A学校性暴力問題:不当転勤撤回のための闘い(下)

学校を去るのは、沈黙を強要したあなたたちだ

イム・ヨンヒョン

被害者の苦痛に寄り添う人々の連帯に責任を問う教育当局

 学校における性暴力は構造的な問題から生じる。垂直的で閉鎖的な教育秩序、そして「学力向上」を主とする教育体制がそれである。このような構造の下では、学生が現在経験している人生の様々な問題に取り組むことはない。学生たちは、ただひたすら競争教育から落ちこぼれないように絶え間なく鞭打たれるだけである。学生が現在直面している被害の苦痛をありのままに向き合うのではなく、些細なこととして扱う教師の態度は、A学校だけの問題ではない。
 安全でジェンダー平等の学校文化を造成するために全力を尽くした教師に不当な手段で報復するA学校、そしてこれを傍観する教育当局の両方が、このような構造を支えてきた加害者である。教育当局は、性暴力被害を受けた学生の声を消し去っただけでなく、被害を受けた学生のそばで完全な問題解決と被害回復のために努力してきた公益通報教師の問題提起まで弾圧した。
 結局、安全で平等な教育共同体の実現のために行動した教育労働者に対する不当な状況は、もはや声すら出せない被害を受けた学生をさらに窮地に追い込んでしまった。それにもかかわらず、ソウル市教育庁とチョ・ヒヨン教育長は、問題を是正する機会を先延ばしにしているだけである。

 チョ・ヒヨン教育長はこれ以上黙っているべきはない。

 学校で起きた性暴力事件の正しい解決のためには、加害者の反省と謝罪は重要である。それと同時にこの問題を認知した段階において学校当局によって行われた問題の矮小化、隠蔽、そして人権侵害なども、決して看過できるものではない。
 このような事実を公益通報した当事者について、ソウル市教育委員会は「公益通報者の主張が正しいかどうかの確認が必要」などという、とんでもない立場を繰り返している。被害を受けた学生の苦痛に共感するどころか、迅速な対策と日常生活への安全な復帰を妨害する不謹慎なふるまいと言わざるを得ない。
 このように、学校の性暴力事件をなんとかして隠蔽しようとする教育当局に対して正しく立ち向かうためには、教育労働者たちの連帯行動が今よりさらに広範に行われなければならない。これは学校性暴力を根絶し、正義と平等の価値が実現される教育現場を作る道でもある。
 教育当局に断固として立ち向かっていこう。安全でジェンダー平等な教育のために、そして公益通報に乗り出した教師の努力が水の泡にならないように、ともに力を合わせていかなければならない。
(「社会主義に向けた前進」より)

朝鮮半島通信

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