1.25偽装倒産・全員解雇許さぬ集会

逃げるな、出て来いサンケン電気
日韓労働者の連帯で勝利を

不当弾圧はねのけ尾澤さんと共に

 「逃げるな、出て来い!サンケン電気1・25集会」が池袋・としま産業振興プラザ多目的ホールで開催された。この日は新型コロナウイルスの新規感染者が東京で1万2000人超を記録していたが、会場に入りきれないほどの労働者・市民が駆けつけた。

偽装倒産から1年


 この日の集会は、昨年の1月20日に韓国サンケンが偽装倒産されてから1年を迎えるなか、親会社であるサンケン電気の卑劣な労働組合弾圧を糾弾し、韓国サンケン労組と連帯する継続した闘いの決意と団結を打ち固めようとするものであった。不屈に闘う韓国サンケン労組とはフルタイムのオンラインでつながっている。
 サンケン電気は韓国サンケン労組が96年に民主労総に加盟したことを理由に、労組潰しのための弾圧を繰り返してきた。16年には組合員全員の指名解雇を実施しようとしたが、韓国サンケン労組の日本本社への遠征闘争と日韓の労働者・市民の連帯闘争で、労組側の全面勝利・現職復帰を勝ち取っている。しかしサンケン電気本社は、渡航不可能なコロナパンデミック事態を利用して、20年7月に韓国サンケンの偽装倒産を発表し、昨年1月にそれを一方的に強行したのであった。

団結と連帯で納得できる闘いを


 この日の集会の冒頭で、昨年の5月10日にサンケン電気本社前で不当逮捕され、7カ月を超える不当極まりない長期拘留を強いられて、12月27日に保釈をかちとった尾澤孝司さん(支援する会事務局次長)からの発言を受けた。尾澤さんは「サンケン電気と警察が一体となった弾圧をはねのけて、勝利するまで連帯して闘っていこう」と訴えて、裁判闘争への支援も合わせて要請した。
 集会の主催団体である「韓国サンケン労組を支援する会」を代表して発言した渡邉洋全労協議長は、長期化するコロナ事態のなかでの労働相談会を紹介しながら、排除される労働者の怒りと労働組合運動の重要性を訴えて「日韓連帯で闘っていくしかない。尾澤さんへの弾圧は予防弾圧であり跳ね返していこう」と発言した。
 続いて「闘いの課題」について、支援する会事務局長の鳥井一平さんが発言。「韓国からの遠征闘争は89年の韓国スミダ闘争以来だ。しかしそれがコロナによってできなくなっており、資本の側もこの機を利用した。背景には韓国労働運動があるが、韓国サンケン労組も苦しい闘いになっている。現場での団結と連帯で、韓国サンケン労組が納得できる闘いとしていこう。尾澤さんの裁判のなかでも、闘いの正当性を主張したい。この闘いは実は、韓国労働運動にわれわれが支援されているのではないか。『日本もがんばれ』と……」。

「今年こそ勝利の年に」


 韓国の国営放送局であるKBSが制作した、日本での韓国サンケン労組と日韓連帯闘争を紹介する特番と、社前でのテント座り込みなどを闘う韓国サンケン労組の闘いを紹介するスライドが上映された。KBSがこのような特番を制作した背景には、サンケン電気は「民族差別する会社」だとする世論があるからに他ならない。KBSからも200万ウォンのカンパがあったという。
 韓国側からは3人の仲間からアピールを受けた。「日韓労働者連帯で大きな力を持てた。最後まで諦めることなく闘う。勝利を信じている」。「尾澤さん夫婦には2月の民主労総代表者大会で感謝のタテを送ることを決めている。今年こそ勝利の年に。皆さんと私たちはひとつです」。会場からは連帯の熱い拍手が送られた。韓国サンケン労組への10万円余りの会場カンパがあったことも報告された。
 連帯アピールは、東京清掃労組、全国一般東京労組、韓国サンケン労組と連帯する埼玉市民の会から受けた。そしてサンケン電気に対して「偽装廃業・解雇を撤回せよ!労組との話し合いに応じろ!尾澤さんの無罪判決のために行動せよ!」の3点を要求する「集会決議」が採択された。集会は最後に「本社前木曜行動への参加と、裁判闘争への支援」を確認して、団結ガンバローで締めくくられた。
          (R)

日韓連帯の力で勝利の年へ、熱気の集中(1.25)

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