1.21東京高裁に署名
福島原発事故裁判・有罪判決を
現場検証が必要だ
東電の無責任を許さない
市民がこじあ
けた裁判だ!
1月21日、「現場検証を求める 福島原発事故裁判・署名提出行動」が東京高等裁判所前で開催された。10時半からの行動には、福島原発事故告訴団と、関東を中心とする支援の人びと約100人が参加した。この日の行動では、東京高裁刑事第10部の細田啓介裁判長が現場検証と証人調べを決定するよう「東京高裁の裁判官に現場検証を求める署名」の第3次提出を行った。東京高裁での同裁判控訴審は昨年10月に始まり2月9日の第2回公判が大きなヤマとされる。今回の第3次2151筆署名提出でこれまでの合計は1万筆を大きく超えた。
最初に告訴団を代表して佐藤和良いわき市議が発言。
「震災による原発事故から11年が経過した。事故の真相究明と刑事責任をとらせるために2012年に告訴団を結成して活動を開始した。この闘いは2回の不起訴を乗り越えて市民がこじあけた歴史的裁判だ。法廷が開かれなかったら明らかにならなかった証拠がどれだけあったことか。まさに津波対策を怠ったことによる過酷事故であったことは明白になった。小児甲状腺ガンにおかされた子どもたちと、おかあさんたちの悲しみと共に、日本の司法のあり方を超えていくことが第一歩だ。1万195筆の署名を武器に1審判決をくつがえす控訴審『有罪判決』を勝ち取ろう」。
3人の新しい
証人を求める
弁護団を代表して海渡雄一さんが発言。海渡さんは「裁判官に語りかけるつもりで話す」と切り出して、「3人の新しい証人を求めている。そのうち1人は気象庁の役人で、もう1人は元東芝の技術者だ。指定者が求める証人の採用を」とアピールした。大川陽子弁護士は「原判決の大きな誤りは現場検証の必要性を認めなかったことだ。これまで経験したことのない事態が起きたことの重さを考えてほしい」と強調した。
浪江町から避難した参加者は「現場検証しないとわからないことが多い。ぜひ裁判官は自分の目で見てほしい」と訴えた。いわき市の斎藤さんは「被害は毎日拡大し、東電の無責任は現在も続いている。廃棄汚染物をどうするのか燃料デブリをどうするのか、という問題は現在も引き続いている。柏崎・刈羽の例を見ても裁判所は東電の責任を問おうとはしていない、と怒りをこめて訴えた。武藤類子さんは、「高裁への署名は1万筆を超えた。高裁では現場検証と新たな証人の証言を」と強調した。
高裁前での行動の後、衆院第2議員会館前で行われた「原発汚染水を海に流すな」行動に、武藤類子さんたちも合流し、この日の高裁前行動を報告するとともに、共に原発のない社会を作っていこうと呼びかけた。 (K)
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