小島文彦同志を追悼する

あなたはいつも国際主義の政治潮流建設の第一線にいた

国際主義労働者全国協議会(NCIW)

 NCIWの活動を一貫して中心的に支えてきた小島文彦同志が、7月26日夕刻急逝した。満80歳を迎えたばかりだった。第4インターナショナル政治潮流建設への長期にわたる献身への深い感謝を込めて、まずNCIWとして心から哀悼し、合わせてJRCLの同志や「かけはし」読者の皆さんに故人の近況と活動の足跡を伝えたい。

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 実は同志は2月に肺小細胞ガンと診断されていた。雪かきで異常な息切れを感じ急遽診断を受けてのことだった。しかし同志はこの診断を冷静に受け止め、あくまで第4インターナショナル建設の前線に立つべく以後6回の抗がん剤治療を受け、2回の新型コロナワクチン接種を済ませると共に、治療の合間を縫ってNCIWの運営委員会や数度の事務局会議をオンラインで組織してきた。そして7月12日にもオンラインの事務局会議を主導し、その報告として「事務局連絡615号」の全同志宛送信を済ませたばかりだった。同事務局会議に参加した同志たちは、故人の様子は映像で確認することしかできなかったが、大きな異常は感じず、少なくとも当面小島同志と活動を共にできることを疑っていなかった。
 とはいえ私たちは小島同志を含めて、同志が受けた診断が深刻なものであることは承知していた。それゆえ万が一の場合を覚悟し、同志が一手に引き受けてきた組織に関わるさまざまな実務の引き継ぎの準備に入っていた。それだけに同志の急逝は私たちにとって大きな驚きであった。

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 その小島同志の政治活動は1962年の東北大学教育学部入学後に、60年安保闘争後に一時後退した学生運動再活性化に身を投じることから始まった。そして同志はその中でトロツキズムに出合い、同年秋には当時の日本革命的共産主義者同盟(JRCL)宮城県細胞に加盟、以後およそ60年、第4インターナショナルに具体化される国際主義の政治潮流を特に労働者階級と結合する形で日本に確立するための闘いの前線を引き受け続けた。
 概略的には1960年代前半期に社会党、社青同加入活動を担い社青同宮城地本書記長として宮城反戦を組織し、労働運動と青年運動の結合を推進、国際主義に貫かれた戦闘的な青年労働者運動の発展を支えた。この運動が1970ー80年代における日本の第4インターナショナル建設に大きな力を与えたことは言うまでもない。小島同志自身もこの時期、第4インターナショナル日本支部(JRCL)の全国指導部の一端を引き受けた。

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 しかし第4インターナショナル日本支部は、組織内女性差別問題克服に行き詰まり、インターナショナル支部資格を喪失すると共に、対応を巡ってJRCL自身も分裂・崩壊した。小島同志はその分裂の一方を率い、1989年のNCIW創立を主導し現在に至っている。
 そこでのもっとも基軸的な対立点は民主集中制の問題だった。現代における社会主義革命の政治主体、階級主体の団結のあり方として、民主集中制はもはや不適切、ジェンダーを含めてあり方が多様化した労働者民衆の自己決定と自己組織化を軸とした統一には新しい模索が不可欠、これがNCIWに結集した同志たちの共通感覚であり、その問題意識の急先鋒が小島同志だった。
 小島同志を知る人は誰もが認めるように、彼は主要に、同志たちの活動を組織立て下支えし、そのことを通じ大衆運動の発展をも支える活動を任務としてきた。その経験が、小島同志の先のような問題意識をより切実なものにしていたと思われる。民主集中制とは異なる組織のあり方とはどういうものか、これは小島同志の終生変わらなかった問題意識であり、同志たちにもその探求を叱咤激励した。答えはインターナショナルレベルを含めてまだ明確な姿にはなっていない。それは私たちに残された宿題だ。

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 私たちはこの問題意識を保持した上で、JRCLの同志たちとの間で実践的な活動の協調を図り、昨年には、日本協議会として第4インターナショナル支部としての活動を再開した。この一連の過程に小島同志は積極的に関与した。
 そして昨年から始まったコロナパンデミックを前に、小島同志は同志たちに、社会総体の世界史的な深い転換として事態の認識を深め、大きな構図での未来構想に挑むよう促し、安易な認識整理に甘んじることを強く戒めた。その意味で小島同志は最後まで日本での第4インターナショナル建設に情熱を傾けていた。
 私たちは同志が残した宿題に取り組むことを含めてその情熱を引き継ぎ、新しい世代に渡す闘いに挑みたい。その決意をもってあらためて小島文彦同志への追悼とする。

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