「平和の灯を! ヤスクニの闇へ」キャンドル行動
命どぅ宝から考える「祖国防衛」
の虚構と東アジアの平和
8月6日、「平和の灯を! ヤスクニの闇へ」キャンドル行動実行委員会は、在日本韓国YMCAで「2022命どぅ宝から考える『祖国防衛』の虚構と東アジアの平和」というテーマで集会を行った。
日本、沖縄、台湾、韓国の仲間たちとともに靖国神社反対共同行動実行委(2006年8月15日)を結成し、①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない③首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する―を確認し、これを『ヤスクニの闇』として規定し、反靖国神社行動を取り組んできた(デモはコロナ禍のため中止)。今年で第17回目を迎えた。
今村嗣夫さん(共同代表)
から主催者あいさつが行われ、「間もなく8月15日の敗戦記念日がやって来ます。日本の軍国主義の精神的基盤となった国家神道の歴史をかえりみることなく、日本の平和保障の原則である政教分離原則をゆるめようとする『みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会』や『高市早苗経済安全保障担当相』らの、靖国の森で御英霊に感謝の祈りを捧げる靖国参拝の企図を、市民に広く伝えたいと思います」と訴えた。
4人のパネラー
から問題提起
シンポジウムのテーマは、「命どぅ宝から考える『祖国防衛』の虚構と東アジアの平和」。
高橋哲哉さん(東大名誉教授)は、「東アジアで二度と戦争を起こしてはならない」というテーマから次のように述べた。
「安倍首相は国政選挙で6連勝して7年8カ月の戦後最長政権を維持したのですが、この間すべてで統一教会の支援を得ていた可能性が高くなってきました。戦後日本政治の闇ともいえるこの部分をどこまで解明できるか、緊迫した日々が続いています」。
「東アジアで戦争が起きる場合、米軍が参戦すれば米中の核戦争にエスカレートする恐れがあります。『脅威』があるならば、非軍事的なあらゆる努力を尽くして『脅威』のない状況を創り出すこと。それによってしか、人々の命を守ることはできない、私たちの命を守ることはできない、と私は考えています」。
金東椿さん(聖公会大学教授)は、「韓国から見るロシア・ウクライナ戦争」というテーマで①ロシア・ウクライナ戦争と韓国②韓国の前回の大統領選挙期間でのロシア・ウクライナ戦争関連論争③ウクライナへの支援政策などを提起した。
邱志杰さん(台湾大学)は、「戦争か平和か?台湾人民の選択」というテーマから「アメリカ衆議院議長ペロシーが8月のアジア歴訪に際し、台湾を訪問すると発言し
、中国政府の強烈な抗議を引き起こしています。緊迫下した情勢にあって、台湾民衆による反戦勢力が構築されていません。台湾社会総体がまるでアメリカの言いなりに、自身の命運をアメリカに委ねるという様相を呈しています。アメリカと日本が積極的に台湾を戦争のるつぼに引き込もうとしている今日、台湾人民に自主的に平和を選択する能力も権利もないのでしょうか? 平和を渇望する私たちにとって、これは切実な課題と言わざるを得ません。『反靖国』運動は台湾の革新運動にとって、決して欠くことのできない、重要な闘いなのです。東アジア民衆は必ずや団結し、反戦反帝闘争の進展に向けて連帯し、闘いぬきましょう」と呼びかけた。
石原昌家さん(沖縄国際大学名誉教授)は、①ウクライナ戦から、改めて考える沖縄戦のみなおし②沖縄戦の教訓は、軍隊は住民を守るどころか、軍事作戦上、住民を直接殺害したり、死に追い込んだ③命どぅ宝(脱基地)のいまは、銭どぅ宝(経済振興)へ④世界連邦政府の推進、東アジア、世界の平和建設へ─について問題提起した。
遺族等の訴えでは、 韓国 太平洋戦争被害者補償推進協議会・遺族、 台湾からチワス・アリさん(台湾・靖国訴訟原告)、日本から米田佐代子さん (女性史研究者)から発言が行われた。
さらに日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、安倍国
葬反対(即位・大嘗祭違憲訴訟)、戦争させない 1000人委員会の内田雅敏弁護士から連帯アピールが行われた。
コンサートのコーナーでは、ソン・ビョンフィさん、李政美さん+竹田裕美子さんの唄が披露された。
最後に閉会あいさつが反ヤスクニ韓国委員会から行われた。
(Y)

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