自由と生存のメーデー2021

5.8
高まる抑圧を鋭く告発
ただ生きさせろ!

差別と抑圧へ
の強い怒り


 5月8日午後4時半から、東京・新宿駅東口アルタ前広場で「自由と生存のメーデー2021」が行われた。「感謝よりも金を!」「罰金よりも補償を!」「罰よりケアを!」「自粛よりもデモに!」がスローガン。呼びかけ文は「災害とコロナに囲まれ、危機に怯えながら、貧困と差別の中で、明日の暮らしに不安を抱いて、今日を精一杯にさまよう。努力を強いられ、終わりのない罰ゲームが続く」と始まり、「もうたくさんだ。勝利なんてしなくていい。ここに平和なんかない。ただ生きさせろ。今自由を手にさせろ。私たちは私たち自身の生を祝い、自由を歌おう」と締めくくられている。コロナパンデミックを機に一層度が強められた貧困と差別と抑圧への強い怒りが滲み出ているが、この日の行動はその怒り、そして東京都や政府に対する強い不信を直截に表す行動になった。

都庁前でオリンピ
ック反対のコール


 行動は、同広場を出発点と終着点として新宿駅を一周する約100分のデモで始まり、その後の集会へと続いたが、そこに貫かれた今回の特徴は、従来よりも一回り若い層が行動の先頭に立ったこと、そして特にオリンピックと入管法改悪に集約される形で怒りが示されたこと。デモでは、補償や給付金に関わるコール以上に、オリンピックヤメロ、入管法改悪反対、移民守れ、などのコールが間断なく上げられ、途中の都庁前では、オリンピック反対の横断幕を広げた抗議の行動も行われた。オリンピックと入管法改悪が、貧困と差別を深める形で人々を締め付ける抑圧の、まさに象徴となっていた。
 同じことが集会発言でも続いた。
 もちろんさまざまな問題についての訴えも行われた。雨宮処凛さんは、相談活動の実例をいくつか紹介しつつ、コロナ禍が特に女性の抑圧として作用している事実を具体的に指摘した。全国一般東京なんぶの中島由美子委員長も発言し、女性に集中する非正規雇用の差別的実態と劣悪処遇、そして移住労働者に関わる御都合主義的政策を厳しく批判し、その逆転に向けた団結を呼びかけた。武器取引反対ネットの杉原宏司さんは、差別と貧困を許さないためにも菅政権を退陣させることが不可欠と訴えつつも、武器輸出や核兵器禁止条約を巡って立憲民主党に曖昧さがあることに注意を喚起し、民衆の自立した運動の重要性を強調した。
 しかしそれを圧する形で、まず移住労働者や難民の支援に取り組むグループから次々に発言が行われた。スリランカの女性を死に追い込んだ名古屋入管の非道さをはじめとする外国籍者への許し難い差別の実態を糾弾し、今審議中の入管法改悪を何としても止めよう、との強い訴えだ。
 さらに「オリンピック災害おことわりんく」の仲間からの訴えをはじめとして、オリンピックへの怒りも多数の発言を通じて表明された。オリンピックは今や、医療への圧迫や貧困に苦しむ人々への支援後回しが可視化される中で、人々のいのちと暮らしを直接脅かす敵対物として焦点化されていた。
 コロナ・パンデミックが人々の異議申立をも制約する状況の中で、この日の行動は、社会に広がる怒りやエリートへの不信の一端を浮かび上がらせるものとなった。     (神谷)  

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