政治活動の自由を妨害する政党法…(は違憲)

再び違憲法律審判に上がった
キム・テヨン・仁川(変革党前代表)

ソウル南部の政党法違憲法律審査請求

 昨年4月、国は選挙管理委員会を前面に立て、社会変革労働者党の旗を下せと命令したが、変革党はこれをきっぱり拒否した。以後、選管委は社会変革労働者党が政党登録しないまま政党という名称を使用しながら活動しているという理由で検察に告発した。そうすると今年の3月に検察は政党法違反の容疑で変革党前代表である筆者を起訴し、ソウル南部地裁は罰金100万ウォンの略式命令を下した。
 これに対して変革党は正式な裁判を請求し、「政党活動の自由を保障する」という憲法の条項に政党法が全面的に違反しているので、裁判所に違憲法律審査請求を要求した。今年8月に、裁判所はこの要求を受け入れて、△未登録政党の政党名称の使用禁止条項(政党法41条)△党員1千人以上で構成された5つ以上の市・道党を持たなければならないという条項(政党法17、18条)が違憲だと見てとれる相当な理由があることを認め、憲法裁判所に違憲法律審査を請求した。

進歩・変革運動の弾圧のために生まれた政党法

 今回、違憲法律審査請求の対象となった政党法の条項は、世界でその類例を捜すのも苦労するほどの悪法条項だ。アメリカ、フランスなど政党登録制度自体が存在しない。ドイツ、日本、イギリスなどのように政党登録制度がある国でも、韓国の政党法のように市・道党の数と党員数を政党登録要件とはしていない。未登録政党を処罰(1年以下の懲役または100万ウォン以下の罰金)する規定もないどころか、むしろ未登録政党の候補推薦など基本的な政党活動を保障している。
 それでは、韓国の政党法だけが政党活動を根本的に妨害する毒素条項を持っている理由はなぜだろうか? 韓国の政党登録制度は解放以後、米軍政の法令によって始まった。以後、1962年12月に政党法を制定し、今のような地区党の数と党員の数を登録要件として規定した。政党法制定の目的を見ると、「健全な複数政党の保障と群小政党乱立防止」と明らかにしたことから明らかになるように、当時の進歩革新政党を弾圧するためのものであったことを隠さずにいる。その後、2004年には「高コスト選挙の原因となる地区党を廃止する」ということを理由として、今日のように「党員1千人以上の5つ以上の市・道党」を登録要件として仕立て上げたのである。

政党法の違憲法律審査請求意見書
少数者の政治「群小政党の乱立」として罵倒し弾圧する政党法

 これらの毒素条項は、「健全な複数政党の保障と群小政党の乱立防止」をその根拠としている。しかし、その事情は何なのだろうか。解放後、韓国の政治を独占して既得権を享受している保守与野党を保護し、少数者の政治的権利を弾圧する道具という事情以外にない。民主主義社会で保護しなければならない憲法的価値とは何だろうか。既得権勢力の保護のために少数者の権利を制限するということが憲法的価値であるとすることはできない。それでも韓国政党法は、既得権勢力の保護のため、少数者の政治的権利を「群小政党乱立」だと罵倒して弾圧してきた。これまで憲法裁判所も2大政党制度の保護と地域政党または群小政党の乱立防止を理由として政党設立活動を制限する悪法条項を擁護してきた。
 人類は既存の制度と体制に立ち向かって進歩的で変革的な価値と方法への挑戦として歴史と社会の発展を遂げてきた。既得権と既存のシステムに対抗する価値と方法を主張する政治は、少数から開始するしかない。過去の宗教的世界観に対抗する科学的世界観は少数から開始された。長い歳月の間、女性を抑圧する既存の体制に立ち向かい、女性解放と性平等運動もその始まりは少数だった。5人未満の事業所の労働者の権利獲得運動、障がい者差別撤廃運動、性少数者運動、移住労働者運動‥。これらすべての運動が既得権勢力と既存の体制に立ち向かう少数者の運動から始まった。資本主義という既存のシステムと搾取収奪の果実を享受する既得権勢力に対抗して資本主義を撤廃し、社会主義の世界を建設しようとする運動も、またその始まりは少数からだ。政党法は、こうした人々の政治を群小政党の乱立というレッテルを貼って弾圧してきたのである。

政治的暗黒期を終わらせよう


 人類の歴史上で中世を俗に「暗黒期」だという。宗教的世界観に対抗した科学的世界観に対する既存体制の弾圧があまりにも強かったからだ。分断と戦争という状況の中で、韓国社会は進歩的で変革的な価値と生き方をモットーとする政治が群小政党の乱立だと罵倒される政治的暗黒期を経てきた。1987年6月抗争を経て、今や韓国政治の民主化時代を謳歌している勢力には、政治的暗黒期のことを自覚すらできない話として聞こえているのかもしれない。「健全な複数政党の保護、2大政党制も保護」という名目で政党法の保護を受けてきた保守両党の既得権勢力だけが政治的光明をたっぷりと受けているからだ。これまで憲法裁判所も、既存の体制と既得権勢力を擁護してきたことは、よく知られている事実だ。このような憲法裁判所を相手に政党法の違憲を争うことは甘くないことだろう。しかし、変革政治と少数者の政治運動の暗黒期を終わらせるために法廷で最善を尽くして闘争する。
 韓国の政党法は、△金のない人は候補者にもなれない私的寄託金制度△青少年と教師・公務員の政治活動禁止条項など、既存の体制と既得権勢力擁護のために進歩的で変革的な価値と方法を弾圧する毒素条項などでいっぱいだ。これに立ち向かって闘っている労働党、緑の党そして障がい者差別撤廃運動、青少年運動、性少数者運動などすべての同志たちと連帯する。
 政治的暗黒期を終わらせるための真の闘争は、法廷を超えた場外闘争として成立させなければならない。変革党の社会主義大衆化運動と大統領選挙闘争は、「不健全で危険な政治」そして「差別を受けるまさに少数者たちの政治」が、既存の体制と既得権勢力に立ち向かう闘争となるだろう。(社会変革労働者党「変革と政治」131号)

政党活動の自由を妨害する政党法「違憲審判」に向けた記者会見
政党法の違憲法律審査請求意見書を提出

朝鮮半島通信

▲韓国検察当局は11月4日、共に民主党の李在明・前京畿道知事がソウル近郊の城南市長時代に進めた都市開発事業に関連し、背任などの疑いで資産管理会社の2人を逮捕した。

The KAKEHASHI

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00290=6=64430  新時代社

前の記事

社会主義の大統領選