5.1大阪中之島メーデー

戦争ではなく共生社会の実現を労働者の権利を闘い取ろう!

 【大阪】メインスローガン:◇労働運動弾圧を許さず、労働基本権を守ろう!◇生活と生命を守るため、最低賃金1500円を!◇維新・吉村(大阪知事)は、生命を守るコロナ対策を行え!◇IR・カジノ、万博を許すな!◇戦争反対!◇憲法改悪に反対しよう!◇沖縄・辺野古の基地建設を阻止、で第93回大阪中之島メーデー集会が5月1日、中之島公園剣先広場で開かれ、600人の労働者が参加した。中之島メーデー実行委員会(全港湾大阪支部・全日建連帯労組近畿地本・大阪全労協を中心)が主催し、全港湾大阪支部が司会を担当した。

労働運動への
弾圧許さない
 主催者を代表し、但馬さん(大阪全労協)があいさつ、「ロシアの侵略戦争を終わらせよう、戦争は賃金が上がらないのに物価高をもたらし、世界を分断する。ウクライナ侵攻に便乗した日本政府の敵基地反撃能力の主張はとんでもないことだ。欧米諸国は戦争を止めるどころかこれをあおり立てている。こういう政治のあり方を許してはいけない。全世界で行われているメーデーでもこのことを問題にしていると思う。かつてアジアを侵略した日本には、ロシアの戦争を止める責任がある。大阪メーデーの第1回目は1921年だ。1935年から9年間はメーデーが開かれない暗黒の時代だった。日本社会では低賃金無権利状態の労働者が4割。自民党政権は労働組合を弾圧してきた、そのひとつが関生弾圧だ。これに対する反撃の運動は広がりつつある。生活と平和を守るため労働者は市民とともに団結していきたい」と述べた。
 連帯のあいさつはまず、労働者弁護団。7人の弁護士が登壇。代表して森博行弁護士があいさつ、「関生弾圧事件関連では、昨年12月から今年3月にかけて3件の判決があった。この内容について報告したい」と前置きして、加茂生コン事件の12月大阪高裁判決ではひとりの強要罪は逆転完全無罪、2審は就労証明の発行は業者側の義務だと明確に述べた。もうひとりは脅迫罪で懲役刑から罰金刑(上告)。2件目、今年2月大阪ストライキ2次事件の大阪高裁の判決。威力業務妨害罪は変わらなかったが、1審では相手方企業に組合員がいない場合の争議行為は認めていなかったが、2審では直接労使関係がない場合でも、憲法28条の基本権は認められ、すべての産別企業が使用者になることを認めた。
 3件目は今年3月の和歌山広域協組事件。強要と威力業務妨害罪そのものについては不当判決だったが、組合員のいない広域協に対し交渉を求める行為は正当だと述べている。まさに2月の大阪高裁判決を引き継ぐものだ。関生及び弁護団が4年にわたって主張してきたことが、少しではあるが実を結んだ」、と述べた。最後に、労働組合活動が正常に行われるための大前提は、国が平和であること。1940年の産業報国会の歴史を見ればわかる。7月の参議院選では、9条改憲派が議席の3分の2を超えたら、改憲発議はすぐそこ。そうなれば日本が軍事大国化していくのは明白。ひとりでも多く9条改憲に反対する候補者の当選を期したいと述べた。
連帯のあいさつのふたり目は、中北龍太郎さん(しないさせない戦争協力関西ネットワーク共同代表)。ロシアによるウクライナ侵略をすぐ止めさせるため声を上げよう。自民党の核共有論・敵基地反撃能力の保持は戦争することであり、絶対認めない。専守防衛を無視し、防衛費をGDPの2%まで拡大する政策には絶対反対。南西諸島のミサイル要塞基地化は許されない。ウクライナでのロシアの核兵器使用を止めよう。3月1日以来6回目となる5月8日の在大阪ロシアン総領事館前の行動では、5月9日の対ドイツ戦勝記念日でのプーチンの戦争勝利演説を許さないために是非参加をと訴えた。

争議団がアピール

 アピールに続いて、立憲政党(社民党、新社会党、立憲民主党、れいわ新選組)、市民派市会議員(泉大津・豊中・箕面・尼崎・西宮など)があいさつをした。
 ここで、川口真由美&おもちゃ楽団によるライブのパフォーマンスがあった。
 続いて、恒例の争議団報告があった。当該労組は東リ労組(偽装請負の件で高裁勝利判決、会社は上告)、ケアワーカーズユニオン、教育合同(混合組合としての適格性を最高裁が認め、団体交渉に応ずるよう判決が出たが、大阪府は会計年度任用職員という身分を導入することで、団交拒否が続く)、郵政ユニオン(非正規社員3年で無期転換、かつ年間30日の有給の病気休暇。10年で60日の有給の病気休暇を獲得)、関西合同労組、JAL争議団)。
 参加者全員でポステッカーを使ったコールをして写真に収まり、最後は湯川さん(関生支部委員長)が、「引き算するのではなく、足し算をしていき、われわれにはまだまだやれることがある。闘う労働運動を強くしていこう」とまとめをした。
 集会後は西梅田までデモ行進をした。昨年はデモ出発時に雷鳴がなり中止になったが、今年は午前中の雨がすっかり上がり晴天の下でデモ行進が敢行された。
        (T・T)

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