10.9世界死刑廃止デー集会(10月25日発行)

国家による殺人やめろ
今こそ世論を広げる時

 10月9日午後1時から、東京・新宿区の角筈区民ホールで「世界死刑廃止デー企画 響かせ合おう死刑廃止の声 2021」が開催された。主催は「死刑廃止国際条約批准を求めるFORUМ90」。集会には100人近い人びとが参加した。

昨年は日本で
も執行ゼロ!
 日本での死刑執行は、2020年は9年ぶりにゼロだった。「これは新型コロナウィルスの蔓延が影響したのかもしれない」「あるいは上川陽子法相がすでに16人もの執行をしているのでこれ以上やりたくなかったのかもしれない」と「死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUМ90 地球が決めた死刑廃止」175号は述べている。楽観は許されないがこの「成果」を活かしながら「コロナ危機」の中での運動をつくりあげ、「死刑廃止」を実現していくことが問われるだろう。
 集会では「日本の死刑制度の今後を考える議員の会」、「死刑制度の廃止を進める議員連盟」から福島みずほ参院議員・社民党党首と石川大我・立憲民主党参院議員のメッセージが紹介された。
 アムネスティーインターナショナル・ジャパンの中川英明事務局長は「死刑廃止に向かう世界の動き」について1977年の「死刑廃止のためのストックホルム宣言」、1989年の12月15日の「国連自由権規約第2議定書」(第1条「本議定書の締約国の領域において、何人も死刑に処せられない。各締約国はその領域内における死刑廃止のため、すべての必要な措置を取る」)を紹介した。
 現締約国は89カ国。実際に死刑を廃止している国はもっと多い。死刑廃止国は108、法律上・事実上廃止している国も入れれば国連加盟国193のうち144カ国となる。2019年に死刑を執行したのは20カ国だという。

司法がつくる
差別を許すな
 シンポジウム「司法が作る差別、司法がただす差別」では弁護士の徳田靖之さん、青木理さん(ジャーナリスト、元共同通信記者)、そしてSUGIZOさん(元ⅩJapanギタリスト)が参加。横浜刑務所では147人の感染者が出たことに示されるように、獄中でのコロナ対策はあまりにも緩慢かつ不十分なものだ。
 59年前の1962年9月14日、福岡拘置所で無実を訴えるハンセン病患者のFさんが死刑を執行された。彼は無実を全面的に主張したにもかかわらず、隔離された療養所内の「特別法廷」で死刑を宣告され、国選弁護人も一切、事実を争おうとはしなかった。裁判官から書記官、検事、弁護人にいたるまで白衣を着用し、「証拠物」は手袋を着用した上で、火箸で取り扱う、という差別に貫かれた法廷だった。彼はまさに「差別裁判」によって死刑を執行されたのである。
 この「菊池事件」の「国民的再審請求」が昨年11月に1200人の参加で熊本地裁に提出された。
 シンポジウムでは「司法がつくる差別」というテーマで「司法がただすべき差別」をどのように現実のものにするかを問題にした。
 次に恒例の、「死刑囚の表現をめぐって」。死刑囚が牢獄で描いた美術作品の講評。加賀乙彦(小説家)、香山リカ(精神科医)、北川フラム(アートディレクター)、嶋田美子(アーティスト)、中村一成(ジャーナリスト)、太田昌国(民族問題研究・編集者)が応募された絵画などの評価を行った。
 さらに死刑廃止の世論を広げよう。     (K)

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