ロヒンギャを忘れない─ 新畑克也写真展
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荒木田 進
群馬県館林市三の丸芸術ホールで、8月12~14日に開かれた「ロヒンギャを忘れないー新畑克也写真展」を見に行った。昨年に続いて2回目だ。
去年は写真展の新聞記事を見てでかけて、丁寧につけられた写真説明も見て、ミャンマーに生きるロヒンギャの人たちの姿に深く感銘を受けた。そして館林市に200人近くのロヒンギャの人たちが、コミュニティを作って住んでいることを知った。ロヒンギャの人たちは厶スリムでミャンマーに住みながら国民とみなされずラカイン州にいても、移住を制限されたり、キャンプに入れられたりしていることを知った。
なぜ群馬の館林に、コミュニティを作っているかというと、1990年代に軍事独裁政権に反対して政権の民主化をその中で日本に来た人々が、館林に集まり、そこに家族や兄弟、姉妹を呼び、子どもが生まれ、200人のコミュニティができたのだという。このコミュニティをまとめるのがアウンテインさん。このようなコミュニティは、世界各地にあり、お互いがインターネットで、連携しているという
今年は私が所属する群馬合同労組に呼びかけて、皆で一緒に行こうと提案したのだが、台風のため設定を変更しそれぞれ行くことになった。
それでも、家族で出かけたり、友達と行ったりして、5人ほどで参加することができた。
ロヒャンギの子
供たちとともに
今回の写真展では新畑さんが、更に詳しい説明をパンフレットにまとめてくれた。
それに拠ると、5年前の2017年8月27日、アウンサンスーチーの政権下だったが、国軍がロヒンギヤのテロリストが警察や軍施設を襲撃したというプロパガンダを行い、テロリスト掃討作戦という大弾圧と虐殺を行い2万4000人がなくなり、75万人以上がバングラデシュに逃れたが、その後難民キャンプに収容されるということになった。その結果、国外に出たロヒンギャの人たちは、100万人、ミャンマーに残っている人たちは60万人となったが、ご存知の通り、2021年2月1日には、ミャンマー国軍は、アウンサンスーチー氏を監禁拘束して、再び独裁を開始し、今度は70%を占めるビルマ族を含めたすべての市民に銃を向ける弾圧を開始している状況にある。
新畑さんは、今年6月バングラデシュにある難民キャンプの人たちの写真を撮影にでかけたが、展示された写真は、僅かであった。キャンプでの厳しい生活が思われた。
その代わりに、展示場には、2つのコーナーが作られていた。1つは子供たちがアウンテインさんから話を聞き、ロヒンギャの子どもたちのために自分たちで何ができるかと考えて、作ったボランテア団体「僕たちわたしたちにできること」のコーナー。
そして、クボタ・トオルさんを助けてください!のコーナーだ。久保田徹さんは、ミャンマーで取材中国軍に拘束された人だ、
新畑さんも、久保田徹さんも館林にいるアウンテインさんとの交流で、ロヒンギャの人たちの問題に接し、ミャンマー現地を訪れ、写真家、ジャーナリストとして、館林を訪れていたのだ。久保田さんは、学生の時、館林を訪れ、子どもたちにクラウドファウンディングを提案し、子どもたちは、300万円集めて、ロヒンギャの子供たちに、学用品を届けたのだという。
ミャンマー国軍は
民衆弾圧をやめろ 私がこのコーナーに入ったとき、コーナーに準備した机を囲んで、子どもたちと熱心に話している人がいた。ミャンマーで国軍に拘束され、その後国軍の弾圧と闘っている北角さんだった。
さらに、会場には、イスラムの装束を着たロヒンギャのお母さんと子どもたちがたくさんいた。
今、ミャンマーでは、国民全体に対するミャンマー国軍の、凄まじい弾圧が行われているが、この中で今までロヒンギャの人たちへの軍隊の弾圧をこれまで放置してきたことを謝罪し、連帯の気持ちが生まれていることも知ることができた。ミャンマーでの国軍弾圧に対して、日本国内でもミャンマーの人とともに抗議の運動を続けてきたが、特に私たちもロヒンギャの人たちもともに生きられるよう連帯を強めようと改めて思った。
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