三里塚横堀農業研修センター周辺竹藪伐採を糾弾する!

第3滑走路建設に向けた国土交通省
2023年度概算要求を許さない


 国土交通省航空局は、2023年度予算の概算要求を公表し、その中の成田空港関連予算として156億円を要求し、「うち空港整備勘定からの無利子貸付120億円を成田国際空港株式会社に対して、政府無利子貸付金を活用し、B滑走路の延伸及びC滑走路の新設等の更なる機能強化を引き続き支援。また、成田空港庁舎耐震対策、通信施設の移設、航空保安施設の更新等を実施」する。さらに「機能強化」として「会社事業としてB滑走路の延伸及びC滑走路の新設等の更なる機能強化を実施し、年間発着回数50万回の実現に向けて、令和10年度末目途の完成を目指して整備を進める」ことを明らかにした。
 この概算要求は、従来の成長戦略を踏襲し、安全軽視と環境破壊の航空過密運航を前提として羽田空港の強化と合わせて首都圏航空機能整備事業として押しすすめようとしている。岸田政権は、成田空港空港機能強化の2022年度予算で第3滑走路新設や第2滑走路延伸などに176億円を配分している。
 すでに成田空港会社は、年間発着回数を現行の30万回から50万回に拡大するために「成田空港の更なる機能強化に関する滑走路整備計画」(21年12月23日)として①B滑走路延伸整備計画─22年秋ごろ第2滑走路(2500m)の3500mへの延伸関連工事を開始する。延伸によって東関東自動車道と交差するため、道路のトンネル化によってその上に滑走路の延伸部分が通るようにする。②C滑走路新設整備計画─23年度に第3滑走路の排水整備を着工する。滑走路本体を施工する本格工事の開始時期は未定。③誘導路新設、空港敷地拡張、航空保安無線施設・航空灯火工事など。④工事完成予定期日を2029年3月31日までと設定している。
 空港会社が作成したパンフレット「滑走路整備計画」の工事計画地図には、「変更となる敷地範囲」の中には横堀地区が入っている。つまり、第3滑走路(C滑走路)と成田空港を結ぶ誘導路の建設は、横堀地区を対象としており、横堀農業研修センターを除去しなければならない。成田空港地図のほぼ真ん中に横堀農業研修センターが存在していることがわかる。

 竹藪伐採

強行許すな
 横堀地区では、これまで「埋蔵文化財調査」を行っていたが、調査を終了し、空港会社はこの8月に重機を使って横堀農業研修センターの周辺の竹藪伐採を強行した(別掲写真)。竹藪は防風林の役割を担ってきたのであり、明らかに横堀農業研修センター破壊に向けた先取り攻撃だ。
 センターは、三里塚芝山連合空港反対同盟(代表世話人・柳川秀夫)が管理し、毎年1月に反対同盟の旗開きの会場、農作業の準備、イベント、休憩場所として使われている。空港会社のセンター破壊策動を糾弾し、闘う拠点を守り抜こう!

一坪共有地登
記変更協力を
 三里塚闘争の闘う拠点防衛の一環として一般社団法人三里塚大地共有運動の会が一坪共有地の移転登記の取り組みを展開している。全国の仲間には、「一般社団法人三里塚大地共有運動の会ニュース 第15号」が届いていると思う。「事務局から」では、「登記変更第2次カンパ(目標額200万円)ですが、7月までに132万円の協力をいただきました。ありがとうございます。引き続きご協力をお願いします」と要請している。
 横堀農業研修センター防衛、一坪共有地登記変更の取り組みへのご協力、よろしくお願いします。(Y)

誘導路(中央)建設による横堀農業研修センター破壊を許さない!
伐採が強行された竹藪(横堀農業研修センター)

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