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図書館はこれでいいのか
SM

 1月7日、川崎市立麻生図書館に行って驚いた。『公明新聞』が置いてあったのだ。政党の新聞では『公明新聞』だけが置いてあったのだ。
 以下は麻生図書館の職員さんとの対話だ。
 Q「公明新聞をいつから置くようになったのか」。
 A「今年の5日から」。
 Q「どこの図書館で置くようになったのか」。
 A「川崎市の図書館で」。「分館はどうか分からないが本館はすべて置いている」。
 Q「どうして置いているのか」。
 A「公明党の寄贈があったから。特定の政党はダメということではない。寄贈があればどこでも受け入れる」。
 Q「国会に議席がない政党の出版物でも受け入れるのか」。
 A「分からない」。「図書館として購入はしない」。
 Q「『公明新聞』を受け入れることにしたのはどこの判断か」
 A「教育委員会(川崎市教育委員会)の判断だ」。大体こんなような内容の話をした。
 町田市立中央図書館には『公明新聞』もおいてあるが『しんぶん赤旗』も『社会新報』も置いてある。『自由民主』も『立憲民主』も置いてある。『週刊新社会』や『緑でいこう』は置いていなかったような気がする。『かけはし』も『反天皇制運動ALERT』も置いていない。だが川崎市立図書館よりはマシだ。川崎市立図書館では、政党の新聞では『公明新聞』だけが置いてあるのだ(注1)。寄贈されたものは受け入れるが寄贈されていないものは受け入れないということにすると金を多く持っているものが得をするということになりかねない。川崎市立図書館の不公平性・非民主性は明らかだ。
 中原図書館をのぞく川崎市立図書館はこれでいいのか。川崎市はこれでいいのか。私は疑問を感じる。

 【追伸】
 麻生図書館の職員さんの話(1)(電話・1月28日)
「(『公明新聞』は)イヤだという意見が多ければカウンター取り扱いにしようかと思っている。2月からはひっこめようかと思っている」。

 麻生図書館の職員さんの話(2)(2月3日)
 「(『公明新聞』は)新聞倉庫にしまっておいて希望があれば出すことにした。2月2日(注3)から。高津図書館と麻生図書館柿生分館では(『公明新聞』を)表に出している。後の図書館では倉庫にしまっている。(表に)出すか出さないかは各館の判断による」。

【注】
(1)川崎市立中原図書館の職員さんの話(電話・1月28日)
 「中原図書館には『公明新聞』は寄贈されていない。中原図書館では『公明新聞』も『しんぶん赤旗』『立憲民主』『自由民主』『社会新報』も購入している。他館のことは分からない」。

【追伸②】
 現在、町田市立中央図書館には『しんぶん赤旗』『社会新報』『立憲民主』『自由民主』『公明新聞』は置いていない。
 「3月までは購入していたが、4月から購入を中止した。コロナ禍のせいもあり、市の財政も厳しい。限られた資源をどう使うかを検討結果、政党機関紙の方は購入を中止することになった。1月29日の雑誌・新聞の担当者会議(のようなもの)で決まり、最終的に館長が決断した」(町田市立中央図書館の職員さんの話。2021年6月3日の電話)そうだ。
 政党の機関紙を誰でも見れるようにすることは民主主義の観点から必要なことであるはずだ。市民運動の機関紙等だって誰でも見れるようにするべきであるはずだ。私はそう思っている。町田市立中央図書館はこれでいいのか。
  (2021年6月3日)

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