石川一雄さんの無罪を
狭山事件の再審かちとろう
江東地区集会
11月26日午後6時半から、「石川一雄さんの再審無罪を勝ち取ろう! 狭山事件の再審を求める11・26江東地区集会」が部落解放共闘会議の主催で開かれた。
人々の力こそ
後押しになる
最初に、江東共闘代表幹事の山口純一さんが「コロナ感染の広がりで、2年間集会など運動への制限があった。大衆運動の重要性を感じている。大衆の力が後押しになる」と開催のあいさつをした。
ふれあい江東ユニオンの加瀬純二さんが「事実調べを行わせ、一日も早い再審開始を実現させるためには、弁護団が提出した福江鑑定、下山第二鑑定、平岡鑑定、さらに齋藤指紋鑑定、原・厳島鑑定などの新証拠について学習・教宣を強化し、より多くの皆さんに石川一雄さんの無実と有罪判決の誤りを訴えていくことが重要」と集会基調を提起した。
続いて、石川一雄さんと早智子さんがビデオメッセージを寄せた。石川一雄さんは再審を必ず実現し、無実を勝ち取るために全力を尽くすと訴えた。早智子さんは鑑定の詳しい内容を報告し、一雄さんがいかに不当に有罪にされたかを明らかにした。
「狭山第三次再審請求審の現状と課題」として狭山弁護団の山本志都さんが講演を行った。
証拠開示で
得られたもの
ア 犯罪の裏付けがないことが明らかに。
自転車、カバン、脅迫状、スコップ。すべてが指紋がない。犯行現場とされる雑木林でのルミノール反応検査も「不見当(見当たらない)」との検察の回答。
イ 筆跡関係書類→石川さんは脅迫状を作成できなかったことが明らかに。「5月23日付上申書」精査。
ウ 捜査経過における警察官の作為が明らかに。
・手ぬぐいの数に関する改ざん・「自動車」の駐車時刻に関する改ざん。
エ 「自白」の作出過程が明らかに。
「供述の義務がある」との警察のおどし。「いくら聞かれても同じ」「わかんねぇ」という石川さんの供述。
・話しながらストーリーが作られる。
・一字一字教えながら調整の図面の説明を書いている。しかも全部ひらがなで間違っている=脅迫状が書けるはずがない。
再審に向けて
共に頑張ろう
山本さんの講演は石川さんの無実を証拠に基づいて明らかにするもので非常に分かりやすかった。そして、9月27日に地裁で判決が出された「全国部落調査」復刻版出版事件裁判についても、山本弁護士は解説した。出版差止めとネット上でのデータ配布の禁止、当該データの二次利用の禁止。原告らの大部分について1人あたり5500円から4万4000円を認める判決を言い渡した。被差別部落の一覧表の公表が身元調査を容易にし、部落差別を助長することを認める勝訴であったが、「プライバシー権」を認めない、原告の住所などとの関係の範囲を限定した点などで不十分であった。
最後に集会決議を採択し、部落解放同盟江東支部の飯塚康浩さんが閉会のあいさつを行った。第三次再審から15年、いよいよ来年は再審の結論を求める大きな運動を再度巻き起こさなければならない。奮闘しよう。 (М)
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