移住者排撃ヘイト許さない

断固として対抗アクション

 4月17日、ヘイト団体の一陽会が、ツイッターなどで、私の住む伊勢崎市で、移民反対の街頭宣伝を行うことを、明らかにした。
 以前から、群馬では、日本第一党などのヘイト団体が群馬の森にある朝鮮人強制連行追悼碑を撤去せよと活動してきて、大沢前知事が、撤去を決定したが、それに対して決定の取り消しを求めて、訴訟を起こし、前橋地裁では、撤去は取り消された。
 にもかかわらず、群馬県が控訴をし、高裁で争われることになり、ヘイト団体は、裁判ごとに高裁前に押しかけ、大音響のマイクで、撤去せよと圧力をかけに来ていた。これに対して、高裁前でのヘイトを無力化するための対抗宣伝・カウンターの人たちが一方で対峙した。今、控訴審は結審し、判決を待つ段階まで、至っている。
 伊勢崎でのヘイト宣伝をたれ流しさせてはならない。これへのカウンターをやりたいと高裁の群馬の森朝鮮人強制連行追悼碑撤去取り消し訴訟に参加している人たちから、提起され、この日のカウンターが決まった。
 一陽会のメンバーは元々は、日本第一党に属していたが、そこを離党し、去る2月に発足し、3代に渡って日本国籍を持つ者を、会員として、議員獲得をめざす政治団体だという。
 千葉の会員に、原田よう子那珂市議会議員がおり、3月には、茨城県で議員を目指す金田けいすけ会長の演説会を茨城のつくば市で行った。
 そして、4月17日に、群馬のツイッター管理人の演説会である。この目指すところは、ヘイト宣伝で、群馬県での議員の職を勝ち取ることである。
 そんなことはさせまいと、群馬だけでなく、東京、栃木から12時頃に、国会議員、県会議員、市会議員、そして、司法書士、弁護士そして、労働組合員、ヘイトとカウンターで闘う市民など多彩な人たち20人が集まった。
 しかし、この街頭宣伝の場所と時間の発表がない。
 1時過ぎから、みんなで散らばって、街頭宣伝の場を探すことになった。伊勢崎市は、皆自分の車で移動する。手分けすれば見つかるだろう。しかし、時が過ぎ、2時半をすぎる頃、漸く宣伝しているところが発見され、みんなが駆けつける。
 群馬の管理人、那珂市の市議会議員などが話すのに、20人がプラカードを持ち、声を上げカウンターで対峙する。
 かれらは、群馬は、外国人が増え、犯罪も急増し、検挙率も全国1位になった。このままでは外国人犯罪の増加によって治安の悪化を招くので、移民反対の意思を示すというのだ。
 それこそ、伊勢崎市を全く知らないでたらめな発言だ。自動車工場があり、その部品工場の中小企業が成長することで町が発展してきた。生産の発展とともに、中小企業の労働者不足が起こったとき、それを埋めたのが、バングラデシュから来た労働者だった。
 その後、伊勢崎市は、人権尊重都市を掲げ、国際交流課を作り、子供達の言葉の壁を取り除くために、市民と語学教室を開くなどして、外国人移住労働者の共生を進めてきたのだ。一陽会は、移住民が多く住む市営団地などが、治安悪化の場所になると宣伝するが、これは地域住民全体を攻撃する宣伝だ。
 警察も来て間に入り、私達はコールやプラカードを掲げて抗議を続ける。一陽会のメンバーも旗を持って体当リなどしてきたが、整然と対応。デマ宣伝は許さない。議員になることも許さないとみんなで対峙した。結局一陽会は、演説を中断し、私たちの前から立ち去った。
 その後、このような宣伝は、見過ごさず、伊勢崎市では、ヘイトの垂れ流しを許さないなど確認して、この日の行動を終えた。
(磯崎繁)

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