5.2辺野古実 防衛省申し入れ
琉球弧の戦場化許さない
5・15は「平和の日」ではない
5月2日午後6時半から、防衛省に対して「辺野古新基地建設を中止せよ」と申し入れ抗議行動が辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで行われた。5月というのに肌寒く、突然雨が落ちてくるあいにくの天候だったが80人が参加した。
最初に、辺野古実の平良さんが「4・28は沖縄が日本から切り捨てられた日だ。5・15は『復帰』50年。祝賀ムードになりかねない。『謝れ』。一回も謝っていない。祝いの日ではない。踏みにじられた日だ。辺野古新基地建設もその延長だ。『踏みにじるのは止めてくれ。もうがまんできない』と訴えている」と発言した。
次に花輪伸一さんが沖縄で起きていることについてまとめた発言を行った。
「今年は復帰50年の年、1972年、米国占領27年であった。それまでは本土の方が米軍基地は多かった。本土7割、沖縄3割。本土において砂川、内灘、山梨県でも基地撤去運動が激しく闘われた。結果、本土から沖縄に米軍基地は移転し、今では7割が沖縄に集中している。そして、基地被害が起きている」。
「辺野古基地建設は大浦湾の軟弱地盤問題に直面していて、計画は破綻している。サンゴやジュゴンに悪影響を与えている。すぐにも工事をやめるべきだ。南西シフトとして、自衛隊のミサイル基地を作り配備を行っている。ウクライナ戦争を利用して、核の共有論、防衛費の2倍、敵基地攻撃能力の獲得などが政府・自民党から言われている。沖縄をふたたび戦場にするな」。
米軍性犯罪被
害者の悲しみ
市民連絡会の上間よし子さんが沖縄から電話でアピールした。
「復帰50周年の様々なイベントが行われている。5・15には岸田首相も参加するという。沖縄で起きているのは自衛隊の基地化が進み、辺野古での米軍基地建設だ。辺野古では、沖縄戦の後70年かけて大きくなった樹木が伐採されている。第4ゲートで、1日2回建設用の搬入がある。そこではフォークリフトで木が倒されている。心が折れそうだ。弾薬庫のすぐそばで行われている。湿地帯のため工事が進まない。名護市は何も批判しない。K8護岸を延伸し、450mになる。長島の島まで伸びる。潮の流れが変わってしまい、サンゴ礁が死んでしまう」。
「4月28日、国交相が知事の設計変更の不承認を取り消し、5月16日までにそれを行えと勧告した。72%の辺野古新基地建設反対の住民投票の意向をまったく聞かないものだ。ウクライナ戦争を利用しながら、ミサイル基地を造っている。また沖縄が戦場になる。それは沖縄だけにとどまらない。沖縄の米軍基地に外来機が飛来し、低空飛行を頻繁にやっている。さらに闘いを広げよう。たくさんの人の力が必要だ。共にがんばろう」。
6年前、女性が元米兵によって、暴行され殺害された事件があった。4・29集会が行われた。その報告が行われた。
「2016年、20歳の女性が米軍属によって性暴力を受け、殺害された。2017年4月29日、抗議集会を開いた。それから毎年集会を開いてきた。これからも続けていきたい。忘れない。米軍による性被害者の気持ちを大切にしたい。今年も遺体発見現場に献花台が設けられた。お父さんは、風の音がすると娘が帰ってきたと思うと語っている。悲しみ、苦しみはいえることがない。こんな事件が繰り返されている。二度と繰り返してはならない」。
大学・研究者
の差別の現実
琉球人遺骨返還を求める訴訟判決について、報告が行われた。
「90年以上前、地元の許可を得ずに、京大助教授が遺骨を盗んで持ち去った。今は京大の博物館に置きっぱなしだ。京都地裁は遺骨返還要求を却下する不当判決を下した。京大が持ち続けていることについて判断をしなかった。被告の京大側は学長など誰も出てこなかった。反論もほぼしなかった。研究材料とすることを認めている。なぜ、沖縄をいじめるのか。差別があるからだ。1879年の琉球への侵略・植民地支配の延長に京大のやっていることは継続している。それを裁判所も認めた。国際法に照らしても先住民の遺骨は返さなければならない。判決の翌日、京大の構内に入り抗議した。その行動に、京大の教授や学生も参加した。原告側は控訴して闘いを続ける」。
次に参加した団体から行動提起が行われた。5月10日、大浦湾の設計を請け負っている日本工営に対する抗議行動。5月15日、「復帰」50年を問うデモ。6月4日午前11時新宿駅東口アルタ前、12時からデモ、辺野古新基地建設反対。この日の申し入れ行動は反安保労働者講座が行った。(M)

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