韓国ガラス天井指数、今年もOECD最下位…男女所得格差31・5%

 世界女性の日115周年を控え、韓国女性労働者の暗い現実を反映する指標が発表された。英国時事週刊誌エコノミストが6日に発表した経済協力開発機構(OECD)のガラス天井指数(The glass-ceiling index)で韓国が調査対象29カ国のうち最下位を記録したのだ。この統計を発表し始めた2013年から韓国はずっと最下位から抜け出せずにいる。エコノミストは「依然として家族と職業のうち一つを選ばなければならない日本と韓国の女性が最下位の2座席を埋めた」と評した。

 ガラス天井指数は▲高等教育水準 ▲労働参加率 ▲賃金水準 ▲養育費用 ▲女性の出産/育児休暇権利 ▲男性の出産/育児休暇権利 ▲GMAT(大学院入学)支援現況 ▲企業管理職の女性比率 ▲企業理事会の女性比率 ▲議会内の女性比率など10の個別指標を総合して合算した点数だ。韓国はこの中で高等教育水準、労働参加率、性別賃金格差、企業管理職の女性比率、議会内の女性比率などで最下位圏を占めた。特に性別賃金格差指標の場合、改善される傾向にあるが、依然として男性と30%以上の差があり圧倒的な最下位を記録した。今回発表された2022年の韓国の男女所得格差は31・1%で、OECD平均(12%)の2倍を超える。

 2022年統計庁の上半期地域別雇用調査資料分析の結果、賃金労働者のうち女性の月平均賃金は220万ウォンで男性の339万ウォンに比べて119万ウォン少なかった。男性平均賃金を100とすると、女性の賃金水準は64・9%にとどまる。さらに統計庁資料によると、月平均賃金が166万ウォン以下の低賃金労働者のうち女性比率は男性の3倍に達し、女性労働者の貧困が相当な問題であることが明確になった。

 チョン・ギョンユン民主労働研究院研究委員は7日発行された民主労働研究院の課題ペーパー〈性別賃金格差と性平等賃金公示制〉で「韓国の性別賃金格差は不合理な雇用構造問題と密接に関連している」とし「不平等な雇用構造が続けられる限り、女性労働者は引き続き男性労働者よりも少ない賃金でもよい低賃金労働力として使われるだろう」と懸念した。

 チョン研究委員は「女性労働者数が多い上位15の職業と男性労働者数が多い上位15の職業ともに、女性の月平均賃金が男性より低く、女性比率が高い職業と男性比率が高い職業の両方で性別賃金格差が発生している」とし「女性労働者が集まっている低賃金労働者上位10の職業は非正規職の規模が大きい職業という特徴がある」と説明した。

「平等」と「賃金」を削減したユン・ソギョル政府の「性別勤労公示制」

 一方、ユン・ソギョル政府でも女性労働者が経験する差別を解消することは難しいと見ている。ユン・ソギョル政府が推進する「性別勤労公示制」に対する問題点が指摘されているが、性別格差を緩和し是正するための代表的制度である性別公示制度を拡大し強化するための政策ではないという点からだ。ユン・ソギョル政府は今年初め、性別勤労公示制度の段階的推進の意思を発表し、2023年下半期から公共機関に優先的に導入すると明らかにしていた。主な内容は、採用段階―勤労段階―退社段階にわたって主要項目に関する性別データを企業が外部に開示するようにし、企業が自律的に性別格差を改善するように誘導しようとするものだ。性別格差解消を企業の自律に委ねながら、これを是正するための企業の積極的な努力を期待することは困難だ。…

 「性平等賃金公示制」は先のムン・ジェイン政府が導入を公約したが、結局実行されなかった。

 チョン研究委員は現在公示されている性別労働現況の関連情報が制限的であり、公示義務のある対象も公共機関、大企業などに限定されたという現実も指摘した。

 さらに「賃金体系と水準、賃金の算定方式、賃金構成要素などの賃金情報と業種・職種別に採用から配置・職級・職務・雇用形態などの雇用情報が性別に分けて公開されるとき労働実態を把握して改善案を見出すことができるだろう」とし、より多様で具体的な情報が開示されなければならないと促した。
パク・ダソル記者
(「チャムセサン」3月7日)

朝鮮半島通信

▲韓国政府は3月6日、第2次世界大戦中に日本の工場などで労働させられた韓国国民に補償金を支払う解決策について発表した。
▲金正恩総書記は3月9日、朝鮮人民軍砲兵部隊の射撃訓練を視察した。

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