ミャンマー民主化運動と軍との総力戦に突入

ミャンマー軍事クーデターから4カ月
国軍への国際的圧力がカギをにぎる

 2月1日のミャンマーによる軍事クーデターから4カ月が過ぎた。クーデター直後、最大都市ヤンゴンをはじめ、全国津々浦々で数百万人が街頭に出て抗議した。医師・看護師や教員などが不服従運動(CMD)を起こし、瞬く間に広がった。学生や民間労働者がストライキに決起した。
 1988年の軍政との闘いの主力は僧侶であったが今回はZ世代と言われる2015年の民主化以降に育った若者たちだ。若者たちはスマホを使いSNSで情報を発信させ、運動の全国化・一体化で抵抗運動は爆発した。
 国軍はこうした市民の抵抗運動に対して、2月6日頃から銃器を使っての全面弾圧に乗り出した。毎日のように死者が増え続けた。ヤンゴンなどに戒厳令を敷いた。無差別逮捕、容赦ない殺人が繰り広げられた。商店に押し入り略奪をしたり、夜間に明かりのついている住宅に発砲した。軍への恐怖心を植え付けるためだ。
 無抵抗の子どもや女性が狙われた。それでも抵抗する市民たちは軍司令官のポスターを踏みつけたり、外国のメディアに分かるようにローマ字でのメッセージを掲げた。あらゆる非暴力の抵抗を拡大した。
 ア・ウン・サン将軍らがそれまで日本軍と協力しながら反英独立闘争を戦っていたが、1945年3月27日に日本軍に対して蜂起した日を「国軍の日」として、式典を開いている。この日、抵抗側も厳しい弾圧下であるが、全国ストライキ・デモを呼びかけた。それまでの最大100人以上が虐殺される大規模な衝突が起きた。
 長年国軍と武装抵抗闘争を続けてきたカチン、カレン、チンなど少数民族武装勢力がクーデターを非難し、市民の抵抗闘争と連携して、国軍との戦闘に入った。国軍は空爆で弾圧を強め、10万人ともいわれる難民が出ている。
 昨年の選挙で勝利したNLDの議員たちがCRPHを作り、そして少数民族も加わり国民統一政府(NUG)を組織した。この下に国民防衛隊を組織し武装抵抗も辞さない態勢を作りつつある。全国各地で国民防衛隊が作られ、組織的な抵抗が始まっている。
 一方で、電気料金の不払いや納税の拒否などの抵抗も広がっている。軍は6月1日から学校を再開させようとしているがCMDに参加する教員15万人を停職にしているので困難を極めている。NUGは学校再開に応じないように呼びかけた。市民も物価高や物流が滞る、貨幣が行きわたらないなど生活の困難を抱えながら、相互扶助でしのいでいる。国軍が国家を運営できない状況が起きている。
 この国内の状況を変えるもうひとつの重要な力は国際社会の国軍への圧力を一層強められるかどうかにかかっている。国連は中国・ロシアの抵抗にあい、国軍への有効な圧力を作りだし得ていない。国軍は自ら国営企業、民間企業を組織し、その利権で権力を維持している。石油・天然ガス、鉱物資源、ODAによるインフラ開発事業。これを止められたら国軍もお手上げだ。これをいかに作り上げるか。
 そして何よりも、ミャンマー民衆への直接的な援助・連帯だ。「殺されるのは恐いけれど、軍政を絶対に認められない。未来のために命をかけて闘う」と言う若者たちなどの抵抗は必ず勝利するだろうし、させなければならない。(滝)

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