狭山事件の再審を求める7・8狭山江東地区集会
事実調べ~証人・鑑定人尋問を行へ
再審開始と完全無罪判決を実現しよう!
何としても
事実調べだ
【東京東部】7月8日午後6時半から、東京都江東区総合区民センターで、「狭山事件の再審を求める7・8狭山江東地区集会」が部落解放江東共闘会議の主催で開かれた。
山口純一・江東共闘代表幹事(東京交通労働組合十号常務支部)が主催者あいさつを行った。
「安倍元首相が亡くなった。衝撃が走っている。国連の常任理事国のロシアがウクライナ侵略戦争を行っている。世界人権宣言では他国を侵略してはならないとうたっている。戦争は最大の人権侵害だ。えん罪事件も国家による暴力的行使だ。狭山事件とも通じるものだ。石川さんの無実の獲得のために、第三次再審闘争をがんばろう」。
加瀬純二さん(ふれあい江東ユニオン)が集会基調を提起した。
「狭山事件は、確定判決以降、実に48年間『事実調べ』が行われていない。鑑定人尋問等『事実調べ』を何としても実現させるため、東京高裁への『事実調べ』要請はがき等の取り組みを強化しよう。新たなえん罪被害者を生み出さない取り組みも重要だ。引き続き、真にえん罪被害者を生み出さないために、代用監獄の廃止をはじめ、証拠開示の義務化及び取調べの全案件に対する可視化(全過程の録音・録画)と弁護人の立会い要件などの実現に向けて、これまで進めてきている公正な証拠開示の法制化を求める取組みを強化していこう」。
「一日も早い再審開始を実現させるためには、弁護団がこの間提出した福江鑑定、下山第2鑑定、平岡鑑定、さらに齋藤指紋鑑定、原・厳島鑑定などの新証拠について学習・教宣を強化し、より多くの市民の皆さんに石川一雄さんの無実と有罪判決の誤りを訴えていくことが重要だ。石川一雄さんの完全無罪を勝ちとろう」。
再審実現を
勝ち取るぞ
再審請求人の石川一雄さんと早智子さんがビデオメッセージで再審に向けてのアピールを行った。
石川一雄さんは「59年前の5月23日、私は別件で逮捕された。その中に女子高生殺しは入っていなかった。それなのに他の2人が殺したと自白している、お前も認めろ、と迫られたがやっていないので関係ないと認めなかった。釈放だと警察署を出たら、今度は女子高生殺しの容疑で逮捕された。知らない、と言っていたが、兄貴を逮捕するというので、私としてください。兄貴を逮捕しないでほしいとウソの自白をしてしまった」と自白を強要された時の話をした。
そして「一審で死刑を宣告されても信じなかった。同房などにやっていないのなら、このまま死刑を認めていたら大変なことになると諭された。その時、自白したことに対して申し訳ないと思っていた。鑑定人尋問をしてもらったら無実は明らかになる。再審の実現を勝ち取りたい」と述べた。
246の新
証拠を提出
連れ合いの早智子さんは「弁護団によって246の新証拠が提出されている。最終段階にきている。がんばりたい」と話した。
次に、狭山再審弁護団の山本志都さんが「狭山第三次再審の取組み~無実を証明する新証拠から証拠調べ請求へ~」と題して講演を行った。
山本弁護士は、最初に6月22日に大崎事件の再審請求を棄却した鹿児島地裁の決定を厳しく批判した。そして、狭山事件の事実経過、確定有罪判決(1974年東京高裁よる「寺尾判決」)の構成、再審と証拠開示についてのポイント、狭山第三次再審が獲得してきた地平、主な科学的新証拠、再審開始=無罪判決という結論しかない――について詳細に説明した。
集会決議を採択し、再審にむけて東京高裁への要請はがき運動、23デー宣伝活動、9月に行われる東京狭山集会の取り組みなどを確認して集会を終えた。(M)
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