8.7平和の灯を!ヤスクニの闇へ

韓民衆連帯・アジアの人びとと共に平和を

韓国・台湾・
沖縄の人びと
 8月7日、平和の灯を! ヤスクニの闇へ キャンドル行動実行委員会は、第16回キャンドル集会を在日本韓国YMCAで行った。
 実行委は、靖国神社反対共同行動(2006年8月15日/日本、沖縄、台湾、韓国)として①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない③首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する―を確認し、これら『ヤスクニの闇』として規定し、毎年8月に集会と靖国神社への抗議デモ(コロナ禍のため中止)を取り組み、今年で16回目だ。
 主催者あいさつが今村嗣夫さん(実行委共同代表)から行われ、「東アジアの植民地の人々は、民族的アイデンティーティーを侵略され、人間としての人格を踏みにじられたことを訴えている。不当な権力の行使に対してけしからんと実感しても、長い物に巻かれ、まあまあで済ませがちな日本の民衆のひとりである私は、彼または彼女らの『権利のための闘争』に主体性が喚起される」と訴えた。

東アジアの植民
地とヤスクニ
 シンポジウムは、「ダーバン20年から考える東アジアの植民地とヤスクニ」というテーマで議論した。南アフリカ・ダーバンで2001年8・31~9・8に反人種主義世界会議が開催された。宣言は、奴隷制、植民地主義を非難し「再発防止」を確認した。だが欧米の旧植民地宗主国のいくつかは会議を途中でボイコットし、宣言を認めなかった。その後、民衆の共同した取り組みによってベルギー、フランス、ドイツは脱植民地主義へと歩んでいった。この流れから逆行しているのが日本だ。村山談話(1995年)、日韓パートナーシップ宣言(1998年)で植民地支配と侵略による苦痛を与え、反省を表明したが、強制動員被害者、日本軍「慰安婦」被害者の訴えを退けている。この根底にヤスクニ思想があるという観点からシンポジウムで深めていった。

植民地主義を
許さない!
 以下のパネリストから問題提起された。
 高橋哲哉さん(東京大学大学院教授)は、「脱植民地主義の動きと後ずさりする日本の植民地主義清算」というテーマで提起し、「朝鮮植民地支配について、第2次安倍政権以降、日本政府の態度は決定的に変わったことをはっきり認識する必要がある。日韓請求権協定は、併合条約が合法か不法かについて日韓がそれぞれの解釈をとることで妥協して結ばれた。日本政府は当時、『植民地支配』という言葉を使うことすら拒否したわけで、安倍政権(および菅政権)の認識は、1965年段階に戻ってしまった。日本の植民地主義について、真っ当な歴史認識を確立しなければならない」と強調した。

ダーバン宣言
の実行が重要
 上村英明さん(恵泉女学園大学教授)のテーマは「ダーバンで何が議論され、『宣言』されたか―ダーバン会議が開こうとした地平―」。
 上村さんは、「ダーバン会議は、①現代の差別の根本原因は何か、誰の責任か②(人種)差別主義の被害者の再認定、誰が被害者かだった。争点は、①差別問題の本質:植民地主義と奴隷制②パレスチナ問題③差別主義の被害者③日本問題であった。総括として、差別主義の『原因』は根深く、近代国家の本質に達する。それ故にこそ、国家の抵抗やNGO間の齟齬は激しく、『ダーバン宣言』にも『ダーバンNGO宣言』にも十分な文言は盛り込めなかった。未完の『ダーバン宣言』の完成と実行が使命となる」とまとめた。

京大は遺骨
返還を行え
 松島泰勝さん(琉球民族遺骨返還請求訴訟原告団長/龍谷大学教授)は、「琉球人遺骨『盗骨』にみる日本の植民地主義、帝国主義」というテーマ。
 松島さんは、1928年~29年にかけて、京都帝国大学助教授金関丈夫が、沖縄島本部半島にある今帰仁村(なきじんそん)の百按司(むむじゃな)墓から遺骨を持ち出し、26体を「人骨標本」として京都帝国大学に収めていることに対して2018年12月、遺骨を保管している京大に遺骨返還と損害賠償を求め、仲間たちと共に京都地裁に提訴した。
 「京大は遺骨返還を拒否し、一貫して不誠実だ。遺族の了解もなく盗骨した。研究活動のためと言うが、その根底には、明治以降から現在に至る日本国家・社会の琉球・沖縄に対する植民地支配、植民地主義が続いている。琉球民衆の民族的、文化的、宗教的アイデンティティの確立と自己決定権確立に向けた闘いである」と訴えた。

韓国のバックラ
ッシュに抗して
 李相姫さん(韓国/民主社会のための弁護士の会)は、「金学順さんの公開証言から30年、日本軍『慰安婦』問題は続いている」というテーマから問題提起した。
 「2021年1月8日のソウル中央地方院の判決は、アジアで最初に反人道的犯罪に対して国家免除を適用できないと判断した。日本軍『慰安婦』問題の正しい解決は、植民地主義や反人道的犯罪に対する法的責任の認定と再発防止を意味する。これは国際秩序の中で排除、阻害されてきた被害者の尊厳と価値を保護し、被害者の主体性を認める過程である。日本軍『慰安婦』運動は、1991年8月14日金学順さんの公開証言から30年の時間が過ぎたが、今もなお続けなければならない」。
 「韓国社会では日本軍『慰安婦』問題、強制労働の歴史を否定するバックラッシュが進められている。裁判所はその流れに乗って問題な判決をしたことはそうとう危惧されることだ。歴史否定主義者たちは水曜集会を妨害している。従軍慰安婦問題は、決して過去に止まることではなく、現在、未来に続く課題だ」と発言した。
 「遺族等証言」では、韓国・太平洋戦争被害者補償推進協議会、沖縄・金城実さん、台湾・チワスアリさん、日本・池田香代子さんから発言があった。
 特別アピールが日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、オリンピック災害おことわり連絡会から行われた。
 韓国:ソン・ビョンフィさん、日本:李政美さんのコンサート後、反靖国共同行動・韓国委員会が閉会あいさつを行い、キャンドル行動を終了した。
(Y)

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