナルはその委員会に上訴に関する調査と適切な指導機関への報告を指示し、報告を受けた指導機関は上訴があった統制処分について必要に応じて決定することができる。支部組織は、統制事項に関するインターナショナルの決定に従わねばならない。組織規範の蹂りんは、インターナショナルへの所属と両立できない。しかし、中間国際機関によって統制処分を受けた支部組織はインターナショナルの最高決定機関に上訴することができる。

7 第四インターナショナルを支持するが支部組織の責任を引き受ける用意がない組織が存在しうることに対応するために、世界大会そのものまたは世界大会によって選出される国際委員会はそのようなグループを支持組織として認めることができる。支持組織はインターナショナルの立場を宣伝し、インターナショナルの刊行物を広め、インターナショナルの対外的ならびに内部的活動に参加し、インターナショナルに対して規則的に貢献する。支持組織の代表が国際委員会の会議と世界大会に招かれ、そこで発言が認められ、さらに財政上の分担金が支払われている場合には参考投票権が認められる。支持組織のねらいは、当該国における支部組織への発展にいたる掛け橋である。

8 インターナショナルの闘いの展望を支持するが、正式の参加を望まない組織は、「オブザーバー組織」の位置を獲得することができる。オブザーバー組織は、個別に特定される国際指導機関の会議に発言権をもって参加できるが、議決権は与えられない。

第2章  指導機関

9 インターナショナルの最高決定機関はその世界大会であり、国際委員会の召集にもとづいて少なくとも五年ごとに開催され、国際委員会による召集は準備討論のために少なくとも六カ月前になされる。臨時の世界大会は、国際委員会または各国支部の三分の一以上によって開催することができる。各国支部における民主主義的な討論と代議員の選出のうえで、世界大会はすべての綱領的問題についてインターナショナル全体の政治路線を決定する。支部組織が関係する問題について、世界大会は最終的な上訴と決定の機関である。
 世界大会は支部組織で選出された代議員によって構成され、その代議員数は支部組織のメンバー数に応じて決められ、各国支部はメンバー数に関係なく少なくとも一名の代議員を認められる。例外的事情のために支部組織として認められている代議員数よりも少ない数の代表しか世界大会に派遣されない場合、その議決権を実際に派遣される代表に配分することができる。逆に、一名の議決権しか認められていない支部組織の場合、二名の代表がその議決権を共有することができる。

10 世界大会は、政治的ならびに組織的事項について議決権の過半数で決定し、議事進行に関しては代議員の単純多数で決める。大会は新しい支部組織の承認に際して過半数で決定し、支部組織の除名に際して三分の二の多数をもって決定する。世界大会だけが、第四インターナショナル規約を三分の二の多数をもって変更することができる。

11 世界大会は、それぞれ異なる支部組織に属するメンバーであって国際指導機関のメンバーでなく、国際組織全体によって人望が認められている三~五名のメンバーを「上訴委員会」に指名する。上訴委員会は、国際委員会の要請または上訴委員会自身の発意にもとづいて、規律違反やわれわれの倫理に関わる問題について調査するし、また国際指導部の組織活動に関する不服申し立てについて調査する。上訴委員会が取り扱う問題で女性だけのメンバーによる委員会活動が要求される場合を考慮して、上訴委員会は十分な数の女性メンバーを含まなければならない。上訴委員会は国際委員会に調査結果を報告し、採用されるべき処置について勧告する。上訴委員会は、その選出母体である世界大会に対して責任を負う。統制処置には、権利停止とインターナショナルからの除名が含まれる。

12 世界大会の間の最高決定機関は国際委員会であり、通常、国際委員会は年に二回の会合をもつ。国際委員会は世界大会によって各国支部の代表から選ばれるが、その際、インターナショナルの中央活動の必要性が考慮され、国際委員会における女性メンバーの比率が三〇%ないし五〇%以上になるようにしなければならない。国際委員会にメンバーを出さない支部組織はそのメンバーをオブザーバーの資格で派遣することができる。世界大会で選出された国際委員会メンバーについて、そのメンバーの所属支部は一時的または恒常的なメンバーの入れ替えを要請することができる。このようなメンバーの入れ替えは国際委員会によって承認されなければならない。国際委員会における議決権の分割についてのルールは世界大会の場合と同じである。指導機関への選出は、指名にもとづき、秘密投票によって行われる。

13 国際委員会は、政治的ならびに組織的事項に関して、票決時の出席議決権数の過半数で決定する。国際委員会は、議事進行に関する事項に関して、出席委員の単純多数で決定する。国際委員会は、オブザーバー組織の承認と恒常的に招待する機関の特定に際して、過半数で決定する。国際委員会は、執行ビューローならびにその他の小委員会のメンバーの決定と所属支部との合意にもとづく専従メンバーの指名について、出席議決権の過半数で決める。

14 執行ビューローは、国際委員会の間に開催され、前回の国際委員会の決定の実施状況を掌握し、次回の国際委員会を準備する。執行ビューローはその決定について国際委員会に責任を負う。執行ビューローには、通常、政治的決定の権限はない。緊急の場合、執行ビューローは、国際委員会に代表を出している支部組織と協議し、国際委員会メンバーの過半数の支持を得た立場を国際委員会の名前で発表することができる。執行ビューローは統制事項について決定することはできないが、ビューローとしての見解をまとめることができ、これは参考意見としての意味を持つ。執行ビューローは、国際委員会の決定の実施を組織し、インターナショナルの実際的諸活動(定期刊行物の発行、教育活動、地域的・分野別活動機関)を掌握し、国際委員会会議の準備と国際専従者の活動を統轄する。

15 国際委員会は、それが指名する組織的枠組みを通じて、インターナショナルの公式定期刊行物の――少なくとも英語、フランス語およびスペイン語による――発行に責任を持ち、これらの刊行物はインターナショナルとその指導機関の主要な決議や声明、国際的諸事件や各国支部の活動に関する記事や文書を発表し、国際的キャンペーンの伝達ベルトの役割を果たす。国際委員会は、世界大会に向けた討論期間を通じて、準備文書や決議草案、様々な見解を反映する意見文書を収録する討論ブレチンの発行について責任をもつ。

16 国際委員会は、財政収支明細と予算についての定期的報告と承認を通じて、インターナショナルの財政活動を統轄する。国際委員会は、その会合ごとに、会計小委員会を設置し、会計監査を行う。日常の財政業務は執行ビューローの責任である。分担金、特別の資金カンパ、寄付金、販売活動による収入などがインターナショナルの財源である。

17 この規約で規定されていない想定外の事項に関しては特別の規則が定められるが、世界大会はこれらを変更することができる。

票決 賛成 87
   反対 6
   保留 3
   棄権 0

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