12.19総がかり行動が国会前集会
改憲の動き加速させる岸田内閣
「敵基地攻撃能力」強化許すな !
12月19日、2021年最後の「19日行動」が、午後2時から衆院第2議員会館前を中心に開催された。主催は「総がかり行動実行委」。日曜日の午後の集会だということもあり、1000人を超える労働者・学生・市民が参加した。
主催者を代表して、菱山奈帆子さんが発言。「今年はほとんどの日々を『緊急事態宣言』の下で過ごすことになった。『命の大事さ』を改めて突き付けた若い女性の死、オリンピックの強行と感染の爆発、後手後手のコロナ対策、そして金権選挙。そうした中で総選挙では野党共闘に対する自民・公明、そして補完勢力である維新などは、追及逃れのための『野党共闘』批判に明け暮れた」。
「いま自民・公明、そして維新、国民民主は一体化して改憲への動きを見せており、安倍改憲は岸田内閣に受け継がれた。岸田改憲の態勢が始まっている。『赤木ファイル』の幕引きは、その現われと言っていい。今こそ2015年に匹敵する市民運動の波を広げよう」。
菱山さんの力強く、明快な発言に大きな拍手が送られた。
立憲民主党の吉田はるみ衆院議員は「改憲の動きに恐怖感を感じる」と語り、「維新」が「民主主義なら国民投票は当然」と言っているが、日本の中心で生存権も保障されず、基本的人権も守られていない現実がある中で、「参院選といっしょに改憲国民投票を」などと主張するのを許してはならない、と語った。
共産党の山添拓参院議員は「政治腐敗続出、公文書改ざん、森友・赤木ファイルなどで国が一方的に裁判を終わらせようとしている」と批判し、「その上に『敵基地攻撃能力』保有の検討を公言することは全面戦争への参加を意味する。際限のない軍拡は核戦争を引き起こしかねない。憲法9条との矛盾の拡大は9条改憲を加速化している。憲法を壊す政治から生かす政治へ」とアピールした。
社民党党首の福島みずほ参院議員は、国会で常任委も開かないのに「憲法審査会」だけは開く、という政治姿勢を批判し、「赤木ファイル」問題で事実捏造を幕引きにする政府の動きを糾弾した。
女性による女性のための相談会実行委の柚木康子さんは、「みんなの力で差別に満ちた状況を変えよう」と強調。「生活の不安、仕事のなやみ、家庭のなやみ」についての相談会を新宿区の大久保公園で毎月開いていることを紹介した。
沖縄の闘いに連帯する関東の会(埼玉を中心に1都6県で構成)の辻さんは、沖縄の具志堅さんが8月15日に靖国神社の前で「沖縄戦の遺骨を海に捨てるな」と訴えたことを紹介。具志堅さんは「沖縄ではお母さんが子供を抱いてそのまま埋もれている遺骨もある」と紹介し、1743の自治体首長にアピールを送ったことなどを紹介した。
法律家6団体を代表した吉田健一弁護士は、「敵基地攻撃能力」保持の危険性をアピールし、国家安全保障戦略、防衛大綱を変えようとする危険性を指摘し、「台湾有事」を口実に6兆円の軍事予算、軍事費をGDPの2%にまで引き上げる動きが目前に迫っている、とアピールした。
憲法共同センターの米山敦子さんは国交省のデータ改ざん、大軍拡、敵基地攻撃能力強化などの岸田内閣の踏み込みが9条改憲と一体のものであることを改めて強調した。 (K)
1月17日は12時から予算国会開会日行動、19日には午後6時半から議員会館前で定例の総がかり行動が予定されている。1月23日は名護市長選の投票日でもあり、「止めよう改憲・学習講演会」も予定されている。気を引き締めて2022年の闘いに踏み込もう。(K)
週刊かけはし
《開封》1部:3ヶ月5,064円、6ヶ月 10,128円 ※3部以上は送料当社負担
《密封》1部:3ヶ月6,088円
《手渡》1部:1ヶ月 1,520円、3ヶ月 4,560円
《購読料・新時代社直送》
振替口座 00860-4-156009 新時代社