9.23狭山再審開始求めスタンディング(10月11日発行)

「見えない手錠をはずせ」

 【東京東部】9月23日、東京・荒川区の南千住駅前広場「LaLaTerrace」で、狭山事件の事実調べと再審開始を求める情宣活動が行われた。企画したのは「部落解放荒川区民共闘会議」。快晴に恵まれ汗ばむほどの陽気となったこの日の午後、大型ショッピングモールには地域の人々が多数訪れていた。
 同会議は部落解放同盟荒川支部はじめ、区内外で活動する個人・団体で構成。当日は10人が集まった。緊急事態宣言下だったので、マイクでの演説を中止し、あらかじめレコーダーに録音しておいた音声をトラメガで流した。自転車と歩行者を区分けした幅広の舗道で、横断幕やプラカードを掲げて立ち、道行く人に訴えた。
 アピール開始からすぐ、「狭山事件、知ってるわよ」と自転車に乗った女性が仲間たちの前で停車、冤罪への怒りをあらわにした。彼女は石川一雄さんの早期解放に向けて賛同と激励をし、裁判所への要請ハガキも持ち帰った。その場でハガキを書いてくれた若者もいた。

10・29「狭山再審」
日比谷集会へ
 区民共闘の小野崎佳代さんは、これまでの経過を以下のように説明する。
 「『狭山23デー』の復活第1回目の情宣を、南千住ララテラスで行いました。『23デー』とは、石川さんが不当逮捕された5月23日にちなみ、毎月23日に全国各地で闘われる取り組みのこと。荒川でも以前はやっていましたが、ここしばらくは取り組めていませんでした」。
 「狭山事件を知らない若い人たちが増えているなかで、事実調べを求める重大局面を迎えようとしています。何としても再審開始の世論を高めていこうと、この行動を再開することにしました。これから毎月23日に情宣を行います」。コロナ禍にもめげずに、共闘会議の仲間の意気は上がる。
 10月1日には、同月上旬に予定されている第48回三者協議を前に、解放同盟都連女性部呼びかけの高裁前スタンディングがある(12時~13時)。さらに10月29日午後1時から日比谷野外音楽堂で「寺尾差別判決から47ヵ年糾弾! 狭山事件の再審を求める市民集会」が開催される。
 地域では、狭山弁護団の山本志都弁護士を招いた区民共闘の総会・講演学習会も予定している。多くの人々の結集で、石川さんの完全無罪を勝ち取ろう。
(S)

週刊かけはし

購読料
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009  新時代社