不安定労働撤廃運動「何が変わらなければならないのか」

 6月16日、民主労総12階で「不安定労働撤廃運動の評価と展望」というタイトルで開催される今回の討論会は「不安定労働撤廃運動を振り返り、以後の運動の展望を準備するための議論の場」だ。

 撤廃連帯は2002年に発足し、不安定労働撤廃運動の戦略策定と不安定労働者の組織化、主体化のための活動をしてきた。2022年に20周年を迎えた撤廃連帯はこれまでの活動を振り返り、提出されている課題などを解決するための方向を考えるためにチームを構成し、△不安定労働の拡散と権利概念の解体△不安定労働者の組織化△不安定労働者の主体化△非正規職闘争と社会的連帯それぞれのテーマを議論してきた。撤廃連帯の経験を客観化するために、非正規職活動家、産別労組活動家、社会的連帯にかかわってきた当事者へのインタビューを行い、地域討論会も二度開催した。今回の20周年記念討論会はそうした積み重ねの上で開催される。

 オム・ジンリョン撤廃連帯常任執行委員は今回の討論会を企画しながら「不安定労働者組織化と主体化、社会的連帯の拡張など撤廃連帯が意味を付与して抱えてきた課題を振り返り、これから解決しなければならない方向、何が変わらなければならないのか具体的な戦略を提示しようとした」と説明した。

 討論会は午前10時30分に始まり、△不安定労働の拡散と権利概念の解体、△不安定労働者の組織化と主体化、△非正規職闘争と社会的連帯の3部で行われる。

 第1部の不安定労働の拡散と権利概念の解体では、チャン・グィヨン撤廃連帯労働権研究所長が発題者になる。チャン・グィヨン所長は、過去20年間で不安定労働が一般化されるという過程が、労働権を保障していた既存の体系が崩れていった過程でもあったということに注目し、再び労働権を確立するための労働権概念の原理とこれを社会的に保障するための戦略的アプローチについて扱う予定だ。

 第1部の討論には、オ・ミンギュ労働問題研究所解放研究室長も参加する。

 第2部の不安定労働者の組織化と主体化では、アン・ミョンヒ、オム・ジンリョン撤廃連帯の2人の常任執行委員が発題者になる。

 アン・ミョンヒ常任執行委員は不安定労働者の組織化が民主労組運動の革新とお互いに連結されているという点に注目し、2000年代初頭からこれまでの組織化の経験を分析して問題意識を振り返る。続いて、組織化基盤を拡大するための課題を提示する。

 オム・ジンリョン常任執行委員は、非正規職労働者の闘争が続いているのに、不安定労働撤廃闘争を自己課題とする主体の拡散が微弱だという点に注目する。続いて、不安定労働者主体形成の空間として、非正規職労働組合、非正規職連帯運動との共通闘争の経験を通した主体成長過程を探って、不安定労働撤廃運動の主体形成のための戦略を提示する。

 第2部の討論にはキム・スンジャ「非正規職のない忠北作り運動本部」執行委員が討論者として参加する。

 第3部の非正規職闘争と社会的連帯では、ユン・ジヨン撤廃連帯執行委員が発題者だ。不安定労働撤廃運動が「社会的連帯」という名前に拡張されてきた過程で社会的連帯の理由を問い、その効果と問題点を扱った後、社会的連帯の方向を提示する。

 第3部の討論には、キム・ソヨン「非正規労働者の家」のクルッチャム運営委員長が討論者として参加する。

 オム・ジンリョン常任執行委員は「非正規職運動、不安定労働問題に関心がある研究者、連帯する社会団体活動家、民主労総活動家だけでなく、多くの非正規労働者が一緒に参加し、これをきっかけとして討論を始めてもらえればうれしい」と話した。撤廃連帯は今回の討論会が終わった後も後続の討論を企画するために議論を続けていく予定だ。
チョン・ジョンピル記者
(「チャムセサン」6月15日)

朝鮮半島通信

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