7.12新型コロナ緊急災害アクション

「コロナと貧困に殺される」
政治は今すぐ責任を果たせ

各政党と院内
討論集会開催
 7月12日、「『コロナと貧困に殺される。政治は、いますぐ責任を果たせ!』新型コロナ災害緊急アクション活動報告会と各政党との討論集会」が午後2時から参院議員会館で開催された。進行役をつとめたのは「反貧困」のテーマでの実践的な活動を続けてきた雨宮処凛さんと瀬戸大作さん。
 雨宮さんは、女性からの相談に基づいて124件のレポートをまとめたが、一人ひとりがこの1年以上、本当に苦しんでいると語る。瀬戸大作さんも昨年3月24日に緊急アクションを立ち上げて以来40団体が「かけつけ支援」に取り組んだこと、「死のうと思ったが、死ぬことができず、最後に相談に来たのがここだった」と言う若者たちが実に多かった、とあらためて語った。
 瀬戸さんは昨年以来「生活保護申請」をすすめてきたが今年6月に行った院内集会でも、「死のうと思ったが死ねなかった」「生活保護申請しても対応してくれない」という状況は何も変わっていない、という。集めた支援基金については、約7割を外国人のために使い、さらに20代の人向けが激増している。地方では仕事がないので東京に来るが、東京でも雇い止めに会い、シェアハウス、ドミトリー(寮)型居住施設からも追い出される若者たちが目立つ。障がいを抱えている人も多い。

生活保護申請
もできない!
 反貧困ぐんま(群馬県)の例だと住宅をあらかじめ押さえないかぎり生活保護申請もできないので支援団体は、アパートを確保しておくことが求められる。相模原市では遠距離にある別の市営住宅が紹介されることもあった。アパートを借りるにしても5万円以下の部屋は見つからない。結局のところ「親に面倒を見てもらえ」とか「借金があると支援できない」という話になる。
 支援は生活費支援、医療支援、食糧支援などあるが、ここになって「オリンピック」問題が影を落としている。6月22日に申請した人が、7月22日までに部屋を出てくれ、という話になっている。「オリンピックのため」だ。
 ビジネスホテルがスタッフ宿泊のために五輪委に借りられる例もあるそうだ。7月21日に五輪関連スタッフが入るので、生活保護を受けている人をふくむ50人が追い出される、という事態も起きている。
 瀬戸さんは、五輪自体が住宅貧困者を犠牲にしていることは明白だ、と語った。吉祥真佐緒さん(エープラス代表理事)は、女性たちに降りかかる貧困の問題を強調した。
 稲葉剛さん(つくろい共同ファンド理事)は「自分たちは『生活保護は当然の権利』と一貫して主張してきた。何よりも本人の意思決定を尊重しなければならない」と訴える、とともに「どうして外国人がこれほど困窮したのか」と問いかけた。「在留資格のない人はとりわけ貧困が深刻化し住宅の喪失に見舞われている。在留資格のある人でも貧困の問題は深刻で、住む場所がなくなってしまう。生活保護申請をしない人がほとんどだ。生活保護を受けていれば在留資格更新はできないと言われる」という。
 ここでは「外国人は公共の負担になってはいけない」という役所のあり方が問題、と稲葉さんは指摘した。
 第1部の「まとめ」で、宇都宮健児弁護士は「オリンピックは生活困窮者を排除するものだ」と厳しく批判した。

「女性の貧困」
が表わすもの
 第2部の進行役は白石孝さん(官製ワーキングプアー研究会理事長)がつとめた。
 第2部の討論の中では、東京都議選の結果も意識しつつ、「格差に対して反応する政治勢力が増えたこと」を歓迎するが、コロナ禍の問題を意識しながら「女性の貧困」を焦点に「日本の社会システムの脆弱さ」が露わになったことに注意を促す意見が続いた。
 討論の中では「相対的貧困率を改善するための指標を持つべき」という意見も出た。共産党の議員は、「子どもの貧困」問題を焦点に「生活保護法」を「生活保障法」に引き上げる必要性を訴え、国民民主党からは「支給金」の一人10万円上乗せと所得税の引き下げ、社民党の浅倉れいこさんからは「ハラスメント規制法制定、個人事業主の労働者性」などが訴えられた。           (K)

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