8.26「カジノ」を止めよう討論集会

キャンブル依存・生活破壊
の公金支出 とんでもない

 【大阪】8月26日、どないする大阪の未来ネット(どないネット)主催の大阪「カジノ」を止めよう討論集会がエルおおさかで開かれ、70人が参加した。討論集会では、桜田照雄さん(阪南大学教授)が講演をおこない、どないネットからの行動提起に続いて、来年の統一自治体選挙に向けたとりくみについて熱心な討論が展開された。

行政主導のカジ
ノ「収益計画」
 集会は桝田さん(STOPカジノ大阪)の総合司会ではじまり、どないネット代表の高井さんが主催者を代表してあいさつした。高井さんは「選挙に勝ったら何をやってもいい、悔しかったら選挙に勝ってみろ、という維新に対して、来年の選挙で大阪市会の過半数を取らせない闘いを進めていこう」と訴えた。
 桜田さんは「夢洲カジノ誘致反対運動の政治経済的意義」と題した講演の中で、「夢洲IR・カジノの認可申請は大阪府が主体なのに、事業者のMGM=オリックスに丸投げし、大阪府も事業者も『事業計画の妥当性・客観性』を一切明らかにしていない。三菱UFJ銀行と三井住友銀行がコミットメントレターを出しているから、事業計画は精査されているはずで、事業計画は妥当性・客観性を持っているという論理だけである。そんな認可申請を国は認めるのか。想定されている4933億円の利益はそのまま客の負け分であり、それだけ消費が減退することになる。こうしたマイナス効果は考慮されていない。MICE(国際会議、国際見本市などのビジネスイベント)施設も大幅に縮小され、本当に『国際競争力の高い魅力あるIR施設』になるのか。中国からのVIP客が見込めない中で、カジノ収益計画は1日に4万5千人が15万円ずつ使うことで達成できるというもの。そのことによるギャンブル依存症の増大とそのことによる支出増(たとえば生活保護費増)もマイナス効果となる」と述べ、今後のカジノ反対運動において訴えるべき点について明らかにした。
 続いて、大阪港で働く港湾労働者の立場から、国分さん(全港湾大阪支部副委員長)が港湾労働者は「カジノ」に反対して闘うとのアピールが発せられた。

広範な連携で
維新政治NO
 討論に先立って、どないネット事務局長の馬場さんが行動提起案を提案した。馬場さんは、現在進行中の活動を強化するとともに、来年春の統一地方選挙で「IR・カジノ」の是非を最大争点とするためのとりくみ、とりわけ、首長選では維新との1対1の構図を作るために、市民主体のネットワークづくりを急ぎ、保守リベラル派、市民派、一般的左派がそれぞれ力量を高める中でお互いの連携を強めていくことが必要であると訴えた。
 討論は、どないネットの武田さん、荒木さんの進行で進められた。討論の中では、カジノ反対を多くの人々に訴える際に何を訴えの軸にするのか、カジノを大阪府全体の課題にするにはどうしていくのか、住民投票条例制定の署名活動での経験を交流しながら、多くの意見が出された。討論は予定時間をオーバーしても熱心な意見が会場から続いた。最後に、馬場さんから統一地方選挙に向けての一層の活動強化とカンパ要請の訴えがあり、集会を終えた。
 現在、カジノ反対のとりくみとして、「国が大阪のカジノ誘致計画を認可しないように求める」要請署名(ネット署名も含めて)、IR・カジノへの主力融資銀行に対する「私たちの預金をカジノに融資しないで」のネット署名、「夢洲の土壌改良への公金支出差し止め」の行政訴訟などが展開されている。大阪だけでなく、全国でこの闘いとの連帯を組織しよう。  (О)

桜田照雄さんが夢洲カジノの問題点を具体的に明らかに(8.26)

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