関東大震災朝鮮人・中国人虐殺記録映画上映会

8.10

関東大震災における朝鮮人・中国人虐殺
100年犠牲者追悼大会実行委員会(準)

 8月10日午後2時から、衆院第1議員会館大会議室で「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺記録映画上映会」が、衆院第2議員会館B1大会議室で午後2時から行われた。主催は「関東大震災における朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会(準)。

アジア民衆への差別
・加害を忘れない
 この日の集会は、1923年の関東大震災における朝鮮人・中国人虐殺から来年で100年を迎えるのを前にして、日本が植民地化したアジアの人々への差別と加害を忘れてはならない、という意思を込めて準備されたものだ。数千人が殺された朝鮮人の場合、その氏名や殺害の実態については「わかっていない」とされているケースが多いが、中国人の場合は中国政府の調査により軍や自警団によって殺害された約800人のほとんどの氏名、虐殺の状況が明らかになっている、という。
 アジアフォーラム横浜代表の吉池俊子さんの司会で進められた。主催者あいさつに立った田中宏さん(一橋大学名誉教授)は神奈川新聞の記事を紹介した。
 「東京や横浜などで700人を超える中国人労働者・行商人が軍や警察、自警団により虐殺された。全容が不明な朝鮮人虐殺と違い中国政府の調査団が犠牲者名簿を作成している。日本政府は隠ぺいを図ったが、国際社会の非難を恐れて1924年に20万円の賠償を決定。だが両国政府の交渉は日本の侵略拡大などで途絶えて補償は履行されなかった」という。
 遺族らは2014年、「歴史的事実を求めて遺族に謝罪すること」、「かつての賠償額や対象者を修正して賠償」、「歴史的事実を伝える記念碑、記念館の設置」、「歴史教科書への記載」を求めて、当時の安倍首相宛に提出している」という。遺族の一人は「朝鮮人虐殺と違って追悼像がどこにもありません。歴史をきちんと残すため、震災100年の2023年までに何とか建てたい」と語っている(神奈川新聞)。
 しかし安倍政権は意識的な虐殺であることが明確であるにもかかわらず、それを認めることをあいまいにしてきた。
 集会では1983年に制作された映画「隠された爪跡」上映に続いて呉監督のお話。続いて林伯耀さんのお話と「80年前に何があったのか」が上映された。
 関東大震災に伴う朝鮮人・中国人虐殺の歴史的事実を忘れてはならない。関東大震災での中国人虐殺については、1924年に当時の日中両国政府の間で、当時の金額にして20万円の賠償が決定されたが、日中戦争の中で補償は実現されなかった。
 日本政府に賠償責任を果たさせよう。    (K)

関東大震災朝鮮人・中国人虐殺記録映画上映会

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