口さえ開けば「青年代表性」、「階級」はどこ?(9月13日号)

チョ・ヒョンウ(学生委員会)

 36歳のイ・ジュンソクが「国民の力」の代表に当選した後、、大統領選挙を控えた政界ではすることもなく「青年」を呼称したり、あらゆる流行に便乗して努めて「ヒップ」とやたらと、自分を飾るために熱を上げる。
 その中で、大統領府もイ・ジュンソクが代表となって、わずか10日後の6月21日に、まるで向かい火を放つかのように25歳パク・ソンミンを青年秘書官に任命した。首相のキム・プギョムはパク・ソンミン青年秘書官人選の背景について「イ・ジュンソク代表の誕生で発生した政界の大きな変化の風を読むためには、青年の声を必要としないか」とし「おそらく大統領の周辺にもそのような青年の声を正しく伝える窓口が必要だったんじゃないかと思う」と述べた。
 極限の生存競争に追い込まれた青年たちの声に注目しなければならないということ自体は、極めて当然のことである。しかし、「どのような」青年たちの「どういう」声なのかがカギだ。政界で「青年売り子」があまりにもありふれているからだ。
 青瓦台(大統領府)が高麗大在校生のパク・ソンミンを秘書官に任命する2日前の6月19日、民主労総は重大災害死亡事故に対する大統領の責任を促して、大統領府追悼行進を行った。しかし、この日の集会で、警察の会場封鎖によって衝突が起きて、予定されていた青瓦台行進は出発もできないまま解散した。この日の闘争の過程では、慶北チィルコのクパン物流センターで働き過労で死亡した故チャン・ドクチュンさんの父親が警察の暴力鎮圧で負傷したまま連行され、母親は絶叫のあまりしばらく失神するほどだった。昨年10月にチャン・ドクチュン労働者が亡くなったとき、彼の年齢は27歳だった。
 このように亡くなった青年労働者を追慕し、「働いて死なずに傷つかないようしてくれ」と叫んだ声を週末に公権力で踏みつけた大統領府は、月曜日になると何事もなかったかのように平然と「青年たちの声を聞いて代弁するため」として、新しい青年秘書官を任命した。いったい誰の声を聞いて代弁するというのだろうか?
 青年の声は遠く離れたところにあるのではない。働いて死んでいった青年労働者の遺影にあり、人が死んでも変わらない青年たちの労働環境にある。名門大出身の青年が長年の政党活動のキャリアを経て、第1野党の代表や大統領府の秘書官になったからと言って、青年の声を代弁できるものではない。重要なのは、生物学的年齢で「青年」である人がどのくらい代表性のある座を占めるのかではなく、大多数が労働者、特に不安定・非正規職あるいは長期就業準備生にされる公算が大きい労働者階級の青年層の怒りと要求を誰がどのように表出させるのかが問題だ。
 はたして青年たちはイ・ジュンソクとパク・ソンミンが自分たちを代弁していると感じているのか? むしろ大多数はその逆であるようだ。一度イ・ジュンソクは嫌悪と能力主義を前面に掲げて青年の声を歪曲するのもこと足りず、多くの青年を怒らせた。20代の女性たちの切迫した声を「妄想」だとして陰湿な攻撃をして、能力主義という名目で多くの青年が非正規職労働者として直面する差別を正当化する。パク・ソンミンの場合、大統領府の秘書官に任命されるやいなや「公正性」論議が再び飛び出した。「多くの受験生が9級公務員試験を準備して徹夜勉強するのに、落下傘で1級公務員になった」という類の主張だ。しかし、公務員試験という競争に飛び込む機会さえ享受することができずに夜を明かして働いて一日一日を生きている多くの青年労働者にはそのような議論を眺めること自体が剥奪感の連続である。一部の空虚な談話だけが政界で議論されているときに、大多数の青年の苦痛は深まり、生きる希望はなくなっていくばかりだ。
 最近では、政界だけでなく、労働運動内でも青年が多方面で話題になることが多いようだ。現代車グループの事務研究職労組のように、近頃若年層が主軸になって作られた新生労組、非正規職の正規職転換に反発する青年の正規職組合員、民主労組運動がより青年の友好的文化に変わらなければならないという問題意識の表出など、さまざまな意味で「青年」が取り上げられている。一例として、今年青年事業室を新設した民主労総はメーデーの前夜に「放送局開局イベント」でゲーム大会を開催して数百万ウォン相当の商品を支給するイベントを行った。
 民主労組運動の高齢化による危機意識が浮上する状況で、より多くの青年労働者の支持と参加を引き出さなければならないことは、当然のことながら重要な課題である。しかし、ここで必要なのは、単純に青年の代表性を強調して青年たちの流行に付き従うことではなく、大多数の青年労働者の現実を正しく認識して、階級的な対決を出すことだろう。既存の民主労組運動が「旧時代的」と断定し、上辺に見える2030世代の情緒と文化にだけ執着するのでは、これまで堅持してきた、最小限の階級的原則も崩壊させかねない。「トレンディー」な見た目の変化ではなく、闘争を通して、青年労働者の生き方を変えることができるということが実証されるのならば、民主労組運動が青年未組織労働者の希望としてそびえ立つことができるだろう。政界でも労働運動でも、青年の代表性のどこに「階級性」があるか問わざるを得ない。
(社会変革労働者党「変革政治130号」)

朝鮮半島通信

▲8月29日の朝鮮中央通信は、金正恩総書記の国家事業などに志願した青年らに宛てた「祝賀文」について報道した。「祝賀文」は「建国以来最も厳しい局面にあり、前代未聞の難関を不屈の精神力で突破している」「青年たちを変質させようとする帝国主義者のたくらみは水泡に帰した」と強調した。
▲言論仲裁法の改正案をめぐって韓国の与野党は8月31日、採決をいったん見送り9月27日の本会議に上程することで合意した。
▲8月31日の朝鮮中央通信は、金正恩総書記が青年節祝賀行事の参加者と記念写真を撮ったと報じた。

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