5.23大軍拡止めろ!官邸前月曜連続行動

バイデン米大統領訪日
核シェアリング反対 先島諸島のミサイル基地化反対

戦争協力の動き
への強い危機感
 5月23日、始まってから2度目となる「大軍拡止めろ!官邸前月曜連続行動」が行われた。前日の22日、バイデン米大統領が大統領専用機で米軍横田基地に到着し、この日は迎賓館で岸田首相との日米首脳会談も行われた。首脳会談では「台湾有事」を想定したバイデンは、米軍は台湾を防衛するために軍事的関与を行うことを明確にした。岸田首相も米軍に協力して中国に「軍事的に関与」する姿勢を、初めて明確にしたのである。岸田首相は「敵基地攻撃能力」の保持をバイデンに約束し、軍事予算をGDPの2%にまで引き上げることまで言ってのけた。まさに軍事費に特化した米国の圧力を受け入れ、自ら「対中国」を見据えた「軍事大国」に踏み込むことを宣言したのだ。
 この日の集会では「先島諸島のミサイル基地化反対・9条破壊反対、核シェアリング反対、核兵器の共有反対」のアピールが全体を貫く基調となった。
 主催者を代表して「戦争させない1000人委員会」の藤本泰成さんが発言。「ロシアのウクライナ侵略を理由にして、官民を問わず、さらに産業界やアカデミア、地方自治体をも巻き込んで戦争協力に向かう動きが進んでいる。かつて侵略戦争に抗して衆院での斎藤『反軍演説』が孤立の中で大きな反響をよんだが、今や政府与党だけではなく『維新』もそうした動きに棹をさす状況だ」と危機感を込めてアピールした。

与党の憲法無視
への怒りが次々
 石垣のり子参院議員は「国家権力にしばりをかけるのではなく、逆にしばりをはずして不安をあおる与党を許せない、と批判。共産党の井上さとし参院議員も「血みどろの努力で徹底した平和外交を貫かなければならない」と強調し「自民党安保調査会の提言は軍事費を2倍化し、相手国の施設、インフラ機能への攻撃をねらうものだ。『敵基地攻撃能力』の保持とはそういうものだ」と指摘した。「行きも帰りも横田基地を使う」バイデンに対して小野寺防衛相は「グアムが攻撃されたら集団的自衛権行使の対象となりうる」と発言したという。

軍事費よりも
医療の充実を
 社民党からの連帯メッセージが紹介された後、医療制度研究会の副会長から「東京都議会が都立病院の廃止を可決したことを厳しく批判した。
 「日本では公立病院の比率は20%にとどまっている。公立・公的病院施設の再編が進められており、一人当たりの社会支出の比率は最低レベルだ」と、軍事費に湯水のように無駄なカネをつぎこみながら、医療に冷淡な政治のあり方が暴き出された。宗教者から日本山妙法寺とキリスト者が発言。
 さらに「総がかり行動・青年プロジェクトチーム」からも発言。「ウクライナ戦争を利用して軍拡を進める」政府を厳しく批判した。最後に菱山奈帆子さんが、こうした取り組みの国際的な意味での重要性を指摘し、しっかり継続していこうと呼びかけた。毎週の「月曜日官邸前行動」――とりわけ若い人たちの間で広げていくために知恵をしぼろう。      (K)

与党のウクライナ便乗に抗議(5.23)

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