A学校性暴力問題:不当転勤撤回のための闘い(上)
学校を去るのは、沈黙を強要したあなたたちだ
イム・ヨンヒョン
2018年に野火のように起こった「スクール#MeToo運動」を私たちは記憶している。当時、学校で起きた性的暴力と性差別の被害当事者である学生が変化の主体だった。運動の発端は、龍華女子高校の卒業生が在学中に経験した性暴力事件の公論化と、在校生が「ME TOO」、「WITH YOU」と呼応したことであった。
スクール#MeToo運動を続けた学生たちは、性暴力被害の事実について勇気を持って告発することで、これ以上被害者を出さないようにした。学生たちが癒しと回復の場を自ら切り開くことができた背景には、被害者に対する厚い支持と連帯があった。
退行に追い込まれた教育現場
スクール#MeToo運動から6年経った今日、被害を受けた学生が躊躇なく発言できるような教育現場の変化は果たして起こったのだろうか。残念ながら、その兆候は全く見られない。スクール#MeTooが広がった当時、加害教師に対する教育当局の懲戒はほとんど行われない、あるいは軽い処分にとどまり、懲戒処分の結果さえもきちんと公開されなかった。当局の調査過程では、加害者と被害者の分離の措置も不十分であったことが分かった。
このような雰囲気の中で、被害を受けた学生が勇気を出して告発しても、事件が完全に解決されることを期待するのは難しいであろう。スクール#MeTooの波が大きく揺れ動いたにもかかわらず、学校と社会を変える力に繋がらなかった理由には、平等と民主主義が入る機会を積極的に遮断した勢力があった。スクール#MeToo運動が起きた当時も、ソウル市教育長だったチョ・ヒヨン氏は、学校性暴力事件の処理状況の公開を断固として拒否し、加害教師を擁護した。
学校は安全で平等な空間ではない。だからこそ教育労働者の運動が必要である
昨年、A学校で起きた学内性暴力事件は、階層的で閉鎖的な教育体制が強固であることを如実に示している。スクール#MeTooの状況とA学校の性暴力事件の状況で異なる点が一つあるとすれば、教師ではなく学生が加害者であったという事実である。
今回のA校の性暴力事件では、教師は二次加害者とされた。性暴力事件が発生した際にA学校の校長と教頭、生活人性指導部長は、被害を受けた学生の身元を加害者に暴露するなど、被害者保護を怠っただけでなく、事件を縮小・隠蔽することに躍起になった。そのため、安全で平等な空間であるはずの学校において被害を受けた学生は、適切な事件解決どころか、二次加害に苦しまなければならなかった。A学校は、沈黙ではなく勇気を持って問題に立ち向かった学生に、むしろ苦痛を与えたのである。
このように、A学校で起きた性暴力事案において生ぬるい対応に終始してきたA学校と管轄当局であるソウル市中部教育支援庁に対し、チ・ヘボク教師は適切な事件解決を促してきた。それにもかかわらずA学校が適切な事件解決に踏み出さないため、チ・ヘボク教師は被害を受けた学生の保護と再発防止のためにソウル市教育庁に当該問題を公益通報した。被害生徒の訴えに耳を傾けず、事件を静かに処理することだけに熱心なA学校とソウル市中部教育支援庁をこれ以上信頼することができなかったからである。
チ・ヘボク教師の活動は困難を極めた。チ・ヘボク教師は、A学校における唯一の全教組組合員だった。A学校に強力な教育労働者の民主労組があったなら、状況は今とはかなり違っていたことは明らかである。教育と学校を変えるための教育労働者の闘いとそれに対する連帯はさらに拡大されるべきである。
(「社会主義に向けた前進」より)
朝鮮半島通信
▲4月5日から2日間の日程で、韓国総選挙期日前投票が開始した。
▲朝鮮中央通信は4月3日、朝鮮が2日に中距離弾道ミサイルの発射実験に成功したと報道した。
▲朝鮮中央通信は3月31日、金正恩総書記が朝鮮労働党中央幹部学校の建設現場を現地指導したと報道した。
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