8.19しないさせない戦争協力関西ネット総会
ロシアは今すぐ停戦し、撤退せよ!
藤本和貴夫さんが講演
【大阪】しないさせない戦争協力関西ネットワークは7月31日、総会を開催。昨年度のウクライナ侵攻に反対のロシア総領事館前行動、止めよう戦争への道秋・春のつどい等、昨年度の活動報告、会計報告を了承した。また、今年度の活動として、ロシアがウクライナで核兵器を使用した場合の緊急行動、安倍国葬に反対する行動、反改憲の闘い、止めよう戦争への道秋のつどい等について提起があり、その内容を確認した。
短い総会の後、「ロシアのウクライナ侵略戦争をどのようにして止めるか」と題して、藤本和貴夫さん(大阪大学名誉教授、西洋近現代史・ロシア史)が講演した。
ウクライナ戦争での被害
「国連難民高等弁務官事務所による6月末のデータによると、民間人の死者:ウクライナ4662人(うち子ども329人)、ロシア178人(うち子ども9人)。負傷者:ウクライナ5803人(うち子ども479人)、ロシア847人(うち子ども64人)。国外への難民:ウクライナ481万人。国内への難民:1194万人。軍人戦死;ウクライナ、ロシア各々1万5千人位。義勇兵は4割ぐらいが死亡したようだ。アマチュアの経験は戦争にはなかなか役に立たないということだ。
総人口:ウクライナ4399万人、ロシア1億4617万人」。
「ウクライナを支援するNATO諸国が、戦場をウクライナ国内に限定している。戦場のウクライナ国内への封じ込めだ。NATOは非加盟国に兵を送らず、情報と武器供与に限定している。ロシアには経済制裁のみを行う。
ロシアは、特別軍事作戦と称して、戒厳令や国民の総動員を避けている。換言すれば、現在の情勢は1991年の「ソ連崩壊」後の変動の継続であると考えられる」。
この戦争をどう終わらせるのか
「この戦争は開始されてから5カ月が過ぎたが、日々兵士の戦死者を出し、膨大な市民の負傷者を生み続け、ウクライナ国民の4割近くを避難民にしている。この事態をいかに止めるかを考えなければいけない。この戦争を止める以外に、その出口がない。そのためには、戦争によってではなく停戦交渉に戻ることが必要だ。そのための第三者は存在する。この戦争が始まった直後から停戦交渉が行われ、その後も継続していることは重要だ。
停戦交渉は、当初ベラルーシが仲介、つづいてトルコ、さらに国連事務総長が加わった。ロシアの侵略に対して停戦を主張することは、ウクライナに降伏を求めることにならないか。攻撃されているのはウクライナであり、したがって、停戦が実行できるのはロシアであり、呼びかけている相手はロシアである。
戦争を続けて、多数の住民の殺戮を見過ごすのか。戦争を止めるのかが問われている。停戦は、講話ではない」。
講演後、南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会、安倍国葬に反対する市民、韓統連大阪本部からアピールがあった。(T・T)
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