12.12三里塚大地共有運動の会第4回総会&記念集会
緑の大地を守りぬこう
世代を継ぎ、未来に向かう闘いを
第4年度事業
計画を提起
12月12日、一般社団法人三里塚大地共有運動の会は、文京シビックセンターで「12・12第4回総会&記念集会」を行った。
午前中、第4回総会が行われ、山口幸夫代表理事の開会宣言の後、総会成立を確認。山口議長によって議事が進められた。
渡邉充春理事が事業報告、事務局長の繁山達郎さんが諸報告、島田清作監事から監査報告が行われた。
さらに繁山さんは、「第4年度事業計画」①法人への登記変更推進のための共有者への呼びかけ・変更手続きを継続する。第2次登記変更カンパ集めを呼びかける。②共有地、第3滑走路計画などの三里塚現地調査に取り組む。③反対同盟旗開き、東峰現地行動、ペンションイベントに協力。④共有地強奪につながる所有者不明土地対策法制・登記義務化法の施行に反対する。─を提案し、各議案は全会一致で承認された。
「農的価値」を
貫く闘いへ!
続いて文京シビックセンターで「一般社団法人三里塚大地共有運動の会第4回総会記念集会」が行われ32人が参加した。
集会は、辻和夫さん(事務局)の司会あいさつで始まった。
主催者あいさつが山口幸夫代表理事から行われ、午前中の第4回総会を報告し、「総会でも取り上げたが、所有者不明土地対策法制・登記義務化法の施行(2024年以降)までに登記変更手続きが間に合うかどうかだ。現在のところ煩雑な事務作業、書類の取り寄せなどのため遅れている。なんとか頑張っていきたい」と強調した。
さらに「9・16闘争から50年、三里塚芝山連合空港反対同盟が結成されてから55年になる。砂川闘争が始まって66年になる。大きな時間がたっているが、この間、大きな事態が起きている。ひとつは、気候危機という世界的な問題として、非常に差し迫っている。気候変動に関する第6次報告書が8月に出た。温暖化が人為的な影響であることに疑いえない。炭素を出してはいけない課題がつきつけられている。2つ目は、新型コロナの問題だ。いまだに全容がわからない。オミクロンの変種も登場している。3つ目は、もう11年になるが東京電力福島第一原発事故だ。あと始末が進んでいるとはいえない状況だ。100年の仕事になる」。
「この3つの問題は、反対同盟が土地を奪われない、緑の大地を、という主張を行い、体制側は工業化社会を進めるために、とぶつかりあった。地球的課題の問題として3つの問題は、これこそが工業化社会のツケだ。体制側は、脱炭素のために原子力発電所を進めると言い出している。一坪共有運動は、共有者の年齢が高くなっている事態があるが、緑の大地を取り戻す、農的価値を取り戻すことはもっとも重要な課題だ。新しい会員、賛助会員を増やし、全国の皆さんと進めていきたい」と述べた。
柳川さん、加瀬
さんから訴え
三里塚現地から柳川秀夫(三里塚芝山連合空港反対同盟・代表世話人)さんからのメッセージが紹介さたれ。
「反対闘争が始まって55年になりました。機能強化とのかけ声で農地山林が丸裸にされた所が目立つようになりました。
一方、地球温暖化が世界で認識され、その対処が真剣に議論される現在、滑走路建設という開発によって広大な緑の大地を丸裸にする。南米等では焼畑が大きな問題になっているが、同質の問題です。
ブレーキのかからない生産、消費、経済活動、時あたかもコロナ感染が世の中を席巻し、また気象変動による災害も大規模になっている様は、人間の改たまらぬ行為に自然界が自助努力により、元にもどそうとしているかのようです。
言いかえるなら自然界が力によって人間を服従させるともいえます。
そんな中、共有地の役割は存在があることで既存の社会の流れに逆らう意味でもあり、もう一つの価値観を発信する場所でもあります。
故連合反対同盟副委員長小川明治さんの戒名は『闘魂必成木ノ根居士』です。共有地は『闘魂必成』、気概の置き場所でもあります。共に健闘を。」
続いて加瀬勉さん(前・三里塚大地共有委員会〈Ⅱ〉代表)からの「12・12連帯メッセージ」「ここで戦わずして どこで戦うとゆうのだ」が紹介された。加瀬さんは、「砂川の日本人民の闘争が冨里に八街にひきつがれたのである。そして三里塚闘争へ」と熱烈にアピールしている。
一坪共有地運動を
推し進めよう!
山崎宏さん(事務局)は、24年滑走路着工と芝山町長選などの三里塚現地状況について報告した。
大森武徳さん(同会理事/三里塚物産代表・東峰らっきょう工場)はビデオメッセージで「2011年から木の根ペンションのプールの整備などを行い。プール開きをした。その後、ペンションでイベントを企画し、その都度、三里塚に関心がある若い方、少しは関心がある方たち100人から400人が参加した。若者たちは、事前にユーチューブなどを観たりして三里塚の歴史を勉強していた。『ペンションは魅力があり、大事な場所ですよ』とメッセージを送ってくる人もいた。次の世代に繋げ、愛される場所になりつつあるなと実感しています。私は三里塚で生まれ、様々なところに思い出があります。実家もなくなり、思い出の場所がなくなって、寂しいところもあります。しかし、労農合宿所(現・横堀農業研修センター)、木の根ペンション、横堀鉄塔、案山子亭も残っている。一般社団法人三里塚大地共有運動の会によって縦のつながりによって各世代が結びつく契機となる。今後もしっかり育てていきたいです」と語った。
なお会場には、三里塚物産の無農薬落花生が並んでおり、いつも人気だ。
繁山事務局長は、法人活動を報告し、「移転登記の取り組みが、書類の取り寄せなど煩雑な事務作業によって遅れています。遅れを取り戻す対策は色々と議論しています。所有者不明土地対策法制・登記義務化法の施行(2024年以降)までに、なんとか遅れを取り戻し、一坪共有地運動を押し進めていきます」と発言した。
島田清作さんの講演「砂川闘争から三里塚へ」が行われた。(講演要旨は次号)
第2部は連帯発言。
山田謙さん(東大阪・三里塚闘争に連帯する会)、根本博さん(泉州沖に空港を作らせない住民連絡会、南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会)、和多田粂夫さん(元管制塔被告団)から活動報告、今後の闘いに向けた決意が表明された。
最後に渡邉充春理事が閉会あいさつを行い、終了した。 (Y)

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