性暴力を隠ぺいする構造を変えなければ

3・8世界女性デー
世の中を揺るがす ミートゥー運動が始まった

 ミートゥー運動は2006年社会運動家・タラナバーク(Tarana Burke)が性犯罪に脆弱な有色人種女性青少年の権益を保護するための運動から出発した。昨年10月には米国のハリウッド映画俳優アリッサ・ミラノが有名映画制作者でもあるハービー・ワインスティーンから受けた性的暴力被害を訴え、ミートゥー運動は世界的に熱い話題となった。
 アリッサ・ミラノがツイッターを通じて「あなたが性的にいじめられたり暴行を受けた場合わたしのツイートに『MeToo』を送ってほしい」と提案したが、24時間の間、およそ120万人の性暴力被害者たちが勇気を出して世界を驚かせた。
 以後、社会的に影響力があり、多くの大衆の愛を受ける女性たちが勇気を出し、ミートゥー運動に参加し、これまで自分の被害を言えず、息を殺してすごさねばならなかった数多くの性的暴力被害者たちが、自分の被害を明らかにした。このような変化は何でもできる権力を持った集団であり、男性中心組織の象徴である検察で働くソジヒョン検事のミートゥー運動を皮切りに、文化芸術界、大学などへと広がっており、韓国社会に多大な影響を及ぼしている。

加害者がもがきの反撃始めた


 ミートゥー運動が激しくなり、この運動の評価を低め、毀損するためにもがく勢力の声も登場している。かれらはひどく難しいが勇気を出した性的暴力被害者に向かって「いったいなぜ今になって昔の話を出したのか」、「なぜ加害者が男性だと断定するのか?」、「政界に進出しようとして被害者のふりをして、有名税を得ようとするものではないか」と非難を浴びせている。
 ところで、これまで、レイプ被害者たちが息を殺しながら沈黙で一貫したわけではなかった。自分の性暴力被害を明らかにして法の審判を要求して掲げた、加害者がいる組織に変化を促すなど、大小の一連の闘争が存在した。
 しかし、この社会は、性的暴行の被害を訴える被害者に羞恥心と侮辱感を与え、事件を刺激的なゴシップの種で消費してきた。社会的に権力と力を持った加害者に性的暴行の被害に遭った被害者は、自分の痛みを訴えた時慰労と支持を受けるよりも加害者と周辺人物から2次的被害を喫したこともある。

被害者が責められる関係に風穴

 この社会には、性的暴行の被害を訴えた被害者に対する歪曲された認識と視線がいっぱいだった。それで多くの性的暴力被害者たちが、自分の被害を訴え、加害者に責任を問うどころか、「当時、(私の行動が間違ったのではないか)と自分を責めながら生きてきた」。
しかし、ミートゥー運動を皮切りに、もう性暴力被害者たちと韓国社会は、性的暴行の被害を現わすものにとどまっていない。これまで隠ぺいされた性犯罪加害者に社会的に責任を問い、ミートゥー運動以前のように性的暴行をしても、加害者が堂々と世の中を闊歩することができた時代は終わったと警告している。また、絶えず繰り返されている性暴力問題をこの社会がどのように解決するのか、解決するため、どのような変化が必要なのか真剣に省察してみるきっかけを設けている。

性暴力隠ぺいの構造の変革を


ミートゥー運動で性的暴行に対する韓国社会の認識が少しずつ変化し、ある者は韓国社会の根幹を揺るがす革命が始まったと評価する。このような評価があるほどミートゥー運動は長い間、解決できなかった問題の根幹を揺るがしている。これからは、より根本的な変化に向けて、社会的影響力を持った性的暴力被害女性の声を乗り越えるための力が必要だ。
第1番目に職場や大学など韓国社会のあちこちで性的暴行の被害に遭った被害者たちの「ミートゥー」に拡張されなければならない。このため、自分の性暴力被害を示せば指をさされはしないかと恐れている被害者たちを支持して保護するための連帯の手を差し伸べなければならない。性的暴力被害者が自分の暴力を口にするのを難しくさせる制度の改善も切に求められている。
現行法の制度は、性的暴行の被害者が事実を話しても、加害者の名誉を毀損した罪で処罰される恐れがある。性的暴力被害者がある朝、被害者から被疑者に転落することがありうる現実だ。また、性的暴力を身体的暴力に制限して解釈する法制度もやはり変化が必要である。性的暴力は、単に身体的暴力だけでなく、精神的、言語的暴力を通じても個人の性的自己決定権を侵害して苦痛を加えるためだ。
私たちが日常を送る共同体で女性を性的に対象化して、自分が持った権力と地位を利用して暴力を躊躇しない加害者に対して傍観したり、沈黙しないことも重要だ。
さらに進んで性暴力を予防し、正しく解決するための共同体レベルの悩みと努力も要求される。私たちが日常を送る共同体で性的暴行事件予防のための教育案に悩んで性的暴力事件発生時に正しい事件解決のために内規を作るなどの活動は共同体で発生する性暴力を予防して事件を正しく解決するにあたっての糸口を提供するだろう。
もちろん、このような努力にもかかわらず、今後解決しなければならない課題は依然として多い。しかし、多くの性的暴力被害者が勇気を出して私たちが被害者と連帯して、性的暴力を隠ぺいさせてきた構造と文化を変えるために闘争するなら、きっとミートゥー運動以前とは違った変化を作り出すだろう。
私たちはすでに一人の勇気ある行動が、レイプ被害者はもとより、全社会的にどのような変化を起こすことができるのか、その力を確認してきているためだ。(「変革政治」61号より、社会変革労働者党)

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