女性労働者が闘争の主体だ
112周年:世界女性の日 私たちの体と労働、解放のために
ヒェヨン(女性事業チーム)
デート暴力、デジタル性暴行、脱コルセット、節操労働に至るまで、最近の数年間女性に関する多くの問題と談論があふれている。ところが職場での女性問題への反応は、温度差があるようだ。雇用性差別と性別賃金格差、経歴が断ち切られるなどの問題は、女性の労働が補助的で付随的なものとみなされることから出発する。女性中心の業種と女性中心の職群を中心とした非正規職化と低賃金は固定化されて久しい。韓国がOECD加盟国の中で性別賃金格差が1位、ガラスの天井指数最下位などのタイトルを免れない理由は、実際にその問題を提起し闘う主体が存在しないくらいに微弱だからだ。女性の生活の中で階級の問題がどれだけ重要なのか、闘争する女性労働者が社会を変えさせるどのような大きな力を持っているのかどうかを今一度確認しなければならない時だ。
女性の仕事はなぜ非正規職でなければならないのか
保険医療や介護などの社会サービス、顧客応対の最前線である販売業とコールセンター、家事労働と連動した宿泊や飲食業などの女性が集中する業種の仕事は、「女性+非正規職」というくびきの中で低賃金の非正規職で満たされた。女性労働者は、いわゆる「女性的特質」と呼ばれる関係志向的業務スキル、包容力と優しさ、そして「お客様」の暴言にも耐えるという不当な忍耐まで要求される。
一例として、代表的な女性の集中業種であるコールセンターの労働は商品を販売したり、既に販売された商品に対する事後管理など企業にとって重要かつ不可欠であり、専門性まで備えなければならない業務にもかかわらず、次々と外注化されている。この業種は、ムン・ジェイン政府の非正規職の正規職化対象にも含まれないまま、「人材派遣業者の正規職」というもう一つの非正規職として低賃金を強いられている。
給食室で働く労働者はどうなのか。この労働者は、高温多湿な環境で数百人の食事を準備するために、食材や調理器具などのような重量物を扱い膨大な労働強度に耐えている。それにもかかわらず、料理と掃除、洗濯など家事労働の価値が認められないこの社会では、公的労働に転換された業種の女性労働者が受ける処遇は劣悪である。
女性労働者が集まっている! 闘っている!
民主労総組合員のうち、非正規職労働者が30%に達する今、そのうちの相当数は、女性労働者だ。女性労働者の組織率が高くなって、徐々に民主労組運動をリードする闘争の主体として登場している。2019年には蔚山地域キョンドン都市ガス顧客サービスセンター安全点検員の女性労働者の100日を超えるストライキ闘争、賃上げ・正規職化・処遇改善などを要求して、大統領府の前で行われた学校非正規職女性労働者のハンスト闘争、1500人を集団解雇した韓国道路公社に対抗したトールゲート女性労働者の直接雇用争奪闘争などが絶えず続いた。
特にトールゲート女性労働者の闘争は、2019年の労働者闘争の一線を画するものだと評価される。大統領府前での野宿座り込み、ソウル料金所上での98日間高空ろう城、キムチョン道路公社本社の内外で行われた占拠座り込みなど、女性労働者の屈しない粘り強い闘争は2019年の非正規職闘争を先鋒に導いた。しかし、この闘争は周辺化された労働とそれに従事する女性労働者の問題として、より綿密に評価する必要がある。韓国道路公社は、継続して料金所の収納業務が「なくなる仕事」だというイデオロギーを展開した。なぜ女性の仕事場は、なくなるのか。また料金所収納業務が縮小されるのなら、その女性労働者を道路公社の他の業務に配置することは、なぜ想像していないのか。女性労働者が道路公社の他の正規職労働者のような正規職身分になることを、道路公社は容認していないようだ。
女性労働者は、女性の労働を切り下げて周辺化する資本に対抗し、さらに、具体的な要求を持って闘争の主体として乗り出さなければならない。特に2020年には、女性労働者が直面している現実が激しく現れる社会サービス部門を中心に一歩進んだ労働権争取闘争を作っていこう。
労働者運動の中での位階と差別をなくす女性労働運動が必要だ
一方、労働組合の体質改善も必要である。以前より女性組合員の割合が増えたが、今でも大工場・男性中心の労働組合文化と闘争方式は大きく変わってはいないし、労働組合内の位階秩序も相変わらずだ。民主労総や地域本部、産別連盟でも女性役員の割合はひどく低い水準だ。このような現実では「女性の割り当て」で一、二人の役員を追加する程度では、女性に親和的な(?)労働組合になるのは困難だ。労働運動の中での位階と差別を変えるための努力と女性主体を発掘する意識的な努力なしには民主労組運動内でも女性労働者は周辺化されるだけである。
2020年には、女性労働者が組織文化を変える企画を実行しながら、民主労組運動の中で、女性労働者を主体化していこう。戦う女性労働者の力で、性別賃金格差と低賃金構造を変えていこう。正当な労働の価値を勝ち取ることができるよう、女性の闘争を作っていこう。(社会変革労働者「変革と政治」101号)
The KAKEHASHI
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