ミャンマー軍のクーデターNO

6.1 首相官邸前行動
対ミャンマー経済協力事業
曖昧にせず全面見直しを

 ミャンマー軍による卑劣な軍事クーデターから4カ月目にあたる6月1日、午前11時から首相官邸前で日本政府に対して「ミャンマーに対する経済協力事業の全面的な見直しを」と要求する行動が行われた。この日の行動を呼びかけたのは、全国42団体からなるNGO・NPO・宗教団体などだ。
 ミャンマーでは軍の殺人的な暴力によって800人以上が殺害され、4000人以上が拘束されている。拘束後の拷問によって殺害された市民も少なくない。市民の抵抗は現在も継続しており、全国各地の少数民族武装組織と軍・警察との軍事的な衝突は拡大している。
 ミャンマーに400社を進出させている日本は、中国を除けば一番の支援国である。ODA事業などを通して軍に相当の資金が流れていることは明らかである。資金の10%ほどが軍に流れているという報告もある。それは軍によるミャンマー人民虐殺に手を貸していることに等しい。しかし日本政府はこれまで深く関与してきたミャンマーへの経済協力について、明確な方針を示してこなかった。
 この日の行動では、菅義偉総理大臣・財務・外務・国交大臣ら宛の「共同要請書」(左記参照)が代表5人によって内閣府に届けられた。日本政府と企業によるミャンマー軍への資金の流れを断ち切ろう。不屈のミャンマー人民を支援し、連帯を強めよう。  (R)

要請


 1.外務省と国際協力機構(JICA)は、新規の対ミャンマー支援については「緊急・人道支援」以外は実施しないと国際社会に表明してください。

 2.外務省とJICAは、2013年以降、ミャンマー政府との間で交換公文が交わされた政府開発援助(ODA)事業の中で、入札が終わっていない案件を明らかにしてください。また、入札がまだの事業については、民生回復までこれを凍結するとともに、そのことを国際社会に表明してください。

 3.外務省とJICAは、2013年以降、ミャンマー政府との間で交換公文が交わされたODA事業の中で、入札が終わっている案件については一旦直ちに支払い実行を停止するとともに、主契約者の調達先に、国連調査団が挙げる国軍系企業が入っているものがあるかを調査し、ある場合はそれを公表してください。支払い実行の停止をしない場合、日本が出資国の筆頭であるアジア開発銀行、第2位にある世界銀行がミャンマーに対する支払い実行を停止している中、JICAが同様の措置をとらない理由をご説明ください。

 4.海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)がミャンマーで出資している5件の案件について、JOINは、ミャンマー港湾公社とBOT契約やコンセッション契約を結んでいる「ティラワ港穀物ターミナル事業」及び「ティラワ港ターミナル運営事業」については、国軍が同公社を事実上統治下に置いていることから、関係を解消してください。ミャンマー建設省の所在地を利用する「ヤンキン都市開発事業」の土地の賃料が、国軍の収益となることが防げない場合、事業から撤退することを求めます。「ランドマーク・プロジェクト」においては、事業における収益も国軍を利することがないか調査をし、国軍を利することを防げない場合、事業から撤退することを求めます。「ヤンゴン博物館跡地再開発プロジェクト」(通称Yコンプレックス)事業に関しては、国軍とほぼ一体である国防省の所有地での事業であり、国軍との関係を解消できないことから、事業から撤退することを求めます。国土交通省はこれらをJOINが確実に実行するよう、指導してください。

 5.国際協力銀行(JBIC)はYコンプレックス事業への融資を直ちに中止してください。ミャンマーでの他の事業への融資も一旦停止し、国軍系企業が事業に関与していないか、または、現在の状況下で、事業の実施が国軍に経済的利益をもたらすことはないか早急に調査し、国軍との関係が明らかになった事業に関しては融資を凍結してください。財務省はこれらをJBICが確実に実行するよう、指導してください。
6.日本政府は、ミャンマーで事業を実施する日本の民間企業に対し、国軍との関係を断つよう指導し、その実現に向けた支援を実施してください。国軍との関係を断つことを拒否する企業に対しては、日本政府の開発協力大綱及び国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に照らし、直ちに公的支援を取りやめてください。

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