福島原発事故汚染水を海に流すな

閣議決定に怒りの声
今こそ原発ゼロへ決断を

 4月13日、菅自民党政権は福島第一原発事故から10年にあたって、たまる一方の原発汚染水を海洋に放出する方針を午前の閣議で決定した。「廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚会議」によるこの方針に、地元の漁業者をはじめとする福島県民は怒りを隠すことはできない。
 この日、12時から首相官邸前で「放射能汚染水を流すな!緊急抗議行動」が行われた。主催は「さようなら原発1000万人アクション」実行委。平日・昼間の集会にもかかわらず320人の労働者市民が参加した。

世界の人びと
を守る運動だ


 主催者を代表して発言に立った作家の鎌田慧さんは「太平洋に核汚染水を大量に投棄するなどという暴挙を止めなければならない。東京電力はタンクに保管すると言っていたはずだ。『処理水』などと言っているが実際は核汚染水だ。それを太平洋に流すなどとんでもない。1リットル・6万ベクレルまで下げて流すというのだがトリチウムで多くの被害が出ている。これは世界の世論への挑戦だ。閣議決定したからといって負けというわけではない。1969~70年の新全総(新全国総合開発計画)の決定は何も機能しなかった。これは新しい闘いの始まりだ」と訴えた。
 鎌田さんはさらに「これは世界の人びと、子どもたちを守る運動だ。政府の姿勢をただし、核燃料サイクルをやめさせよう。閣議決定を認めない」と参加者たちによびかけた。
 原水禁国民会議の藤本康成さんは「私は子どものころ長野県の自然の中で育ったが、いま福島の山の中で子どもたちはそういうことができない。子どもたちから豊かな自然を奪ったのは誰か。政府は、『トリチウムは薄めて流せばいい』と言っているが人の暮らしを奪ったのは福島原発だ、という肝心のこと忘れてはならない。誤りを忘れるな、真剣に議論せよ。オリンピックどころじゃない」と厳しく批判した。

労働者・住民
に被ばく強制
 全労協常任幹事の藤村妙子さん(大田区職労)は「閣議決定を実行させない。汚染水を海に流してはならない。薄めても意味はない。本当に責任を取る覚悟はあるのか」と厳しく訴えた。
 ふぇみん婦人民主クラブは「海洋処理」をやめなさい、と批判。
 たんぽぽ舎の柳田真さんは「トリチウム汚染水の問題は風評被害ではない。原発を止めることこそが大事」と強調した。「原発のない福島を県民会議」からのメッセージのあと、2014年から15年にかけて福島で原発労働者として働いた池田実さんは「汚染水を海に流すのはメンツのためだけだ。それによって被ばくするのは労働者だ」と強調した。
 原子力資料情報室の片岡さんは「オリンピック開催をやめろ」とアピールし、ピースサイクルの仲間も「福島原発事故をなかったことにする、許しがたい動き」として「汚染水海洋投棄」を厳しく批判した。
 さらにキリスト者平和ネット、経産省前テント広場からも「汚染水海洋投棄」の暴挙を批判する怒りの訴えが行われた。
 追い詰められた政府と東電の、原発推進のための暴挙を止めよう。福島原発事故から10年の2021年を原発ゼロ決断の年へ。
          (K)

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00290=6=64430  新時代社