党がこのようにおとなしくしていてはだめだ(下)

かけはし 第2658号 2021年3月22日

もっと自信をもって踏み出す時

キム・テヨン変革党代表

 平党員の同志たちも同じだ。組織で事業をするには、執行機関が企画を出すのが一次的任務だ。しかし、指導部が党員らに必要な武器を正しくすぐに提供できていなかった。このような状況は、以前であれば大騒ぎが起きたものだ。おおよそ指導部は何をしているのかと糾弾が殺到して、何人かの同志たちは、実践方案まで積極的に提出するそうしたものだ。ところが、今はあまりにも静かである。活力がない。1年に1度の総会で評価する時「あれもこれもだめだった」という、提起は出てくる。しかし、1年全体で見ると、本当にあまりにも静かである。そのような点で、このままではだめだと思う。

 一方で、このような気もする。私を含めて、80年代の運動を経てきた人々は光州抗争と労働者大闘争など激動の時期を送った。その中で、常に激しく提起し活動した。私はそのような方法に熟達されているが、今は環境が違う。だから近頃は、私が昔ながらの方法で意志を優先することをしたくもなる。しかし、そんなことを勘案しても、今の私たちの組織と党員らはあまりにも消極的だ。社会主義運動ではこの主体勢力がそのような変化を示してくれないと本当に難しい。

 私が代表職を今回やめるのに際して、このような話をたくさん聞く。「社会主義の大衆化計画を提出して決定しておいて、最も重要な時に代表を辞めるのは無責任ではないか」というものだ。それ自体は正しい言葉だ。ところが、社会主義政党運動の未来は早速1~2年で勝負に出る問題ではない。2020年5回総会に提出した「社会主義の大衆化」の3年計画は、その一部にすぎない。この過程で、内容と人の変化を作っていくことが重要である。代表問題も、私が1~2年前から話していた。私たちの組織の腰は中執と市・道党代表と執行委員長同志たちである。この程度なら今自分が引き受けた仕事を超えて、組織と韓国社会主義運動の未来を自分の悩みとして抱えないで、これから打って出なければならない。毎回各自の条件のために出れないという話が繰り返されてはならない。各自の条件は、皆あるだろうがその条件が良しとなる時期は来ない。

 「党代表を3年やりながら苦労したので休もうとするのか」という人もいるが、私をよく知らない声だ。率直に言って、わが党中執と全国委をひっくるめて私よりも運動的エネルギーにあふれる人がどのようになるのかと思う。しかし、今、私が障害物のようだ。「あの人が言葉の上では新しい指導力が形成されなければならないというが、結局出てくる人がいない場合、自分がやるだろう」と考えていないか。組織の将来を担う人が出てこない時、私がひとたびやる。私だと心配がなぜないのか、今年は重要な年だが。しかし、今それを作らなければだめだ。そのような点からもこのままではだめだ。

身を投じて役割を遂行する
進まない切実さ
「このままではだめだ」


――キム・テヨン同志は、民主労組運動にも長年の経験がある。ところが最近、民主労総選挙の結果や変革党の現状に対する評価などで「左派/変革運動陣営の労働現場に対する基盤が弱体化している」との指摘が出ている。

 「今」の現場基盤が弱体化されたということは、以前は大丈夫だったという話だよね。実際にそうだった。1987年の労働者大闘争を経て、全労協と民主労総が作られて、新自由主義の攻勢がどばっと入ってきた2000年代初頭くらいまで。ここには2つの要素があった。第一に、いくつかの運動潮流分化・発展する過程で、当時は左派が政治的に大きく行き詰まることはなかった。2000年代初頭、民主労働党が作られたが、それすら様々な政治的傾向が内部に存在している状態で開始した。もちろん、社会主義勢力は、その時、党があったこともなかったし、各政治組織も大きくなかったが、全体の運動の中で、政治的に行き詰まることはなかった。内容的にも変革運動と労働者解放、平等な世の中についての同意があったし、それを代表する左派政治勢力が政治的代表性を持ちながら、その力が現場にまで及んでいた。

 第二に、その時は左派運動が現場の事業を盛んに行った。各地域のあちこちで労働組合活動家や労働組合を作るには、現場の労働者らと直接結合して教育・組織・闘争など、すべての事業を行った。このように、政治的な力と共に下からの実質的な事業がかみ合っていたので行き詰まることはなかった。

 今左派の現場基盤が弱化された原因もそこに見つけることができる。社会主義勢力が政治的に行き詰ったのだ。1990年代末2000年代の初めから韓国の政治運動が続いて分化するが、各路線に沿って政党に発展した。しかし、私たちの社会主義勢力は、それができなかった。だから、様々な組織がそれぞれの政治的旗を維持してはいるが、現場への波及力ははるかに弱体化された。また、現場と直接日常的に結合する事業が消えた。今、私たちは、闘争が起こればその時にかけつけて熱心に連帯する程度だ。これだから、政治的指導の面での影響力も、直接の組織化も弱体化された。

 それで、解決策もその二つの点から見つけなければならない。第一に、政治的発展の側面から、私たちが党の旗を持ったのもこのためで、その延長線で社会主義の大衆化が私は解決策だと考える。これを通して、政治力を強化しなければならないし、それがなされるほど、現場への影響力も強化されるだろう。のみならず、現場事業を主導的にやり遂げなければならない。変革党を発足したときに、私は「地域の労働政治センター」事業を提案したが、その形態が何であれ、各地域で大衆と結合する根拠地を作り、そこで教育・政策・闘争など、日常的な実際の事業を行わなければならない。

満たされたことと
後悔したこと


――党代表として活動しながら、最も満たされたことと最も後悔したことがあれば?

 とりあえず後悔したことを先に話す。私たちのような少数派はとても効率的に活動しなければならない。つまり、投入した力量に対して効果を極大化しなければならない。そのうちの一つが、先導的実践だが、毎回それだけするならテロリストになるが、大衆的同意の下での、先導的実践を効果的にうまくやらなければならない。どんな勢力も世の中に現れて評価を受けるのは、彼らの主義主張に加え、行動に基づいている。私たちのような規模で巨大な闘争は、私たちの思い通りに作ることができないでしょう。先導的実践が必要である。
ところが、それを実践に移せなかった。構想がないわけではなかった。例えば2016年のキャンドル闘争の時財閥特委を作り全経連会館進入など様々な行動に出たのがそのような場面であった。巨大な闘争の海で、このような先導闘争で私たちを目立たせた。しかし、そのほかにも、「ああ、あれもこれもやらなければならないのに…」と思いながらも実践に移せなかったことが多かった。
そのようにするには、組織を動員して、決意を作り出し、本当に機敏に動かなければならないが、組織内でその構想と実行を共にする人を見つけられなかった。何回人と話してみても反応がなく、そうしながら私自身もあきらめていたようだ。世の中の人々の怒りが集中されているところをしっかりと攻めれれば拍手をもらって良い評価も受けることになった。そのように、私たちができる機会がたくさん見えるが、それを放棄したことがとても後悔することだった。

 満たされたことをあげれば、2018年からずっと、社会主義の大衆化を提起しながら、2年ほどにわたる議論を進めたことだ。その結果、2020年の総会で、社会主義大衆化事業計画が決定された時はちょっと満たされた。今何かを試みることができないかと考えも聞いた。

重苦しさを感じるほどまず出てみよう


――党代表として機関紙「変革政治」の冷徹な評価をお願いします。

 昔は読み物が不足していたので、本当に見栄えが悪くても多くの人が見た。しかし、今はあまりにもオン/オフラインで読むものが多い。情報だけではアピールすることができないということだ。「変革政治」もそのような問題意識を持っていた。しかるに、内容が提供されなければならないが、それがあまりよくないようだ。私も「変革政治」が出ると毎号続けてくまなくよく見る。そうするなかでぴたりと目に止まるところがあれば注意深く記事を読むことになるが、実際にはそのように目がピタリと止まるところが多くない。

 私は機関紙で、あれこれ品揃えとつまみなどが不必要であると考えてはいない。しかし、本当に視線が行く文章の一つでも作り出すという、そんな想いがなければならない。もちろん言葉ではたやすいが、何かひとつでも目に入ってくるものがなければならないと思う。そのためには、今の発行周期では難しいようだ。そのような点で月間への転換について少し積極的に考えなければならないようだ。もちろん月間に変えて自動的に解決されるわけではない。今から1号を出すときに、2週間という時間をより確保しながら、どのようにすれば、読者の視線を捕らえることができるのか、変化のある構想を持たなければならない。それで、私が以前から主張したのが、少なくとも1年間の企画を立てなければならないということだ。「ある主題」は、2週間あれば文章ができるかもしれないが、ある文章は、3カ月間悩んで出されるものもある。そのように企画を用意しなければ、今後も容易ではないようだ。

――今回の6回総会で5期変革党代表の任期は締めくくられる。総会後にやってみたいことがあれば?

 実際よく分からない。前で述べたように運動的エネルギーが枯渇してやめるわけではない。今年が社会主義大衆化事業でとても重大な年だということは誰よりも実感しており、それで、何かしなければならないという考えは持っている。ところが、それは何なのか、今は考えていない。これは次期執行部が構成されて全体で議論する中で考えることになると思う。

 それ以外に、してみたいことは多いですね。とりあえず、少なくとも1カ月くらいは好きな釣りもちょっとやってみて。近頃は外国も行っていないが、どのみち行くお金もないので、韓国の地方で頭を少し冷やすその程度ではないか。

自ら乗り出し
提案を

――最後に、党員同志と「変革政治」読者に言いたいことを自由にお願いします。

 違った言い方もあるが。私たち党員は当然で、「変革政治」読者の多くも、社会主義的価値と方式をモットーとしている人々であろう。そんなことを花咲かせて見せたらいいなという希望を持っているだろうし。ところで、人が自分自身を投ずることは常に難しいようだ。しかし、今この時期はそのように自らを投げ出してみなければならない時ではないかと思う。自分をもう少し投げ出してみながら、他の人たちと組織にも、どのようにすべきかと積極的に要求しなければならない。苦しい人が井戸を掘るというではないか。今どれだけ苦しくても、組織がすることも苦しくて、社会主義運動も苦しい時。重苦しさを感じるほど自ら乗り出して提案する。それでいいのだ。
■インタビュー=イ・ジュヨン機関紙委員長

(社会変革労働者党「変革と政治」121号)

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