12.10都立病院をなくすな
独立行政法人化中止を
都議会前集会に300人
いのちと健康
を守るために
12月10日12時過ぎから、東京都議会の前で「都立病院をまもれ、都立病院なくすな、独法化(独立行政法人化)すれば後戻りできない、独法化を中止せよ」をテーマに「都議会包囲集会」が開催された。集会には300人が参加した。
主催は「都立病院の充実を求める連絡会」と「人権としての医療・介護実行委」。都議会厚生委員会では、この日、都立・公社病院の独法化に反対する請願が審議されている。
最初に共産党の原のりこ都議が「6万人を超える署名が集まっている。都民のいのちと健康を守らない独法化に反対しよう」と訴えたのに続き、看護師で随筆家の宮古あずささんのアピールが紹介された。自治労連東京からは「7000人が働く都立病院の独立行政法人化は『もうかる都政』への第一歩であり、水道などの民営化につながるものだ」と批判した。
コロナ感染が
示した問題点
宇都宮健児弁護士は「コロナ感染の拡大は日本の医療体制の欠陥を露わにした。儲ける医療ではなく、命と暮らしを守る医療を」と強調した。東京保険医協会の須田昭夫協会長は「日本の医師の数は32万人だが、ОECD諸国と較べれば人口比でははるかに少ない」と訴え、「公立病院の独法化」は医療の質の劣化につながるものだ、と強調した。
東京土建労組の代表は「独法化に反対して共に闘う」と強調し、東京医労連の代表も「医療・介護の充実が妨げられることは明白だ。独法化しても変わらないというのはウソ」だと訴えた。世田谷区の仲間は、「都立の松沢病院は世田谷区でただ一つの公立病院であり、精神科でコロナ患者を受け入れている。独立行政法人化は都民が望んでいることではない」と強調した。
区立台東病院を守る会からは、23区で唯一の区立病院を守ろう、というアピールが発せられた。
これは命に関
わる問題だ!
都職労病院支部の大利書記長は「『独法化で働きやすくなる』というのはウソだ。小池都知事は2年連続して一時金の額を引き下げた。独法化で医療水準の低下が生じるのは確実だ。『未来への先行投資』も破壊される」。大利さんは「これは命の問題であり、民主主義の問題だ。そういう覚悟で闘いを広げよう」と訴えた。
医療を守ることは、医療労働者の生活と権利を守ることなくしてありえない。「儲ける医療」ではなく患者と住民・医療労働者の権利の保障こそ、「いのちを守る」前提条件なのだ。(K)
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