4.19総がかり行動実 月例19日行動

改憲決議反対、辺野古新基地建設中止いのちと暮らしと営業を守れ

 4月19日、「総がかり行動」実行委による国会前での月例19日行動が午後6時30分から開催された。この日の行動の正式名称は「ロシアのウクライナ侵略反対!即時撤退!改憲決議反対、辺野古新基地建設中止、敵基地攻撃能力反対! いのちと暮らしと営業を守れ4・19議員会館前行動」。集会には900人が参加した。

自民党、維新の
戦争扇動NO!
 主催者あいさつは菱山南帆子さん。菱山さんはロシアによるウクライナ侵略戦争の中で、とりわけ女性への残虐な暴力が行使されていることを厳しく批判した。「残虐な殺人はロシアの軍人・兵士たちによって行われている。被害を受けた人は以前の普通の生活に戻れるのだろうか。いやそれは出来ない。PTSDに苦しむ人びとに示されるようにいったん戦争が始まれば、人びとがこうむるその被害を終わらせることはむずかしい。憲法審査会の中では自民党や維新の議員たちは、『戦争事態』を自覚した上での論議を言い始めている」。
 菱山さんは「こうした中で必要なことは戦争そのものを廃絶することにある。韓国の人びともソウルの日本大使館前で日韓連帯の運動を19日行動として今日からはじめている」と紹介した。菱山さんは、「間近に迫った参院選を全力でたたかうことは国際的にも重要だ」と強調した。

「台湾有事」?を
通した軍拡反対
 国会議員からの発言の一番手は沖縄選出の参院議員、「沖縄の風」の伊波洋一さん。伊波さんは「いま地域の人びとの中で焦点となっているのは、米軍機の低空飛行訓練が『台湾有事』に備えて各地で進められていることだ。その主戦場は南西諸島というのが米軍のプランだ。ひとつの行為で日中共同声明はこわれる。いまや日本の貿易の中で中国が占める役割は25%でアメリカの14%を大きく上回っている。台湾有事が想定されており、奄美、沖縄は中国を対象とした対艦攻撃の基地となる。伊江島などでそうした訓練が行われている。先導役を米軍が担う形で『台湾有事』における沖縄の位置が明確になろうとしている」と語った。
 社会民主党党首で参院議員の福島みずほさんは「1日も早く、1秒でも早くウクライナ戦争を終わらせよう。そのためには主権者である私たちが『政府の行為によって戦争の惨禍を起こさせないよう』役割を果すべき」と語った。福島さんは、防衛予算を全体で10兆円にし、世界に武器を売ってもうけようという動きが出ていると批判。「沖縄も日本も戦場にしてはならない。憲法改悪なんてとんでもない。生存権と「学問の自由」を野党共同で確立を、と呼びかけた。
 共産党の井上さとし参院議員は、ロシアによるウクライナへの無差別攻撃を厳しく批判。ロシアのガルージン駐日大使は「ウクライナの政権を擁護してロシアを批判するのは間違っている」とNATOの脅威を口実に正当化したが、同時に世論を恐れていることが明らかになっている、と語った。井上議員はさらに「自民党や維新はウクライナ侵略を取り上げて、憲法では平和を守れない、と言っている」と批判した。
 自民・維新の主張は「台湾有事に際しては自衛隊が米軍と一緒に行動するべき」だというものであり、反戦デモを敵視し、デモを弾圧する訓練を行うなどプ―チンと同じだ、と井上さんは批判した。井上さんは「今やるべきことは国際紛争を戦争にしないための努力であり、そのためにこそ9条が大事だ」と強調した。
 立憲民主党の石垣のりこ参院議員は「ロシアのウクライナへの侵略は許しがたい」と強調すると共に、「私たちは憲法9条を世界の秩序につなげていくことが必要。プーチンのような独裁者を生み出さない努力を」と訴えた。
 法律家6団体を代表して発言した森さんは、自民・公明の与党だけではなく、野党の維新・国民民主も3月3日の「意見取りまとめ」にあたって、「コロナウィルスの拡大をめぐる緊急事態条項の論議、改憲手続き法、任期延長などをめぐって改憲が必要」と言い出しており、緊急事態においては議員の任期延長も必要との主張も出ている」と語った。ここでも「ロシアのウクライナ侵攻」は緊急事態を口実にした改憲という動きにつながっている。

女性に対するレ
イプを許さない
 次に、この日の集会に参加した各界の人びとからの発言。オール沖縄会議の福元ゆうじさんは、糸満市の埋め立て工事で戦死者の遺骨の入った土砂が使われようとしていることを批判。宗教者ネットからは、辺野古基地建設の強行に対して民主主義の破壊を許さないことが呼びかけられた。
 総がかり行動実行委は、ウクライナの女性たちに対するレイプを許さず、性差別撤廃プロジェクトを通じて毎月の有楽町アクションを行っていることを訴えた。ウクライナでは多くの女性たちが性暴力の被害者とされている。「女性たちの連帯でこの戦争を終わらせよう」という訴えも発せられた。また韓国の女性たちが「19日行動」に連帯のメッセージを送り、ソウルの日本大使館前で行動していることも紹介された。韓国の人びとは「韓日の平和と和解」を掲げて「韓半島が再び戦場とならないように共に連帯・前進を」と呼びかけている。
 5月3日の憲法集会を共に成功させよう。  (K)

ロシアの侵略への怒りを込めて900人が結集(4.19)


 

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